第二話 第四部 勧誘とメイド喫茶
「ねえねえ、私一つ意見があるのだけどいいかな?」
楓は突然私たちの方をむいて言った。
「意見?」
「ニッシシシ、メイド喫茶なんてどうかな?」
突然ニコニコしながら言葉を発した。それはなんというか、予想外のことだった。
「メイド喫茶?」
「そう、メイド喫茶!」
恭花さんは驚いた顔で私と楓を見る。そりゃいきなりメイド喫茶なんて…でも…何か引っかかることがある。
「もしかして…メイド喫茶ってお客さんを笑顔にさせる職業だから?」
「ピンポーン!」
楓は手をビシッとあげてピョンピョン跳ねた。
「だってメイド喫茶って笑顔を作るためには最適なところじゃない。ただ、ただのメイド喫茶じゃアレだからアイドルのようなものもあるところに行けばいいかなって。」
すると恭花さんも手をポンと叩いて納得した顔になった。
「確かにそれは一理ある。お金も少し余裕あるから問題ないよね。」
「私も大丈夫…。楓は?」
「もっちろーん! でも私、メイド喫茶始めてなのよね。」
「私も…。」
「もちろん私も。」
そして私たちは一つの目的ができた。アイドル活動がありそうなメイド喫茶を探すことだった。
「上を見れば見つかるんじゃないかな…。」
そんなことを私がつぶやいた瞬間、ある看板を見つけた。私は指をさして二人に知らせた。
「あのお店ってメイド喫茶で間違いないよね。アイドルやっていますって書いてあるから…。」
「あ、本当だ。間違いないよね。」
「さっすが千代乃ちゃん!!」
私はちょっと誇らしげにあの店の場所へと移動していった。楽しみだな…。