第四話 第二十四部 デビューとセット
「アイリングさんとピュアプラチナさん。ステージなどの調整をするのでお願いします。」
「わかりました。千代乃、こっちに来て。」
「はい。」
私たちは立ち上がって控え室から出て廊下を歩いていった。そして明るい出口が見えてきた。そして紅音さんが外に出た瞬間、大きな声援が聞こえてきた。まさかもう観客が待っているのだろうか。
「アカネーー!!!」
「ルナー!! 待ってたぜ!」
「ハルミ! ハルミ!」
「ユキノちゃーーん!!」
ファンの人たちがアイリングのメンバーを呼んでいる。ファンの人たちがいるようだ。いったいどんなにいるのだろうか。私は明るい出口から出るとまぶしい光が入ってきて手で影を作った。そして開場を見渡す。
「……すごい。」
「わお。」
「本当に…すごいわね。」
私たちは唖然としていた。そこにはものすごい数の人たちが待っていた。男女問わず、多くの人たちが私たちを見つめていた。この人たちの前で…ライブやるのか。
「私もライブハウスではやったことあるけど…これだけ多い人たちの前でやるのは始めてだよ。楽しいし緊張するね。」
楓が私の袖をつかんで笑っていた。たしかに笑いが出てしまうほどすごかった。
「千代乃、こっち見てみて。」
紅音さんが呼んで配置を説明してくれた。私たちのマイクもすでに準備済み。後は調整だろうか。
「誰だろう…。」
「もしかして新メンバーかもよ!」
多くの声が聞こえてくる。私にはものすごいプレッシャーを感じる。緊張したまま声が裏返ってしまうのではないかと思っていた。紅音さんが声を出してマイクチェックをしている。綺麗に聞こえるし、その声で開場が沸く。そして紅音さんが私を呼んだ。
「はい、マイク使ってみて。声がしっかりと出るかの確認だから。」
私は恐る恐るマイクに近づいた。そして…。
「あー、テステス…。」
「ええっ!?」
開場がざわつく。やはりそうなってしまうよね…私たち新人だもの。そして…デビューライブ。
「テステスー。あ、もう少しエコー下げると良いと思います。」
楓がしっかりと音響の人に指示をしている。なんて手馴れた感じなのだろうか。私と恭花さんは楓に任せる形になった。
「それじゃあ準備大丈夫ね。それじゃあ戻りましょう。」
私は紅音さんの後をついていくように戻っていった。




