第二話 第十二部 勧誘と柔軟
「楓は体力そこそこあるみたいね。」
「私、ヘトヘトでしたよ?」
「あれはそこそこ運動するような人がやるペースだったから、頑張った方だよ。」
楓そこそこの体力はあったらしい。羨ましいなあ。でもライブとか体力使うようなことをやっていたからなぁ。
「楓は体が固いのと筋持久力があまりないからそれを鍛える練習をするわよ。まずは柔軟ね。千代乃、手伝って。」
恭花さんが私を呼んだ。なんだろうと思っていたら恭花さんがマットを持ってきて下に敷いた。
「はい、もう一度柔軟ね。」
「えー!? さっきも柔軟やったよね?」
「何度もやるのが重要なの。継続は力なり。音楽でもそう感じなかった?」
「はーい。」
確かにこれからずっとこういうことは続けていかなければいけない。続けていればきっと成功につながる。それに楓は嫌そうな言い方はしていたけど、内心楽しんでいるように見える。だって顔がとっても楽しそうなんだもの。
「そうそう、楓が終わったら千代乃、あなたもやるのよ。」
「はい、わかりました。」
「恭花さんもやってくださいねー。」
「もちろんよ。」
そうして私たちは柔軟体操を始めた。痛いといいながらも体を押していく。少しずつでもやっていけば必ず最終的に上手くいくはず。だから…あきらめないことが大事だ。恭花さんに言われたとおりにやれば…。
「あだだだ、千代乃押しすぎ!」
「でもコレぐらいやらないと…それに私力弱いから…。」
そんな会話をしながらすすめていった。私も柔軟体操をしていると思いっきり押されていた。でも私は我慢してどんどんやっていく…。でも疲れる。