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23万PV感謝記念

感謝とお礼を込めて....

第2回TS(性転換)小説の続きが書いてあります。


 おはようございます。こんにちは。こんばんは。

 おかげさまで、23万PV突破と相成りました。

 昨年の10月末に初投稿した作品ですが、なんとかここまで来れたのも皆様のおかげです。

 途中、風邪を引いたり言い回しに苦しんで落ち込む事もありました。

 過去の投稿分を見ても、なんでこんな表現したんだろう?と今でも思っています。

 後々に時間を見つけて、のんびり直したいと思います。


 さて、『暗闇の白い手』ですが、はっきり言って迷走していますね。

 登場人物が多い。というのが理由なのですが、いやはや、みんな面白い人が多くて....

 なんとも言えない状況です。

 相変わらずレオンハルトを題材にするとアクセス数が伸びますし....なんですか?BL希望ですか?しょうがないにゃぁ....いいよ?

 という訳にはいかないのですけどね。

 ここまでお読みいただいた方は薄々感じているかもしれませんが、『精霊王』や『神』などの、王道ファンタジーならではの登場人物が増えてきましたね。

 この後も、徐々にではありますが出てくる予定です。

 カオルを取り巻く家族達。

 カオルをこの世界に誘った黒い影。

 そして『白い手』の少女とはいったい。

 このあたりが争点となるはずです。

 これからも緩やかに進む物語ですが、どうかお付き合いをお願いします。

 ところで、今回は何をするのかと言うと....

 実は何も考えて無かったりorz

 いえね?

 最近本編が長くて、投稿が遅くなってしまうんですよ。

 以前は大体1話あたり3000字前後だったのですが、最近は10000字を超えたりなんかしていて....

 言い回しも、昔よりはマシになってきたので、小難しかったり....

 ネタばっかり持っていても、ダメなんだと痛感しました。

 小説を書いている人ってすごいんだなと....

 って、こんな愚痴を言っていても読み苦しいだけですね。

 せっかくなので、前回の感謝記念の続きでも書いてみます。











前回のあらすじ。


 朝、目が覚めるとボクの身体は女性へと変化していた。

 しかも、胸は大きく腰はくびれてお尻はキュッと締まった良い女。

 でも、顔はボクだ。笑えばいいさ。いや、笑えよ!!笑ってくれよ!!そして、夢だと言ってくれ!!


はぁはぁ....


 ごめん。少し取り乱した。とりあえず続けよう。

 目覚めたボクは、慌てて母さんと相談したんだ。

 でも....なぜか母さんは大喜びだった。


「あんたでかした!!!私、女の子が欲しかったのよ!!いや~ちょっと胸が大きすぎるけど、合格ね!!!ちょっとあんたこっち来なさい!!もっとよく見せて!!身体の隅々までじっくり!!」


 大はしゃぎでそう告げると、舐め回すようにボクの身体を眺められた。

 その結果。

 まだ1月中旬で寒いっていうのに、薄着のまま大急ぎで車を走らせて、女性物の服や下着や化粧品や、挙句の果てにはウィッグまで購入して、ファッションショーを始めたんだよ?

 ねぇ!!信じられないでしょ!?

 男のボクが、ある意味女装して、母親の前でファッションショーだよ!?

 わかるかい?君に....このやるせない気持ちが....なにが悲しくて、母親の前であんな痴態を.....

 まぁいいんだよ。

 そこまではいいんだ。

 ボクの黒歴史を考えれば、なんて事は無いんだ。

 中学を上がると同時に中二病を発症した過去に比べれば、そんな事は些細な事さ....


ハハ...ハハハ.....


 ボクは忘れないよ。

 授業中に寝惚けていたボクは「滅殺黒龍剣っ!!」と叫んで、周囲から失笑を買ったのを。

 ボクは、けして忘れない....

 ああ。

 また脱線したね。

 いいんだ。

 うん。

 それでね。

 どこまで話したかな....

 ああ、ファッションショーだね。

 そうだよ!

 問題はその後だよ!

 何を思ったのか、突然母さんはお隣のミナちゃんこと、去年まで同じ中学に通っていた先輩からセーラー服を借りて来てさ。

 ボクに着せたんだよ?

 マジありえないし!

 ていうか、なんて言って借りて来たのか気になるよ!!


『息子が使うんで♪』


 とか言ってたら変態じゃんか!!

 明日からどんな顔で生きていけばいいんだよ....

 まぁいいよ。

 百歩譲ってそこまでは許せるよ。

 影でコソコソ「ああ。変態の....」とか言われたって、耐えて見せ....られないな。

 うん。無理だ。


あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!


 どうするんだよボク!!

 変態になっちゃったよ!!

 違うんだよみんな!!

 ボクは本当は繊細なんだよ!!

 信じてくれよ!!!

 ていうかさ!!

 担任も担任だよ!!

 何三十路前で経験豊富なくせに、母さんに言い包められてるんだよ!!

 だから結婚適齢期過ぎても彼氏の一人も居ないんだよ!!

 ()き遅れめ!!


はぁはぁはぁ.....

 

 うん、ごめん。

 言い過ぎた。

 反省してます。

 そんなこんなで、ボクはこの『女性になった身体』で、以前と同じ様に学校に通う事になった訳さ。


 え?

 あらすじが長すぎだって?

 それは....うん。



 ごめんなさい。











 そして時は現在に至る。

 憧れの、古典を受け持つ田中先生の授業中にお邪魔したボクと担任の佐藤先生は、授業終了前の幾ばくかの時間を割いてもらい、転校生として紹介された。

 もちろん、昨日まで男として通っていた学校であり、クラスに。


 おずおずと教室へ歩み入る。

 見慣れた教室のはずなのに、なぜか緊張して胸の鼓動は高鳴った。

 ものすっごい見られてる。

 というか、全員知り合いなのに、なぜそんな食い入る様に見詰めてくるのか。

 とりあえず、挨拶しなきゃだよね。

 緊張した面持ちで「初めまして。ボクは.....」と挨拶を口にすると、突然悪友が叫んだ。


「清純系ボクっ子きたーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」


 ....はぁ?


 一瞬キョトンと呆けてしてしまう。

 何が清純系ボクっ子なのだろうか。

 一人称が『ボク』じゃいけないのか?

 だってさ。聞いてくれよ。

 昨日まで男だったんだよ?

 そんな簡単に、一人称が『私』に変われる訳が無いじゃないか。

 悪友の発言で、ボルテージが上がった男子達。

 椅子や机の上で総立ちになると、お祭り騒ぎを始めた。


 あー.....まぁ気持ちはわかるかな。

 可愛い転校生とか憧れるよね。

 でもさ。

 ボク男なんだ。

 ていうか、昨日までそこに座っていたんだよ?

 顔だって化粧しただけだよ!?

 髪なんかウィッグだし!!

 気付こうよ!!

 ていうか、女子が超睨んで来るんですけど!!

 ....帰りたい。


「はいはい。みんな静かにね。それじゃ自己紹介の続き、お願いできるかしら?」


 さすがはボクの憧れの田中先生だ。

 どこぞの()き遅れの担任(佐藤)とは訳が違うね♪


「えっと....金井(かない)詩織(しおり)です。鳥取から転校して来ました。趣味は....母がピアノ教室をしているので、ピアノを少しだけ.....」


 咄嗟に吐いた嘘。

 なんだが、実は実在する人物なのだ。

 母さんの姉が鳥取でピアノ教室をしている。

 その娘さん。

 つまりボクの従姉妹が『詩織』と言う名前だ。

 趣味はピアノじゃないけどね。

 今はネイルにはまっているらしい。

 時々メールをするくらいの仲だったりする。


「はい。それじゃ.....今日のところは、あそこの席に座ってくれる?」


 佐藤先生に指定されたのは、いつも通りのボクの席。

 というか、こんな時期に転校してくる人間なんていないので、空いてる席なんかあるはずがない。


「わかりました」


 母さんに渡された少ない荷物を持って、自分の席へと向かって行く。

 なにせ、いつもの鞄を持っていたら怪しまれるしね。


「さて、転校生も紹介したところで、みんなに残念なお知らせがあります。私達のクラスの赤石(せきいし)君が、風邪を(こじ)らせて、しばらく入院する事になりました。高校受験を控えたこの時期に、不幸としか言いようがありませんが、詳細が解り次第またお知らせします。みんなも、病気と事故には十分注意するのよ?赤石君は実家を継ぐそうだから問題ないけど....」


 .....それ、わざわざ言う必要ある?

 あとさ、みんな話し聞いてないし....ひどいよ....

 ところで、悪友こと、飯塚(いいづか)幸助(こうすけ)よ。

 こっちをジッと見詰めるな。

 キモイぞ。


「はいはい。みんな聞いているの?もういいわ。それじゃ田中先生、おじゃましてすみませんでした」


「いえ....」


 そそくさと佐藤先生が立ち去る。

 憧れの田中先生(BL好き腐女子)が「コホン」と咳払いをした。

 時計を見るとあと数分で2時間目は終わる頃だった。


「こんな時期に転校なんて、金井さんも大変だろうけど、このクラスは優しい子が多いから大丈夫よ。そうでしょ?みんな」


「「「「「「おおおお!!!」」」」」」


 転校したてで右も左もわからないボクを心配しての言葉だろうか。

 さすがはボクが恋した女性だ。

 腐女子でさえなければ、何も問題は無かったのに....

 あと、男子ってこんなウザイのか。

 ボクもその一員だったかと思うと、ちょっと情けなく思うよ。


「って訳だから、あまり質問攻めにしないように。次は移動教室でしょ?ちょっと早いけど、授業を終わります」


 そう言って、田中先生は荷物を片付けて出て行ってしまった。

 帰り際に「あまりうるさくしないように!」と注意だけして。


「なぁなぁ!!彼氏居るの?っていうか、どこに住んでるんだ?」


 授業が終わるや否や、詰め寄る男子達。

 転校生に興味津々なのだろうが、明らかにボクの胸に視線が向いている。


 ....なるほど。

 こうもあからさまに見られると、かなりキモイな。

 ボクも、こんな風に思われてたんだなぁ....

 しかし、どこまで話そうか。

 詩織に彼氏が居るなんて聞いてないしなぁ。

 とりあえず適当に話しておくか。


「えっと....ボクは、今日休んでる赤石君の親戚なんです。だから、赤石君の家に住まわせて貰っていて....彼氏とかそういうのは興味無いので....」


 うん。嘘は言っていない。

 というか、男と付き合うとか、マジで勘弁して欲しい。

 昨日までは同性だったんだよ?

 なにその田中先生が好きなBL展開は。

 もしそんな事があったら、人間辞めるよ。


「うひゃぁ....詩織ちゃんって、まだ処」


「飯塚。それセクハラ。死刑で」


 悪友の幸助が、涎を垂らして気持ち悪い顔をしていたからか、クラス唯一の理性と名高い、クラス委員の公崎(こうざき)静流(しずる)様が助けてくれた。

 彼女は本当に良く出来た子で、勉強もスポーツもなんでも無難にこなしてしまう。

 噂では、どこぞの良家の子女らしいのだが、真実は誰も知らない。

 なんでかって?

 見た目的には、とても綺麗なんだ。

 さらりと流れる黒髪。華奢で柔らかな身体のライン。鮮明な赤い唇。

 ここまではもう満点だ。

 問題は....ものすごく目がキツイ事。

 三白眼(さんぱくがん)という物を、知っているだろうか?

 色彩を司る黒目の部分がやや小さく、白目の部分の面積が多い事を言うんだが、彼女がまさにそれで、清廉潔白を絵に描いた様な性格というのもあり、少々...いや、かなり言動がキツイ。

 目もキツクて言動もキツイ。

 「ダブル役満やー!」ってな感じさ。


 彼女の『死刑』という言葉一つで、幸助は体格の良い男子2人に、ズルズルとどこかへ連れて行かれた。


 ボクは知っている。

 更生(こうせい)と言う名オシオキをされる事を。

 がんばれ幸助。

 応援だけはしよう。

 お前の失礼な言葉は、忘れないけどな!


「他の男子も、転校生に変な事したら、同じ目に合わすから....わかったわね?」


 鋭い目付きで男子を睨む。

 ボクの周りに居た男子達が、その身を震わせ後ずさると、公崎さんは満足そうに頷いた。


 ....どうでもいいが、腕を組んで仁王立ちすると、公崎さんはカッコイイな。

 公崎さんの牽制で救われたボクは、『公崎一派』とも呼べる取り巻きのグループと一緒に、音楽室へと向かっていた。


「慣れるまでは、私と一緒に居た方が懸命ね」


 普段から面倒見の良い公崎さん。

 こんなに頼れる人物だなんて、全然気がつかなかったよ。


「ありがとうございます。公崎さん」


「....私、まだ挨拶してなかったと思うんだけど」


 正直、失敗したと思った。

 ボクにとっては知人であっても、彼女にとっては初対面なのだ。

 名前を知っているのはおかしいだろう。


「えっと....佐藤先生に、名簿を見せていただいていたので。それでお名前だけは....」


 咄嗟に出た言い訳。

 面倒臭いけど、お付きの女子の名前も次々に言い当て、なんとか事なきを得た。


「すごいのね。金井さんは。もうみんなの名前を覚えるなんて.....それだけ優秀なのかしら?」


 訝しげにボクを見詰める公崎さん。

 そりゃそうだろう。

 だけど、別にボクが優秀な訳ではない。

 ボクは、どちらかと言うと目立たない男だし、勉強もスポーツも中の中だ。

 はっきり言って普通。

 恋愛だって、お決まりの様に、身近な年上の田中先生(いせい)に淡い恋心を抱くような男だしね。


「ぼ、ボクはそんな優秀だなんて.....公崎さんはクラス委員もしてて、はっきり物を言えるし、さっきだってボクを助けてくれて....すごい素敵だなって思いました」


 おだてたつもりは一切無い。

 前々から思っていた事を口に出しただけだ。

 歯に衣着せぬ物言いもそうだし、クラスだけではなく、学校中で目立つ存在の公崎さんを眩しく思っていた。


「す、素敵だなんてそんな....か、金井さんは....うぅん。シオリこそ、か、可愛いと思うわよ」


 ボクに褒められたのが嬉しかったのか、公崎さんは頬を赤く染めていた。

 いつのまにかシオリと呼び捨てにして。


「公崎さんはどちらかと言うと、綺麗な人ですよね。そう思いませんか?」


「そう思います」


「私も」


 気恥ずかしかったのもあり、なんとかこの空気を打破しようと、取り巻きに話しを振る。

 だが、ボクの言葉に相槌は打つものの、それ以上話しを広げて来ない。

 もしかして、話しの選択を誤ったのだろうか?

 今まで、女子とこんなに話すことが無かったから、圧倒的に経験値が足りない。

 たった15歳のボクに、これ以上どうしろと言うのだろう。


「.....シズル」


「えっ!?」


「シズルって、特別に呼んでいいわよ」


 なんだこの流れは....

 女の子同士って、名前で呼び合うのが普通なのだろうか?

 男は気軽にそうやって名前呼びするけど.....

 だめだな。

 経験値が足りない事が、こんな結果に結びつくとは....


「わ、わかった。これからはシズルって呼ぶね?」


「う、うん」


「それじゃ、ボクの事もシオリって呼んでくれる?2人も」


 取り巻きの2人に顔を向け、そう提案すると頷かれる。

 公崎さん改め、シズルは、耳まで赤くして俯いていた。

 表情こそ読み取れないが、口端が歪んでいたのを見て取るに、どうやら嬉しかったようだ。

 それから音楽室に着くまでの間、取り留めの無い話をしつつ、情報交換するのだった。












 .....いかがだったでしょうか?

 暇つぶしに読むには、丁度良い長さでしょうか。

 え?この後が気になるって?

 それはまた次回のお楽しみという事で.....

 23万PV、本当にありがとうございます。

 これからも『暗闇の白い手』を、どうかよろしくお願いします。


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