第六話 第十一部 文化祭とサイン会
「ええっ!? ほ、本当に千代乃なの!?」
「う、うん。」
今度は私の学校へライブをするために文化祭にやってきていた。私たちは二時間前に準備をしていた。そしてその控え室には同じクラスの女の子がいた。そして私の姿をみて驚いているようだった。
「私も言われたなあ。一週間前がまるで昨日のように思えるよ。」
「いいなあ、私も学校に行ったら言われるのかな?」
「まず私、メイドやっていたってことすら言ってないから余計驚かれるかも。きゃーはずかしっ!」
三人とも前回のが生きていて、緊張している姿がみられなかった。私自身も少しほっとして落ち着くことができた。しかし今日は…前回の出来事を踏まえてサイン会もやることになった。この前見に来てくれた人たちもサインをしにやって来るそうだ。そして…ライブは今度は野外。校庭で多くの人たちが見るのだろう。どんな数の人たちが見に来てくれるのだろうか。
「サイン会もうそろそろです。」
「は、はい!」
私たちはサイン会に呼ばれて控え室を後にする。私たちが座る場所はまたもや講堂だった。私たちは椅子のある場所へと誘導されていく。そこで目の前に見えたのは…。
「キャーーー!!」
「すごい……ね!」
私たちが出てくると歓声が沸き起こる。こんなに皆に喜ばれてくれるなんて…。正直感動で涙がでちゃいそう。
「千代乃、涙もろいよー。」
「だってぇ。」
私は必死に涙をこらえる。しかし少し涙が目の横に出てくる。頑張ってこらえていく。だけど…やっぱり嬉しい!
「それでは前の人からお願いします!」
ゆっくりと列が動き出す。私はペンを用意してサインの準備をする。初めてのサイン…上手くいくのかな…?