第六話 第十二部 文化祭と笑顔
「あのっ! 応援しています! 頑張ってください!」
「あ、ありがとうございます。」
私は緊張したままサインを書いた。そのせいですこし硬い表情になってしまった。となりの恭花さんも堅い感じでサインを書いていく。そりゃ最初だから仕方ないよね…。
「ありがとうね! これからも応援よろしくね!」
楓は普段どおり、そして可愛い表情を見せてサインに応じていた。あのようにすればよいのかな?
「ありがとうございました! これからもよろしくねっ!」
「よろしくです! 千代乃さん頑張ってください!!」
あ…こんな感じでいいのかな。とてもよろこんでくれている。それなら…頑張っていっぱいサインしないと…。
「お疲れ様でした!」
係の人に呼ばれて私は控え室へと移動していく。右手が…疲れきっちゃってる。よくやっている最中は疲れた気がしなかったなと思った。
「い、意外につかれたね…。」
「千代乃ちゃん大丈夫? この後もライブあるし…。」
「大丈夫。けっこう手が…。」
「私も疲れていたよ。楓やアリスはどうなの?」
「私は平気だよー! ギターずっと弾いているのと同じだったし!」
「私はなれていまーす!!」
二人とも元気そうに答えていた。その元気が私たちにも伝わってくるようだった。この元気をもらって、ライブも思いっきり歌って踊ろう!
「あ、そうだ! 一つ提案なのだけど。」
「どうしたのアリス?」
アリスはバックの中からあるものを取り出そうとしていた。そして見つけるとアリスは笑顔になった。
「これこれ! 私が作ったのだけど、このリボンを頭につけるのってどうかな?」
「あ、いいとおもいます!」
「ナイスアイディア!」
「たしかに私たちのイメージカラーに合っているからよいわね。」
ライブ前に良い物を出してくれた。私たちはうれしそうにそのリボンをとった。これを付ければ…ライブでも光るかもしれない。