第八話 第三十二部 フェスティバルと入退場
「交代の時はここから入れ替わるように入っていくといいかもね。千代乃は正面出入り口付近で待機しておく形で。私も同じ所から戻るから。」
「そうですね。恭花さんや楓、アリスは別の所から出てくるので私もその考えは良いと思います。」
私達は最終的なライブの内容について会議をしていた。私達はアイリングと変わるように出てくるため、その交代の場所を決めなければならなかった。歌う曲も決まり、順番も決まっている。紅音さんたちの歌が終わって挨拶が終わるとそれぞれの出入り口から交代するように出てくる。このタイミングも重要になってくる。
「一回構造を目の前で見ましょうか。」
私達は立ち上がって表のステージへと移動する。まだ時間はかなり早く、入場はまだ始まっていない。そして他のアイドルたちもステージの上でいろいろ試行錯誤で話しあっている。
「広いね…やっぱステージの上に立つと景色が変わる。」
「うん。そしてここいっぱいに人が来るんだよね。」
私達はステージの規模と会場の大きさに驚いた。普通に数万人は入ってしまいそうな、そんな場所だった。これは…緊張するけど…楽しいに決まっている。
「紅音さん。いい入り方とか練習しましょう。」
「そうね。時間もあるからね。」
私達はそれぞれ入退場の練習を始めた。紅音さんに続いてステージに立てるのは…本当に嬉しいことだから…。