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第十二話 シャクナゲの言葉

さぁ。 今日は いい日だ。 花も心なしか綺麗に見える。


紫香しこうくん 元気かな。 もうすぐ 来るはず。 来たら話しかけようか。


いや。 水やりで汗だくのまま 紫香しこうくんに話しかけるのは やめよう。


あ。 紫香しこうくん。 手 振ってる。 気づいてくれた。 それだけで 俄然やる気が出る。


教室に戻ると コッコが ニヤニヤして


「頑張りなさいよー。 応援してるから。 んで 宿題見せてー。」


はいはい。 あんたになんか 言われなくたって 頑張りますよー。


…… 宿題なんて 今日ないよ。 びっくりするな。 確認してから言いなさいよ。


コッコなんかより 紫香しこうくんだよね。 コッコの事考えるのやめよう。


「ふたりで話してるところ 悪いんだけど。 よければ お昼 一緒に食べない? 」


紫香しこうくんからのお誘いを なぜ断るというのだ。 オフコースだよ。


「よかった。 お昼 中庭でふたりで食べよう。あ 先生。 じゃ また。」


「SHL始めるぞ。 席につけ。」


そこからの時間は 本当にあっという間だった。


すぐに お昼休みだ。 そういえば コッコは 誰とご飯食べるのかな。 久しぶりに彼氏とでも食べるのかな。


「じゃあ 行こうか。 早く行かないと 席なくなっちゃうしね。」


紫香しこうくんに誘われて 一緒に 歩き出す。


「よかった。 まだ 席あったよ。というか 誰もいないね。 ここ いい席だと思うんだけど。」


その後 紫香しこうくんに 水やりの時間を教えて 明日から 手伝ってくれると 約束してくれて。


その他にも 色々話した。 紫香しこうくんに見惚れて あまり内容は頭に入ってこなかったけど。


「おー。 お前ら付き合ってんのか!」


「二人っきりで お昼ご飯なんて 怪しすぎるだろー。」


教室に戻ったら 皆に冷やかされた。 その時 紫香しこうくんが 衝撃発言を。


「俺は こいつのこと 好きだけど。 所謂 片思いってやつだよ。」


自嘲するように笑いながら。 教室が 静まり返る。 私は 皆の視線に耐えられなくて 逃げるように その場を去った。


皆 え なんでお前なんかが というように 私を見ていた。 これって いじめに発展するパターンじゃないの と思いつつ 重い足を引きずって 教室に戻る。


ため息しかでないよ。紫香しこうくん 何言っちゃってんの。 冗談が冗談に聞こえないよ。


★危険

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