第二話 第八部 勧誘と答え
「いえーい!」
楓のリードによって私たちはうまくプリクラをとることができた。決めポーズもできて自分からみてもかわいく撮れているなあと思っていた。でもちょっとまぶしくて疲れちゃうかもしれない。その前にいろいろとまわっていて疲れているのかもしれない。なんとか運動して体力つけなきゃ。
「うわ! 上手く撮れてるよね!」
「私…こんな服着てこんな恰好を…。」
「恭花さん似合っていますよ。」
私たちは出てきた写真を見て楽しんでいた。そして着替えをするためまた更衣室に入り、全員が着替え終えるとそのまま外に出て行った。
「さてと…。千代乃。」
「そうだね…。」
私は楓と共に恭花さんの方を向いた。恭花さんは何? と突然のことに驚いていた。
「どうでしたか? 私たちと…アイドルしてくれますか?」
「私たちは大歓迎です。来てくれると本当にうれしいなって。」
そういうと恭花さんはテクテクと歩いて駅の方とは別の方角へと歩いていった。どこに行くのだろうか。私たちはなんだろうと思って恭花さんについていった。そして目の前についたのは運動ジムがある場所だった。
「二人とも、運動はどう? 多少はやっている?」
「えっ?」
運動? なんでいきなりそんなこと聞かれるのだろうか。不思議に思ったけどとりあえず正直に答えないと。
「私は体が弱いから…あまり…。」
「かるいランニングなら。でも運動は得意な方ではないかな。」
すると恭花さんはポケットからあるものを取り出して私たちに渡した。特別入館許可書? いったいなんだろうか。
「私がいろいろとトレーニングしてアイドルに必要な体力をつけさせてあげる。その変わり、アイドルとかに関していろいろ教えてくれる?」
私たちははっと気づいてついにやついてしまった。私と楓はハイタッチしてもう一度恭花さんを見た。
「これからよろしくね!」
「ようこそ、私たちのアイドルグループへ!!」
私と楓は恭花さんと握手した。やった、これで三人になった。これから少しずつ本格的な活動ができるかな…。
「あ、ここは私がいつも通っている所だったし、親戚のやっているところだからいつでも無料でできるからね! 今回は服装もあげるから!」
恭花さんは優しい声で私たちを迎え入れてくれた。私たちは自身を持って建物の中に入っていった。