第五話 第二十二部 収録と喜び
「今回収録してみてどうだった?」
「正直難しかったです。今回みたいに体力も厳しい感じになりそうだし、これからも努力していかないと…。」
私は紅音さんとお話しながら帰宅していった。楓や恭花さん、アリスもアイリングのメンバーとお話している。でもこんなに優しくしてくれる理由というのは何故なのだろうか。私たちに何かあるのだろうか。
「どうしたの? 何か考えているけど。」
私は深く考えすぎて回りが見えなくなっていた。私はハッと気がつき紅音さんの方を向いた。
「ごめんなさい。ちょっと考え事が。」
「考え事?」
「なんで紅音さんは私のことをこんなに優しくしてくれるのかなって。」
紅音さんはうんうんとうなづくと私の肩をポンポンと叩いた。
「それはあの時の出来事が嬉しかったからよ。だって千代乃は私にアイドルになりたいって言ったよね。それも私たちのライブを見て。」
何も迷うことなく紅音さんは答えていく。その姿がいつものライブの時よりも輝いて見えていた。
「それはとても嬉しいことなのよ。だから私はそれに答えようと思ってサポートしてるの。千代乃の言葉はとても嬉しかったのよ。」
「そうだったんですね…ありがとうございます。」
「いえいえ、お礼を言うのはこっちの方よ。」
紅音さんは笑ってもう一度肩をポンと叩いた。
「頑張って。」
「はい、頑張ります!」
私はその言葉で今日の疲れが吹っ飛んでしまうような気分になった。これからも…アイドルを頑張ってみようと思う。
「私たちもついているからね!」
「いつまでも私たちは仲間だよ!」
「そう、何かあったら私たちが助ける。」
「それがメンバーだもの!」
皆が声をかけてくれる。すごく嬉しくてたまらない。だから…この人たちとずっと一緒に…。




