第六話 第三部 文化祭と盛り上がり
「見て! わたあめ! これいいよね!」
アリスは売店を指差してピョンピョン跳ねていた。そのかわいらしい姿は誰が見たってアイドルと分かってしまうぐらいだった。もしこの中にメイドに詳しい人がいたら…きっとアリス…ありるのことを知っている人は驚くだろう。
「せっかくだから何か食べていこうよ。」
楓は嬉しそうに私の肩を叩いた。そして手をつかんでわたあめの店の前に移動した。
「いらっしゃい!」
「わたあめ…普通のを一つ!」
「私はイチゴ味で!」
楓とアリスはすぐに注文していった。なんてテンションが高いのだろうか。私、これについていけるのだろうか。今日だけでものすごく疲れてしまう気がする。
「いらっしゃい。って恭花さんじゃないですか。」
「どうもー。私も普通のタイプをお願いね。」
「了解です! そちらのお客さんは?」
私の方を向いて何を頼むか聞かれた。どうしよう、いきなりだから味を決めていなかった。そもそも買うことを考えていなかった。えっと…何があるかな…。
「そ、それじゃあ…この黒糖で。」
私は皆と違う種類のわたあめを頼んだ。お金をそれぞれ払い、そして出来上がったものを手に取ると皆はすぐに食べ始めていた。
「上手いね!」
「おいしーい!」
私もその勢いに任せるように小さい口で食べた。…美味しい。何か不思議な感じだ。いつものわたあめとは全然違う。こういうのも文化祭ならではの経験なのだろうか。やっぱり…盛り上がり方が違う…!




