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第七話 第五十一部 クリスマスといつか
「優衣いいいい!!!」
「香澄ちゃーーーん!!」
「久美ぃいいい!!!」
いたるところから名前が呼ばれているそのテンションはもう最高潮。私たちからも見たことがないような光景がそこには広がっていた。これがトップアイドルの人気…そして…。
「いくよぉおおお!!」
三人が歌い始める。私たちと比べて桁違いに上手い。なんてレベルの高さなんだろうか。ダンスも私と全く違う。でも…何よりもやっぱりすごいのは…アイドルに対して真剣に向き合っていること。アイドルを好きでいること。これがなによりもすごかった。アイドルというものを見せてくれている気がした。
「紅音さん…やっぱりスノーフェアリーはすごいですね。」
「あれがアイドルだよ。でも…私たちもあんな風にしてもらえるように頑張らないといけない。だからお互いにがんばろう!」
「はい…!」
私は紅音さんと笑ってスノーフェアリーのライブを見続けた。いつか…こうなるようにと…。