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第七話 第四十八部 クリスマスと感動
曲が流れ始め、歓声がよりいっそう大きくなる。緊張なんてもうない。あるのはただ、この思いを伝えるだけ。私たちの…歌を、ダンスを。そして皆に笑顔を!
「キャアアアアアア」
歌い始めるとさらに盛り上がりが増していく。しかし…少しずつ声が小さくなっていく。しかしそれはただ小さくなっているのではない。見入っている…。そして笑顔が見える。中には笑いながら泣いている人までいる。わたしたちの歌は…皆の心に…届いている! 私の目指したかったアイドルが…見えた!
「ワァアアアアアア!!!」
そして一気にその声があふれ出るかのように盛り上がっていった。私たちも…涙が出てきた。歌いながら…うれし泣きを…。楓も恭花さんも、アリスも。皆。これが私たち…ピュアラチナ!
「ありがとう!!!」
私は歌いきり、大きく声をあげた。この盛り上がりは…やっぱり…本当に最高なものだった。この舞台に立てることが本当によかった。そして…教えてくれた紅音さんに感謝したい…さらには…他のアイドルメンバーにも…。お母さん、お父さんにも。そしてなによりも大切なメンバーに。ありがとう。