第七話 第三部 クリスマスと確認
「それじゃあこのイベントはやるのね。」
「はい、もちろんです!」
私は紅音さんと二人で食事を取る時間をとって、クリスマスライブに関してのお話をしていた。紅音さんは私にうんうんとうなづいていた。
「皆、覚悟はあるみたいだね。」
「だからこうやってお話をさせていただいてます。」
紅音さんは真剣な表情ながらも笑顔は見せていた。そしてまた資料をしっかりと見ながら再確認していく。しかし全て読み終えたことで紅音さんは私に問いかけてきた。
「そう…このライブなのだけど、新曲を一曲歌うライブになるから…必ず用意してきてね。」
「そうなんですね、わかりました。」
「そして…ライブが終わるとそれぞれ一グループずつソロイベントを用意しているの。だけど…実際ライブハウスを使ってやるのは、あなたたちだけではまた経験ないよね。」
「はい、そうです。」
「集客するための方法もなるべく自分たちで考えることがあるから…。そこは大丈夫?」
私はそれを聴いて考えた。たしかにいままでそのような経験がない。そういうことをやっている人と知り合いかどうかといわれたら、私の周りには…いない。楓とアリスが可能性あるけどまだ可能性だけっていう時点で実際にいるとは限らない。不安なことばかりかもしれない。
「不安…だよね。」
「うん…。」
「大丈夫、何かあったら私たちが手伝うから! でも自分で出来ることは自分でやらないとね。いつまでも頼ってばっかりだと成長しないよ!」
「は、はい! ありがとうございます!」
紅音さんからすごく嬉しい言葉をもらった。たしかに…これから私たちは成長しながら皆が好きになるアイドルとして活躍しなければならない。そのためにはお客とのつながりだけではなく、他の人たちとのつながりも持っていかなければならない。だから…もっと頑張らないと!
「お待たせしました。」
「さてと……いったんお話はやめてたべよっ!!」
紅音さんはもう早く食べたくて仕方がない顔をしていた。食べ物に関しての執着心はすごいなぁ…。