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龍の血を引く者  作者: また太び
10章 龍族の侵略(続)
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会談

「あ~疲れた!」


「そうですね~。凪咲は堅苦しい話は苦手なのですよ~」



俊介、凪咲を先頭に会議室を出て行くなか、紅哉は国から突き付けられた条件を確認していた。


家や建物の被害は大目に見る。

市民の声もこちらが受ける。

紅哉達に全面的な協力をする。

金銭面でも討伐目標であるバハムートが倒されるうちは国が負担する。

エヴォルト使用を黙認する。

バハムート討伐した暁にはアヴェンジャーズ達の活動を社会貢献と見なし、これからの行動を軽視する。しかし、これには条件が付いた。

それは武器携帯をする時は国が指定したライセンスを持つこと。もしそれに違反した場合は重い刑が下されることになった。

以上紅哉達が国の要求を呑む上で出した国への要求。


次は紅哉達に出した、または呑むべき要求。

龍の戦闘データをこちらに無条件で引き渡すこと。

バハムートを無力化し、こちらに引き渡す事。もちろん紅哉達はそれを拒否。ならば、龍の種族のいずれかを無力化し、こちらに1体以上引き渡すこと。紅哉達はそれを実験に使用しない、日本外へ持ち出さない、戦闘で使用しない、龍に危害を加えない事を約束する事で要求を呑む。


簡単にまとめたが、彼らの会談は3時間にも渡って行われた。

全国で放送された紅哉達の会談はエヴォルトの件を出すと内閣のお偉いさん達は慌てに慌てだした。

基本紅哉と章仁の二人と内閣で話し合われていたが、龍の捕獲の話しを切りだした瞬間ニル達龍族は激昂した。バハムートを倒す前に日本のトップを殺しそうになったニル達を強制的に霊体化させて事なきことを得る。

しかし、ニル達の怒りのおかげで結果的に国を脅す事が出来た紅哉達は先ほど挙げた条件を国へ簡単に押し付けることができ、無事何事もなく会談は終了したのだ。



「これで後はバハムートを倒すだけだね。うん、実にシンプルだ」


「簡単に言うなよ」


「僕と紅哉君が組めば向かう所敵なしだと思うけどね」


「どこからその自信が出て来るんだ……」



隣でニコニコ笑う章仁に紅哉は呆れる。



「しかし、お前さんも度胸がある男じゃのう」


「ぬおっ!?だ、誰だ!?」


「おおっと、すまんすまん。痛かったか?」


「江ノ島さんか。まぁ昔から大人の相手には慣れていたからな」



江ノ島は紅哉の背中を軽めに叩いたつもりが、かなり痛い音がする。

背中をさすりながら背後を振り返るとそこには豪快に笑う江ノ島がいた。



「なんだか可愛げのない坊やね」


「男で可愛げって……可愛げがなくてもそれ言われて嬉しくないぞ」


「もう出来た男という奴だろう。君からは章仁のような上に立つ者の臭いがする」


「意識してリーダーになったわけじゃないんだけどな」


「いや~俺とは違うわ。なに?構え方っていうの?紅哉はドンと構えているよな~」


「抽象的すぎてよく分からない」



いつの間にかアヴェンジャーズの幹部に囲まれていた紅哉は瑠璃と豊姫の姿を無意識に探す。



「知佳ちゃんはどんなぬいぐるみが好きなの?」


「あ…えっと、クマさん……」


「クマさん?あ、舞香さんいっぱい持っていなかった?」


「私の部屋に使っていないぬいぐるみいっぱいあるわよ」


「ほえ~!どうしてそんなに持っているんですか!?」


「私、こう見えてぬいぐるみのデザイナーなのよ?だから工場の試作品で色々増えて行くのよ。後で私の部屋に来るといいわ。好きなのあげるわよ」


「舞香ちゃんがデザインするぬいるぐみは結構!ブランド品でさ~。1つだけでも高いんだよ」


「材質に拘っているそうだからね。私はただぬいるぐみをデザインしているだけに過ぎないわ」


「私も舞香さんにぬいぐるみ貰っていて、私の部屋に飾ってあるんだ」


「なんていうメーカーですか?」


「A/Pっていうラベル見たことないかしら。アリスプロジェクトっていう会社なのだけれど」


「知佳さん知っている?」


「うんうん!凄く知ってる!物凄く高いぬいぐるみ作ってる会社!」



知佳は異常な反応を示していた。

その様子を見ていた紘一も驚いていたが、その表情はすぐに妹を見守る穏やかな表情に代わる。

従妹と住んでいる紘一に何があったのか分からないが、紅哉は何だか舞香と重ねてみてしまい、それを自覚して苦笑いする。



「うわ!高いですね!それに在庫切れですか!?」


「そうなの。すぐ売り切れるほど人気でね。独特なデザインで人を引き付ける知る人ぞ知る高級ぬいぐるみ…!それがアリスプロジェクトなの!」


「知佳さんがなんだか燃えている」



携帯で調べた知佳は値段を見て驚き、知佳はそのぬいぐるみについて熱く語る。



「デザインしている私が言うのもなんだけれど、なんで売れるのかしらね?ぬいぐるみって女の子の玩具でしょう?何だか女の子じゃない大きなお友達も新商品販売に並ぶほどだそうよ」


「知佳ちゃんは今からそれが貰えるんだよ」


「本当に貰っていいのかな…」


「いいのよ。売ってしまうのも可哀想だし、貰ってくれる人がいて私は嬉しいわ」


「舞香さん、ありがとうございます」



早く帰りたい知佳は早歩きになり、瑠璃と豊姫もそれについていく。

舞香は突然横から声をかけられて視線だけそちらに向ければ、先を言った知佳を見て微笑んでいる紘一の姿があった。



「私もぬいぐるみの処理に余っていたから、丁度良かったわ。まさか中学1年生の女の子が私のぬいるぐみを知っているとは思わなかったけれど」


「それは前に知佳と東京に来た時ですね。その時に知佳が欲しいって言っていたぬいぐるみがあったんですよ」


「あぁ、それで私のぬいぐるみを。よく在庫が残っていたものね」


「俺も横で聞いていましたけど、まさか在庫切れ当たり前のぬいぐるみがその時残っていたのは奇跡だと思いましたよ」


「もしかしたら運命だったのかもしれないわね。私達が出会う布石となった。でも、ちょっとぬいぐるみはないわね」


「冗談が上手なんですね」


「ええ、冗談よ。封印指定になればこんな冗談も軽々言えるようになるの」



どこかおかしそうに笑う舞香は先に歩いて行った。



「まぁ、舞香の言ったことは本当に冗談かもしれないな。だが、俺達は出会った。もしかしたらそれは本当に最初から定められた運命だったのかもしれない」


「なんだか紅哉君詩人みたいだね」


「茶化すなよ」



立ち止まった紘一の肩を叩いて紅哉達も通り過ぎて行く。



「運命……いや、考えるのはよそう」



紘一は火神崎兄妹に言われた事が少し気になった。しかし、自分には考える頭などなく、今は置いていかれないように彼らを追う事を優先した。



「紅哉君、僕らは浜辺をキャンプ地とするけど、紘一君、知佳ちゃん、綾香ちゃんはそちらに泊めて貰えないかな」


「あぁ、構わない」



という事で3人は別荘にしばらく滞在することになった。



「よ、よろしく頼みます!」


「しばらくお世話になります…」


「お願いしま~す!」


「紘一さん、部屋はどうしますか?」


「あ、あぁ俺は一人で。綾香ちゃんと知佳だけは相部屋でお願いします」



家の主である雅文と直海に挨拶して外に出るとセレナが部屋割り表を持ちながら紘一に尋ねた。



「分かりました。鍵はドアノブに刺さっていますので、戸締りだけしっかりしてください」


「了解です。そっちの鍵は綾香ちゃんにお願いするよ」


「は~い!」


「ふむ……」


「わ、私の身体がどうかしましたか…?」



鍵を受け取った綾香をセレナは興味深そうに身体を見た。



「綾香さん、あなたはもしかして体術を嗜んでいますか?」


「は、はい!章仁さんに教わりました!」


「なるほど……だから、歩く時も足運びがわたしとか紅哉と癒理さんに近いものなんですね」


「お~い!セレナ、今日の晩飯なんだが―――って何をしているんだ?」


「あぁ、紅哉。良い所に来ましたね」



セレナを探していた紅哉は廊下で綾香を睨めつけるように見ているセレナを発見する。



「ん?綾香さんがどうかしたか?」


「綾香さんの身体を見てどう思いましたか?」



セレナの質問に一瞬戸惑いを感じたが、そういう意味ではない事をすぐに悟る。

紅哉は少し綾香を観察してセレナに向き直る。



「型は悪くないと思った。でも、まだ自分のスタイルを持っていないようだな。教えられた技をそのまま覚えているだけで、応用技術の方はまだまだか。これでいいか?」


「ええ、結構です」


「あの紅哉さんとセレナさんは綾香ちゃんを見てどうしたんすか?」


「あ、やっぱり同じ拳を使う人には丸わかりなんですね……私は章仁さんに教えて貰った技しか使えませんので、自分で技を編み出すというのはまだ……」


「落ち込む事はありません。中学1年生で基本がしっかりしている事はなかなか難しい事なのですよ。あなたは素晴らしい才能を持っている。これからも頑張ってください。もしあなたアヴェンジャーズ側にいなければ私があなたを鍛えたかった程ですからね」


「へえ……特定の人間しか弟子を取らない四条家の人間がそこまで言わせるなんて、凄いな。あ、それでセレナ、俺の件なんだが」


「あぁ、それは下で話しましょう。では、鍵は渡しましたよ。その鍵に書かれた部屋に向かってくださいね」



最後に綾香の肩を優しくセレナは叩いて微笑むと紅哉を連れて下へ行ってしまった。

ポカーンとしている綾香は我に返るとセレナに触れられた右肩に手を当てた。



「二人ともカッコいい人だなぁ……」


「まさか惚れちゃった?」


「ち、違います!憧れですよ!ああいう大人になりたいなっていう!」


「ごめんごめん、冗談だってば」


「私を見ただけで腕がどれくらいか把握出来るんだ……セレナさんと紅哉さん…」



しばらく二人が降りて行った階段を見ていた綾香だったが、やがて頬を叩く。



「よし!明日からセレナさん達のトレーニングを見ます!あの人達の技を出来るだけ盗んで見せますよ!」


「せっかく同盟組んでいるんだしな。俺も龍人の戦い方を学ぶとするか」


「頑張ってね、紘一お兄ちゃん、綾香さん」


「はい!頑張りますよ!」


「おう!応援ありがとな!知佳の応援が俺達の力になる!」



紘一と綾香は気合を入れ直してセレナから渡された鍵を握った。

どうもまた太びです。

最近艦これの方のオリジナルストーリーも書いていたりしちゃっています。

本当に、本当に気が向いたら投稿するかもしれませんが、投稿する確率は低いかもしれませんね。

あれは私がこうなったら面白そうだなっていうだけに書いたものですから、自己満足度が大きいですね。

少しだけ紹介しますと、艦これって前にアルペジオとコラボしましたよね。そこでアルペジオサイドには超重力砲という全体攻撃。クラインフィールドという全ての攻撃を弾くバリアを持って一時的に艦これに参戦しました。

そこで私はアルペジオの技術を艦娘につけたらどうなる…?と思ってしまったわけですよ。

さて、あらすじとしては、呉にある艦娘の学校を卒業した重巡洋艦熊野は戦争とは余りにもかけ離れた鎮守府に着任してしまう。そこには軍服も着ずに不真面目な提督がいたが、実は少し前までは名うての提督として名を馳せていた人であった。しかし、ある事件を起こして刑務所こそ免れたものの、階級剥奪と左遷されてしまう。

左遷された理由を知った熊野は提督にその真実を問い、熊野の言葉によってかつての闘志を思い出した提督は軍服を捨てて、提督の地位も捨ててただの艦乗りとして、未だに帰還しない一人の艦娘を見つけ出しに行くために彼は再び海に出ることを決意する。

最強の提督と新米の重巡洋艦が育っていく話になっています。と、こんな感じですね。まだ80ページくらいしか出来てないので詳細は堪忍してつかぁさい!byハルナ

他にも提督側の艦娘とか出てきます。最初から熊野一人ではないですよ。

しかし、アルペジオの超重力砲かっこいいですよね。

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