第二十八話 フェイジョアみたいに
あの後コッコと ラッピングまで選んだ。 紫香くんへの本包むための。
そして 紫香くんにプレゼントする。 紫香くんは 本をあまり読まないらしいけど。
本っていいぞってことを 伝えてやる。 それが私に課せられた 運命というやつだ。
紫香くんを 本の世界にどっぷりと浸からせてやる。 今に見てろよ。
なんとしてでもやってやる。
噂をすればなんとやら。 紫香くんではないか。
手を振って近づく。 もちろんプレゼントは後ろ手に。
そして 笑顔で 本を渡す。 普段本を読まないのは知っている。 でも 読んで欲しい。
その思いが伝わったのか 紫香くんは笑顔で 読んでみる と言ってくれた。
さあ 紫香くん。 その本を読んで 本の世界の虜になるがいい。
本の世界に引き摺り込まれてしまえ。
いいぞ。 本の中は。 現実のことは 全て忘れられる。
紫香くんの後ろ姿に 呪いの呪文を唱えるように じっとりと紫香くんの背中を見る。
紫香くんが 本を読むようになってくれれば 私の話し相手になってくれるはず。
コッコは読むようにならなかった。 私があんなに頑張ったのに 本を受け取ろうとさえしなかった。
ピィナは 読んでいるジャンルが違いすぎる。 哲学書なんて 私は読まない。
紫香くんは 私の大好きなミステリの世界に。 珠玉の作品だ。 米○穂信様は 神だ。 大好きだ。
バッドエンドも ハッピーエンドもあるのだと。 または はっきりしないこともあると。
はっきりしないから 嫌だという人もいる。 でも 実際そんなにはっきりする事などあるのか。
バッドエンドでも いいのだ。 頑張ったなら。 精一杯やったのなら。
そもそも 私は 精一杯やる というところから頑張らなければいけないが。
気づけばSHRは終わっていて 目の前にはコッコが。
「大丈夫? あんた凄い怖い顔してるよ。 紫香くんとなんかあったの?」
本の事だと答えておいた。 そして また 米澤○信様は 神だと思う。
★情熱に燃えるような 実りある人生
本当に 米澤穂信先生の本は 面白いので 是非とも 一度ご覧ください。
切ない話も 残酷な話も ほのぼのとしたお話もあるので どうぞ(*'∀'*)
申し訳ないのですが テスト期間に入るので 1週間お休みします。 学生なもので 年に4回ほど これからもあると思いますが その時もよろしくお願いします。
3月5日から再開するので また読みに来てください。 精一杯 頑張りますので お楽しみに。




