第二十六話 空木のようだといった
さあ。 この面倒臭い数学の宿題を早く終わらせてしまおう。
くそ。 手強かった。 数学の先生は何を考えているのだ。
先生のすぐに終わるからは 嘘だった。
少し苛つきながら リビングに降りて ホットミルクを作る。 蜂蜜を入れて 温めるだけだが。
ホットミルクを飲んで 落ち着いた。 よし 寝よう。
階段を上がり 自分の部屋に行き 椅子に腰掛ける。
椅子に座ると 窓の外の満月が綺麗に見える。 額縁に入ったみたいに。
ロマンチックな事を考えてみる。
紫香くんも この月を見ているかも とか。 蔦葉くんも この瞬間ホットミルクを飲み終わったとか。
本当にそうだったらいいのに。
紫香くんに栞を渡した時は笑顔だったけど あまり本読まないって言ってたな。
今度 本当に面白い本を紹介してあげよう。 どんな本がいいか 迷ってしまう。
蔦葉くんは 人懐っこい笑顔で 喜んでくれた。
古風だと言っていた。 渋かったかな。 空木みたいに。
蔦葉くんの事を呼んでもらう時 蔦葉 華音って言ったら 華音って名前が女の子っぽいから 嫌いなんだって言ってた。
華音って 響き凛々しくて いいと思うけどな。
あだ名でも考えてみようと思ったけど コッコみたいに思いつかないから やめちゃった。
華音くんって 呼びたかったけど 諦めよう。 なんか思いついたら そのあだ名で呼んでみよう。
それに 華音って 和風で いいと思うよ。 かっこいいもん。
紫香くんと蔦葉くん この前2人で話してたな。
仲良いのかな。 仲良かったら 3人で『蓮華草』行きたいな。
そして 『蓮華草』のチョコレート 食べたいな。 今 食べてるけど。
最近発売になった オレンジピール入り すごく美味しい。
温まった体に染み渡って行く感じ。 最高。 いいね。
よし。 誘ってみよう。 『蓮華草』のガトーショコラも食べたい。
★風情 古風




