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第八話 第三十五部 フェスティバルと一杯
「今日はアイリングのライブを見に来てくれて、本当にありがとうー!」
紅音が声をあげると同時に会場から物凄い歓声が聞こえてきた。それは私達のいる控え室にまで振動が伝わるほどだった。いったいどれだけの人たちが見に来てくれているのだろうか?おそらく会場一杯…数万人はざらにいるだろう。アイドルという枠でこれだけの人たちが見に来てくれるなんて…。
「お知らせです。現在アイリングのライブ中ですが、歴代の観客動員数を越えているみたいです!」
「凄いじゃない!」
「紅音さん…!」
アイリングは凄い…! 私はとんでもない人たちに出会ってしまったのかもしれない。歌う前だけでこれだけの盛り上がりを見せてくれるなんて…。そして…そろそろ歌も始まる…!
「それじゃあ皆、いくよ!」
「おー!!」
紅音が声をかけると同時に歌が始まる。そしてものすごい盛り上がりがこちらまで聞こえてくる。アイリングはもっともっと…! すごくなる!