表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

星座の唄

作者: 青木麗二



青くて輝いてて

彩られていたあの冬

魚座の星は

絵空事の恋愛ごっこに

溺れていたのね


渇いた部屋で聴かせてくれた

ギターの弦を弾く指

苦しむ私の心を

消し去ることもできない

小雪のような指先


さよならを言う日が

自然と分かっていた

水中であぶくを吐いて

責めたてても無意味で

そうして肺が潰れてゆく


駄目なんだって

近すぎたんだって

伝わらないんだって

手遅れなんだって

どうしたら戻れたの、ねえ


泣けば泣くほど

握った手は冷えていく

ぬくもりも思い出せない

音色も聴こえない

乗り越えた季節を返して


ばらばらにずたずたに

引き裂かれた私の冬

ふらふらになるほど酔って

別々の春を迎えて

星はそれでも泣いていた


真冬の星座は消え

見苦しく恨みながら

矛盾でも愛してた

目覚めれば誰もいない

もう私を忘れたかしら


病のように夢中だった私

ゆらゆらと空から落ちて

夜更けの海に沈むの。





魚座の魚が溺れるというのは、いかにも滑稽ですが、魚が溺れるほどの深い恋愛、という意味で描いたものです。冬の別れは特に辛い気がします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 青木 樣 短い感想ですが、流石ですね。後書きで更に納得致しました。 いつも素敵な作品を ありがとうございます。 ☆蘭菊
2014/03/02 09:52 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ