第五話 第二十一部 収録と成長
「それじゃあ新曲の方も準備いいですか!?」
「はい、大丈夫です!」
この後も無難にこなしていって流れよく収録をこなしていった。そして私たちのいつもの力で歌えるようになってきた。これがどれだけ大変だったことだが。しかしこれも全部努力のおかげでここまでできるようになったんだ。新曲も…上手く歌えるようにならないと。なんせ私が…センターなのだから!
「それにしてもこの努力はすごいわね。三人ともどう思う?」
「うん、これはすごいとおもうよ! だってあのデビューライブの時よりも上手くなっているし。」
「安定した歌が歌えていて良いわね。そしてあのアリスの加入は大きいわ。」
「私たちも負けないように頑張ろう!」
私は大きく息を吸って歌う準備をした。私のセンター曲、しっかりと歌わないと。出だしは私だけが歌うのだから…他の皆に迷惑をかけないようにしないと。
「がんばれ!」
曲が始まる前に楓が私に声をかけてくれた。恭花さんもうんとうなづいている。アリスも…グーポーズで笑顔を見せている。だけどその左手のフワフワしているのは何だろうか。分からないけど…私のことを支えてくれる仲間だっている。それに答えないと!
「いきます!」
私は声をかけて曲を始めるようにお願いした。そして…イントロが流れて…!
「千代乃…大丈夫?」
「つ…疲れた。」
収録が終わって私はソファーに横たわっていた。一気に集中して歌ったから体力のほとんどをもっていかれたような気分だった。そして隣から恭花さんとアリスが心配そうに見つめていた。でも三人が近くにいてくれて本当によかった。声をかけてくれるだけでこんなに気分が変わるなんて…。そして紅音さんが私に近づいてきた。
「皆、お疲れ様。千代乃大丈夫? 飲み物持ってきたからこれでゆっくりして。」
「あ、ありがとうございます…。」
私は紅音さんが渡してくれた飲み物を開けて飲んだ。冷たくて体の中に染み渡ってきた。これがとても美味しく感じる。ありがとう、紅音。




