第百三十三話 覆す力
「ぞ、増援です!!!!!」
それはエルヴィント軍に突如として齎された。
近衛騎士団副長アルバートが放った偵察部隊が、血相を変えて戻ってきたのだ。
「ほ、報告します!!北西より魔物の増援です!!その数およそ15000!!!」
「はぁ!?」
叫んだのはレオンハルト。
今、目の前で繰り広げられている魔物との戦闘でさえ、その数5000がいいところだ。
対するエルヴィント軍は、連日の戦闘で負傷者を多く出し、アベール古戦場へと送り出したばかり。
現在の人数は、非戦闘員を含めて同数居るかいないかという程度。
第4・5陣がまもなく到着するとは言え、今現在まともに戦える者は多く見積もっても4000がいいところだろう。
「なんだよ15000って....どこからだ!?」
「北西です!ババル共和国方面から来ています!!」
都市コルドナを占領していた魔物達。
誰かの指示か、何か察したのか、都市を放棄してエルヴィント軍へと向かってきていたのだ。
それも周囲の魔物.魔獣を取り込みながら、数を増やして。
「チッ!!」
舌打ちするレオンハルトに、アルバートは黙って眉を顰めた。
(やばいな....数が違いすぎる)
焦燥感が漂う本陣内。
現在居る兵力で、後続の部隊の到着まではもたせなければならない。
(剣騎を一騎当千と見積もっても、こちらは7千。対する魔物は合流すると2万以上か。攻撃3倍の法則だな....魔族め....戦略を知ってやがる。戦争で個々の差なんでどうでもいいんだ。戦争は数を揃えた方が勝つ。いち個人の力の差なんて、関係ないんだからな)
歯痒さからか、苛立ちを見せるアルバートに、元剣騎のシブリアンがのん気に欠伸をした。
「大丈夫みたいじゃぞ。ほれ、大きな鳥が飛んでおる」
シブリアンが顎で指し示した方角に、その場に居た者達が目を向ける。
そこには、鷲と見紛うばかりの姿をした、巨大な鳥が、大空を我が物顔で悠々と飛んでいた。
1人の白い騎士服を着た女の子を乗せて。
「......くろみこ...さま?」
レオンハルトが声を漏らす。
すると、その場に居た騎士や冒険者が、次々とその名を呼んだ。
「黒巫女様だ!!!」
「そうだ!!あんな可愛い子、見間違えるはずがねぇ!!」
「ああ....黒巫女様だ!助けに来てくれたんだ!!」
方々から上がる歓声とも雄叫びとも取れる声に、レオンハルトは両手を空へと伸ばした。
「黒巫女様....俺様....」
遠く離れたカオルに手を伸ばし、触れるようにその手を握ると、そのまま力強く抱き締める。
(不甲斐ない俺ですみません....今は....感謝を....)
アルバートは、そんな親友の姿を見ながら、カオルの事を考えた。
(たった1人で何が出来るっていうんだ....相手は15000だぞ?そんな数の魔物。いったいどうするっていうんだよ....)
「フォッフォッフォ」と笑うシブリアン。
これから始まるカオルの戦いに、数十年ぶりの胸の高鳴りを覚えていた。
アルバシュタイン城付近、森の上空。
魔鳥姿のファルフに乗ったカオルは、眼下に広がる魔物の行軍を見ていた。
(すっごい数だ....数えたくもないや)
先頭走る魔獣の群れに、大地を響かせ大型の魔物が後続と続く。
所々に赤い光が明滅し、元人間『吸血鬼の従者』の姿も垣間見えた。
(ボクはまた...人を殺すんだね....)
背筋に悪寒が走り、自身の体温が低下するのがわかる。
震える手足を叱り付け、両手で頬をひっぱたいた。
「怯えるな!決めただろう!!背負うって!!ボクは剣聖ヴァルカンの弟子だ!!」
怖気づく気持ちを振り払い、カオルはその身に風を纏った。
「ファルフ...ありがとう。ボク、行って来るね?また後で遊ぼ!!」
「クワァ!」と鳴くファルフの頭をひと撫でし、ファルフを腕輪へと戻す。
恐怖を闘志に変えて、ジッと目を瞑り、魔法の詠唱を開始した。
「幾千幾万の雷よ。天よりの裁きを雷轟となりて、その力を我が前に示せ」
長文呪文。
紡がれる言葉は、魔力とマナへの回路。
そして眼下を見下ろし、目標を定める。
狙うは行軍中の魔物の中心。
吸血鬼の従者が密集している場所だ。
「『テスラ!!!』」
その瞬間。
天が悲鳴を上げた。
幾千幾万の雷が降り注ぎ、轟音と共に雷の嵐が巻き起こる。
地面は砕かれ、砂埃が舞い上がり視界を遮る。
金色の雷に焼かれ、数え切れない程の魔物が崩れ落ちる中、カオルは静かに地面へ降り立った。
帯刀する『桜花』と共に、腰後から『黒短剣』を引き抜くと、一陣の風と成って魔物へと突撃した。
突然の襲撃に、慌てて立ち止まる魔物達。
視界不良の中、周囲を見渡し状況把握に努める魔物を、文字通り風と成って切り抜ける。
逆袈裟気味に引かれる銀線の後を、黒い刃が追随する。
銀線が真一文字に引かれたと思えば、黒線が十次に切り結ぶ。
吹き出る赤黒い血液が霧散し、辺りを染めれば、その後には絶命する魔物の雄叫びが響き渡る。
「グォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオ!!!!!」
「あああああああああああああああああああああ!!!!!」
カオルは止まらない。
咆哮には咆哮をと、自らも叫び、土塵の中を疾走する。
(絶対に...ボクは....負けないっ!!)
白衣と銀の鎧を纏った小さな子供が、二刀を手に台風となる。
そして、大型の魔物の首を吹き飛ばし、崩れ落ちた胴体が再び砂埃を巻き上げると視界を遮る。
視界を奪われ、何が起きているのかわからない魔物達に、カオルは次々とその刃を振るった。
歯を噛み締め、がむしゃらに。
カオルを見つけて大鎚を振るうトロールを蹴り上げ、隙を見つけて黒短剣で頭を貫く。
脳汁をぶちまけ絶命するトロールを尻目に、カオルはまたも桜花を振るう。
棚引く銀線が縦横無尽に走り抜けると、後には死屍累々となった魔物達が積み上げられる。
肉薄する魔獣に身体を回転させて胴廻し蹴りを叩きこみ、着地と同時に頭蓋骨ごと頭を踏み潰す。
飛び散る眼球や脳髄に目もくれず、カオルは風を纏い飛び出した。
「いっけえぇぇぇぇぇ!!!」
絶え間なく打ち紡がれる剣撃。
次々と魔物が倒れ、赤い絨毯は徐々にその大きさを広げる。
足の踏み場が無いほどの、魔物達の死骸の中を、場所を空けろ奔走する。
地面が赤く染め上げられ、乾いた地面が湿り気を帯び、土が巻き上がらないとわかると、カオルは戦場を即座に移す。
魔物の視界を奪ってこそ、今のカオル対魔物の戦闘は成り立っているのだ。
遠くから矢を放とうと弓引くオークを見つけ、カオルは戦いながらも魔法を唱える。
「振り下ろされしは金色の刃!呻れ!」
急速に高められる魔力。
それに合わせて周囲のマナが変化し、カオルは叫んだ。
「『イカヅチ!!!!』」
次の瞬間。
衝撃音と共に雷が乱れ落ち、カオルを狙う複数のオークが焼け落ちる。
結果を見ずに即座に次の魔物へ向かうと、辺り一面で打ちつけ合う金属音が聞こえてきた。
慌てて距離を取るカオル。
(なにか....来る!!)
すると、オーガの集団が巨大な鉄製の盾を横へ連ねて突進してきたのだ。
迫る鉄壁。
万が一、小さい身体のカオルが押し潰されれば、ひとたまりもない。
「そんなものぉぉぉぉ!!!!」
両手の武器に魔力を込める。
『魔法剣』
風を纏った銀線と黒線が弧を描くと、眼前へと迫っていた大盾が音もなく切り裂かれた。
突如として失われた絶対防壁とも言える大盾に、驚愕の表情を浮かべたオーガ達。
カオルは間髪入れずに間合いに入ると、一刀一剣対となって連撃を叩きこんだ。
細切れにされるオーガ。
肉塊が飛び散り、腕が、足が、頭が周囲へと飛んでいく。
まるで、ミキサーにでも巻き込まれたかのような大量虐殺に、襲いかかろうとしていた魔物達が一瞬怯んだ。
カオルはその隙を逃がさない。
(ここで押し切る!!!)
力強く地面を蹴り付け、一足飛びに駆けて行く。
疾風かと見紛うばかりのその姿に、魔物達は魅入られ時を忘れる。
カオルは両刀を鞘へ仕舞うと、『桜花』一刀で、自身の最高剣速をお見舞した。
見えない刀身。
ヴァルカンが得意とする抜刀術で、押し寄せる魔物達を次々と屠る。
やがて、カオルに勝てないと判断した小型の魔物達が距離を取り始める中、大型の魔物が群れとなって押し寄せてきた。
オーガ・トロール・ギガース。
まるでカオルを取り囲むかのように輪になると、見覚えのある巨大な魔獣が立ちはだかる。
『キマイラ』
ライオンの頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持つ姿。
以前、オナイユの街が遠征軍を派兵した時に、ヴァルカンが退治した魔獣だ。
口端から炎を奔らせ、眼光鋭くカオルを見詰める。
「こいつ....」
睨み合う両者。
体躯10mを越えるキマイラと、身長1m50cmの小さな子供。
周囲を魔物が取り囲み、円形闘技場を彷彿とさせる戦場が出来上がる。
尻尾の毒蛇が牙を剥き、存在を誇示するかのように妖しくその身をくねらせる。
(落ち着こう...冷静に....周りをよく見て....師匠なら、こんな時こそ落ち着いて行動する)
周りを見渡し他の魔物.魔獣が傍観を決め込んでいるのを確認すると、キマイラだけに意識を集中した。
迸る炎。
今にも襲いかかろうと、四脚を何度も踏み締める。
(全力で....相手してやる)
カオルは剣気を練り始めた。
腰を落とし、右半身を前へと一歩摺り出ると、左手で赤い鞘を握り右手を柄へと押し当てる。
抜刀術。
『抜打先之先』
カオルはこの土壇場で、師匠ヴァルカンの技に全てを賭けた。
魔物達が早く早くと雄叫びを上げ、手に持つ武器を打ち付ける。
小さな少年を弄び、闘殺しろと騒ぎ立てる。
たった1人で孤軍奮闘するカオル。
膠着状態が続く中、カオルはついに剣気を練り上げた。
そして全身から魔力立ち昇らせると、走り出した。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!」
向かうはキマイラただ1匹。
眼前に迫る巨大なライオンの頭が、近づくごとに大きさを増す。
迎え撃つキマイラは、口を大きく開き、口腔から紅蓮の炎が吐き出した。
迫る火焔。
カオルは右へ身体を捻ると、鞘を奔らせ刀を抜き放った。
一閃。
耳を劈く雷鳴音と共に、紅蓮の業火は切り捨てられる。
予期せぬ出来事に、両目を見開き驚くキマイラ。
カオルはすかさず二撃目を繰り出した。
上段から雷剣が振り下ろされ、袈裟切りにキマイラの下顎を切り落とす。
「グガァァァァァァァァァァアアアアアア!!!!!」
大絶叫。
悲鳴を上げるキマイラに、カオルはすかさず左手で指差した。
「輝かしき金色の閃光よ!」
短文呪文。
輝かしき光が、指先に収束される。
「『トニトルス!!!』」
カオルの指先から放たれた雷線が、キマイラの剥き出しの口内へと撃ち出される。
迫る雷線。
キマイラが死を覚悟した瞬間に、それは一寸違わずカオルの狙い通りに吸い込まれた。
喉を貫き、体内を駆け巡る雷線。
胃を、腸を、消化器全てを焼き焦がすと、キマイラはその巨大な体躯を横たえた。
絶命。
叫び声を上げることすら出来ずに、キマイラは死す。
カオルは、ヴァルカンが苦戦した魔獣を、超短期決戦という形で勝利してみせたのだ。
(....はぁはぁ。勝った!)
肩で荒く息するカオル。
だが、カオルに息つく暇は無かった。
魔物達は雄叫びを上げる。
「グゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」
それは、カオルに聞かせた称賛ではない。
仲間をやられた魔物達が、必ず仇は取ると誓った叫び。
そしてそこから、本当の『死闘』が開始された。
オークが。ゴブリンが。オーガが。トロールが。数多くの魔物達が、死をも恐れずカオルに突撃する。
死を克服した者は手ごわい。
我先にと、仲間を掻き分けながら攻撃する魔物。
敵に届かず、逆に仲間を攻撃する者まで居た。
カオルはそんな死地の中、ひたすら刀を振るい続けた。
(ぐぅ....いっっっったい!!!!)
何度も鎧を打ち付けられ、身体が吹き飛ばされそうになりながら、必死に耐えた。
鎧の隙間を狙う、夥しい数の武器が通り抜け、カオルは何度もその身を翻す。
致命傷にこそならないが、着実にカオルは追い詰められていた。
失われる血。
減り続ける体力。
そして.....
「巻き起こりしは風の渦!舞い上がりしは竜巻!」
足場が無くなり肉薄する魔物に対処しきれなくなる。
「『シュトルム!!!!』」
短文呪文。
自身の周囲に巨大な竜巻を起こし、襲い掛かる魔物ごと肉塊を吹き飛ばす。
着実に、カオルの魔力は減っていた。
(このままじゃ....)
迫る死。
ジリ貧の中、魔物達とカオルは、命を賭して戦い続けた。
やがていよいよ魔力が心許なくなってきた頃、ついに光明が見えた。
けして引かないカオルの姿に、心折れた魔物が1匹。また1匹と敗走し始め、その数を徐々に減らしていった。
そこへ、やっと援軍が到着した。
「黒巫女様!!!」
レオンハルトがカオルの名を叫び、崩れ落ちそうなその身体を抱き留める。
小さなカオルの身体には、鎧の隙間を縫う様に、大小様々な裂傷をいくつも作っていた。
魔物の返り血を全身に浴び、白い騎士服と白銀の鎧は、赤黒く染まる。
「....レオン...ハルトさん?」
安堵からか、膝をガクっと折るカオル。
立っているのもやっとの状態だった。
「黒巫女様!ありがとうございます!!おかげで、援軍が到着しました!!」
自身も真っ青な騎士服を所々斬られて、傷を負っているレオンハルト。
どうやら、カオルの命懸けの戦闘を、自らも奮戦しながらずっと見ていたようだ。
「そう....よかった」
ずっとどこかへ追い遣っていた疲労が、一気にカオルの身体へ押し寄せる。
(ボク...勝ったんだ.....でも)
だが、カオルはここで倒れるわけにはいかなかった。
レオンハルトの手を掴み、なけなしの気力で立ち上がる。
「.....ごめんなさい。レオンハルトさん。ボク行かなきゃ」
健気に笑うカオルの瞳に、レオンハルトは射貫かれた。
「だ、だめです!貴女は今怪我をしているんですよ!?それにあんな戦闘の後に、どこへ行こうっていうんですか!?」
レオンハルトの悲痛な叫びが、共に駆け付けた騎士や冒険者達に響き渡る。
誰もが驚愕とし、押し黙る中、カオルは笑顔を作った。
「『家族』が、戦っているんです。だから、行かないと」
それは、どんな笑顔だったのだろうか。
最愛の人に会う為のカオルの笑みは、彼らの目にはどの様に見えたのか。
戦場の中、誰もが死を覚悟するような場所で、カオルは戦い抜いた。
15000対1
ありえない数字を、カオルはひっくり返した。
たった1人で。
それは、何も知らない者から見れば、恐れ戦く事だろう。
だが、カオルは遠征軍でのドラゴンでも、その身を盾に人々を守り抜いた。
泣きながら。小さな体で。齢12歳の子供が、数え切れない程の人を守ったのだ。
カオルの震える小さな手が、レオンハルトに「離して」と告げた。
感涙の涙を流すレオンハルトは、言葉を発せずに頭を左右に振る。
そこへ、1人の老人がやって来た。
「君が、カオルちゃんじゃな?とりあえず傷を治そう。治癒術師よ頼めるか?」
元剣騎シブリアン。
シブリアンはそう言うと、傍にいた治癒術師に頼み、カオルの傷を治療した。
治癒術師が両手を掲げ、カオルの身体が淡く光る。
次第に光が収まり、カオルの傷は塞がっていた。
「ありがとう。さてカオルちゃん。ワシは元剣騎のシブリアン.ル.ロワルドじゃ。あそこで今戦ってる、剣騎セストとレイチェルの先生をしておる。そこでじゃ、ワシがカオルちゃんと一緒に家族の下へ行こう。どうじゃ?ワシは年寄りじゃが、今のカオルちゃんよりは強いぞ?」
それは、カオルへの称賛と心配しての気遣いだった。
指差された方角を見やるカオル。
エルヴィント軍は押し寄せる魔物達を押し返し、アルバシュタイン城の目前の距離まで近づいていた。
振り下ろされる大剣と三日月斧。
左右に引き裂かれ、盛大に血の花を咲き撒き散らすオーガ。
剣騎セストとレイチェルが、敵陣の中を盛大に暴れ回っていた。
カオルは少し悩み「お願いします」と答えると、満足そうにシブリアンは頷き、レオンハルトに後の事を任せた。
「それじゃ、行くとしようかの?カオルちゃん」
「はい。『ファルフ!』」
カオルはレオンハルトから離れると、魔鳥サイズのファルフを呼び出す。
突然召喚された鷲の様な姿の大鳥に、レオンハルトや騎士・冒険者達が驚く中、カオルはファルフのお腹に抱き付いた。
(フサフサだ.....もう少し頑張るからね....後で遊ぼ)
心の中でファルフと会話し、ファルフは「わかった」と目で答える。
「すみません、乗せてもらえませんか?」
驚くレオンハルトにお願いして、ファルフの背へと乗せて貰う。
シブリアンも同じ様にファルフに乗った。
「行きますね」
カオルの言葉に呼応するかのように、ファルフが「クワァ!」とひと鳴きし、翼を羽ばたかせて空へと浮き上がる。
「レオンハルトさん。気をつけて!」
掠れ声でそう言い残すと、カオルとシブリアンは大空へと舞い上がった。
後に残されたレオンハルト。
小さくなるカオルの姿を見上げながら、(強くなりたい)と願うのだった。
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