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それぞれの想い

カオルのパーティメンバーのお話です。


<ヴァルカンの場合>


最近カオルが冷たい。


それもそのはず、カオルの周りに女性が増えたからだ。


昔は2人きりだったというのに・・・


それでも、カオルが嬉しそうだからいいのだが・・・


ああ、あの頃が懐かしい。


私が家で待っていると、訓練を終えたカオルが帰ってきて特上の笑顔を振りまいてくれていたのだ。


ああ、私の愛おしいカオルきゅん・・・


もうだめだ・・・


カオルきゅん今行くよ!


そして私の胸で幸せそうに微笑んでおくれ!


デュフフデュフフ・・・


はぁはぁ・・・い、いかん。


ホントに我慢が出来なくなってきた・・・


でも、私は知っているよ。


帝都に来ても、私に対する愛はかわらないということを。


オナイユを発つ朝、私が寝ているふりをしているとも知らずに口付けてくれたね?


まったく・・・


私の事が大好きなんだから・・・・


可愛いヤツだ・・・・


大好きだぞカオル!


私の嫁よ!


もうダメだ・・・


早く終わらせて帰ろう。


私はエリーを連れて、近衛騎士団の訓練場をあとにする。


一刻も早く迎賓館で待つカオルに会うために・・・








<エリーの場合>


カオルが私のために武具を作ってくれた。


ヴァルカンに稽古をつけてもらい、クタクタになりながら鍛冶ギルドの工房へ行くとそこにはカオルの姿があった。


槌を片手に、一心不乱に叩き続けるカオル。


飛び散る火花に彩られたその姿は、とても美しくそして(はなか)く見えた。


カオル・・・・


森でピンチのところを颯爽(さっそう)と現れ、私達を救ってくれた少女。


見た事も無い魔法を使い、一瞬で魔物を倒した少女。


オナイユの街でみんなから慕われ、黒巫女と呼ばれる少女。


ドラゴンに立ち向かい、それを倒した少女。


そして・・・自分の命を賭けて、私を救ってくれた少女。


ねぇカオル・・・貴女はどうしてそんなに強いの?


私はとても恐かったよ?


いつも強がっているけれど、本当の私は臆病なんだよ?


オークに襲われた時も、ドラゴンに殺されそうになった時も・・・


本当の私は震えていたんだよ。


でも、そんな私を見て・・・カオルはいつも微笑んでくれたよね。


私のせいで眠っていたカオルが「いいんだよ。エリーが無事ならそれで・・・・ね?」って言ってくれた時、すごく嬉しかった。


嬉しすぎて、どうしたらいいかわからなくて・・・・思わずキスしてしまったけど・・・・


その時思ったんだ。


ああ、私カオルのこと好きなんだって・・・・


そう思ったらもう止まらなかった。


私の全てをカオルに捧げたいって・・・


迷惑かもしれないよね・・・・


でも、もうダメなの。


好き過ぎて、もう止まらないの。


槌を置いたカオルが、そっと武具に触れて「エリーを守ってね・・・・お願いだよ・・・・・」って・・・


私、嬉しくて泣き叫びそうだった。


でも、フラフラになっているカオルの前でそんな事出来なかった。


だから、思いっきり抱き締めたの。


ごめんね、不器用な私で・・・・


本当は抱き合ってキスをしたかったけど・・・・


恥ずかしくてできなかった。


でもね、その時私誓ったの。


私の全力で、私の全てでカオルを愛そうって・・・・


だからね。


これからもずっと傍にいてね?


カオルは私の物なんだから・・・・


誰にも渡さないわ・・・・








<エルミアの場合>


私はカオル様をお慕いしております。


いいえ、今はもう婚姻を結ぶ事しか考えておりません。


ああ、あの愛くるしいカオル様と添い遂げられれば・・・・・


めくるめく官能の世界へ・・・


いいえ、いけませんわエルミア。


貴女は王女なのよ・・・


それにしても、カオル様はやはり特別な方でした。


風竜王ヴイーヴルと契約し、あまつさえあれほどまでに精霊に愛されているなんて・・・・


墓所で見せた精霊達の歌『レクイエム』・・・・


工房で見せた精霊達との舞い・・・


どんな伝書にも物語にも出ていない・・・・


まごうことなき神に愛される者。


やはり、お父様とお母様がおっしゃっていた事は事実だったのですね。


「特別な使命」というのがまだわかりませんが、私をずっとお傍に置いてくださいませ。


ああ・・・・


またあの淫靡(いんび)淫猥(いんわい)(あや)しく光る目で私を見詰めてください。


私の心も身体もカオル様の物です・・・・


(めかけ)でも愛妾(あいしょう)でもいいのです。


どうか、ずっとお傍に・・・・








<カルアの場合>


おねぇちゃんは今1人です。


とってもプンスカしています。


だって、もう2日もカオルちゃんと会っていないんだもの!


霊薬『エリクシール』を手に入れる為に長期休暇を使ってしまって、もうお休みが残って無いの・・・


妹のエリーも、カオルちゃんについて行っちゃうし・・・


理由はおねぇちゃんだってわかるよ。


命を助けてもらって、大好きになっちゃったんでしょ?


私がエリーの立場だったら、もうカオルちゃんにドキドキアタックしちゃうもの。


もう・・・あいたいあいたいあいたーーーーい!


お仕事なんて、辞めちゃおうかしら・・・・


お父さん、お母さん、私ね・・・心から好きな人が出来たの。


今まで告白だっていっぱいされてきたけど、どうも気に入らなかったの。


でもね、私の前に突然カオルちゃんが現れたの。


初めて見た時は可愛らしい女の子だと思ったわ。


でも、治療の為に上着を脱いだら男の子だったの!


もう、いーーーっぱい触っちゃった♪


ペタペタ触ると、恥ずかしそうにうつむくの♪


それがとーーーーっても可愛くて♪


あああもう!


カオルちゃんにあいたいあいたいあいたーーーい!


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