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第十四話 ペニチュアのキーホルダー

いつも通りの花達。 しかし 見かけぬ花が落ちている。


拾い上げて 見つめる。 キーホルダーだ。 ペニチュアかな。


持ち主は きっと変わりたいんだろうな。 でも なんとなく 持ち主と 仲良くなれる気がする。 本当に なんとなく だが。


届けるかな。 でも 置いておく方がいいかもしれない。


普通 ものをなくして 何度も 落し物なんて 見に行かない。 増して キーホルダーなんて。


でも 彼氏とかにもらったものなら別かもしれない。 私には 分かりっこないが。


どうするべきか。 でも 今はいつも以上に早い時間なわけで。 落し物に届ける事にした。


そして私は 今日一番の ミッションをクリアした。 そう 紫香しこうくんが来る前に 水やりを 終わらせるということだ。


意気揚々と 教室へ向かう。 が。 その途中 不幸なことに 紫香しこうくんに 出会ってしまう。


「あれ。 早いね。 まさか もう終わっちゃったのかな。」


しかも 気づいてないのか。 昨日 私が指定した時間より 10分も遅い。


例え 私がいつも通りに 水やりをしていたとしても とうに 大変な所は終わっているだろう。


そもそも やる気がなかったのか。 なるほど。 いつも 30分かけて頑張っている 私を手伝う気など 毛頭なかったということか。


君の事はよーく わかったよ。


そして 教室につき コッコと 挨拶を交わす。


「ねえ。 聞いた? 雛木ひなきさんが ペニチュアだかって花の キーホルダーが ないんだって。」


ほう。 珍しい。 コッコから 朝一番に 宿題以外の話が聞けるとは。


「でもね。 皆 〈ペニチュア〉が 何かわからないから どうしようもないの。 特に 探してるの男子だから。」


へえ。 って…… ん?


ペニチュアの キーホルダーなら さっき 拾いましたけど。 コッコに そう 告げると 一つ隣の C組に行く。


雛木ひなきさんは やはり可愛らしくて 声をかけづらかったが 呼びかけた。


「あら。 おはようございます。 私に何か用かしら?」


本当に 可愛らしい。 話すのなんて 初めてだけど。


ペニチュアの キーホルダーを見せると 雛木ひなきさんは 可愛い大きな クリクリの目を 輝かせて 手にとった。


「ありがとう。 本当に。 私が探していたのは これで間違いありません。」


まさか 雛木ひなきさんが 持ち主だとは。 雛木ひなきさんが 望めばなんでも 手に入るだろうに。


教室を出る時に 男子から 嫉妬の眼差しを向けられているのに気がついた。


しかし 私は 何も 悪いことなんて していない。


嫉妬とは 怖いものだ。 本当に。


★変化



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