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第二十五話 カキツバタが運ぶ栞

遠足のあとすぐに 可愛らしい栞を作りに掛かった。 フラサバ草を使って。


そして今日 出来上がった栞に満足しながら 水やりをしている。


もちろん あげる相手については 昨日のうちにリサーチ済みだ。 コッコとピィナに聞いておいた。


コッコと同じ部活に入っていたのだ。 驚いた。 まさか コッコが 部員を把握しているなんて。


そのあと 散々人の事は言えないと 怒られたけど。 コッコも 一理ある。


ピィナは 出身の学校が同じだったが 一度もクラスが同じだったことは無いという。


彼は A組で 蔦葉つたば 華音かおんというらしい。 隣のクラスだ。


華音かおんなんて 可愛らしい名前だなと思う。


本人を表しているようだ。 画数が多いが 読み方は柔らかい。


陽だまりをイメージした栞は彼に ぴったりだと思う。 自画自賛ってやつだ。


水やりが終わったら 取り敢えず紫香しこうくんにあげよう。 昼休みにA組に行って 蔦葉つたばくんに栞をプレゼントする。


紫香しこうくんも 蔦葉つたばくんも喜んでくれると嬉しいな。


蔦葉つたばくんは きっと普段の読書に使ってくれると思う。 やっぱり 本も買えばよかったかな。


でも どんな本を読むか聞いてないから 当てずっぽうで買って 外れたら 気まずいし いいや。


これ 何回同じこと 考えただろう。 悩んで 自分で言い聞かせて。 納得して。


ウジウジしてたら ウジウジが 顔に出てしまう。 ウジウジ顔はやめにしないと。


最悪だ。 ウジウジ顔で プレゼントされたら 何かの罰ゲームみたいで。


さあ。 水やりも終わったし 教室に戻って 紫香しこうくんに栞をあげる。


もし その時コッコがまとわりついてきたら 迷いなく振り払う。


そして 昼休みに ご飯を食べ終わったら 蔦葉つたばくんのところに行く。


作戦は完璧だ。 ピィナも 本を読むらしいから 作ったから お昼ご飯を食べる時にあげよう。


コッコは 読まないからいい。 作っていない。


★贈り物 音信 幸福は必ず来る

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