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自己紹介って緊張するよね

「~であるからにして・・・、つまり・・・~」


 長い・・・。


 俺は、今、体育館らしき場所で偉大なる校長大先生のすんばらしい演説を聞いている。

 周りの生徒は寝ている生徒とぼーっとしている生徒、一部真面目に聞いている生徒でわかれている。


「~要するに、私たちは仲良くして・・・」


 あ、今同じ話三回目だ・・・。どの世界も校長の演説(と言う名の自己満足)は長いんだな・・・。


 なぜおれが、ここですんばらしい演説を聞いているかと言うと、今日が入学式だったかららしい。

 うん・・・、入学式・・・。


 おかしいと思うが今日だったらしい・・・。あの村長とか説明雑すぎだろう・・・。


 つまり、俺は生まれて二日目で学校に入学したのだ。だがそんなのはあまり珍しくないらしい。俺以外にも今日生まれてきた奴もいるらしいし。無茶苦茶だがこれが常識(マスコ限定の)。


 しかもこの学校、全寮制だと・・・。

 なんで、家があったんだよ!と言いたくなるがアレは入学するまでのマスコ専用の家らしい。



「~~~よって君たちも楽しい学院生活を送ってほしいぶぅ。以上だぶ」


 やっと、終わった・・・。壇上から、豚マスコの校長が下りてくる。

 その瞬間、生徒たちの表情が緩む。


「これで、入学式を終わります。生徒は担任の先生の指示に従ってください。一同、礼。」

 

 司会の先生の号令で式は終わった。(ちなみに司会の先生はマスコではなかった)










 教室には様々な妖精がいた。マスコ族はもちろんのことコロポックルっぽい妖精、美しいフェアリー、ピクシー、エルフ、ダークエルフ、さらにロボットみたいな妖精(?)までいる。


「ここまでいるとすごいにゃ・・・」


 その中で、猫っぽい特徴のある妖精は俺に熱い視線を送っている。ああ、これが猫神の心か・・・。なつくどころじゃねぇ・・・、なにか別のものを感じる。


 てか、どうしよう・・・。妖精との会話ってよくわかんないよ・・・。え!誰に話せばいいの?この世界の娯楽って何!?この世界のブームって何!?誰かたしゅけて!!


 と、とりあえず情報収集!

 と思ったが、周りを見ると俺と同じようにオロオロしている奴は何人かいる。やはり種族の垣根は超えられぬか・・・。


 どうする・・・、どうするんだ・・・!俺!


「はいはーい!HRですよー!」


 扉を開け入ってきたのは、美人のダークエルフの先生。

 ボン、キュ、ボン!の見本みたいな先生だ。背は高く、褐色の肌に艶やかな黒髪。目はきりっとしてメガネをかけている。


 先生は机の前に立ち自己紹介を始める。


「えー、ゴホン。初めまして、このクラスの担任のダークエルフのマリ=メリデイスです。これから一年間よろしくお願いします!」


 先生が礼をすると勢い余って思いっきり机に頭をぶつけた。

 ガンッ!!という音と同時にクラスで一斉にドッと笑いが起おきる。


「えへへ・・・、それではよく笑ったところで皆さん自己紹介を始めましょう!それでは、そこのロボ族の君!」


 なんでだよ!というロボの突っ込みと共に自己紹介が始まる。


 このクラスの先生は生徒の好かれそうでいい先生だな。


 自己紹介は自分の名前、能力、種族、特技を言っていく。


「ピクシーのミーア=セシュミです。能力は幻覚で、特技は料理です。これから一年よろしく!」


 俺の前の子が自己紹介を終え、パチパチと拍手がされる。


 つ、ついに俺の番だ・・・。なんで自己紹介ってこんな緊張するのだろうか・・・。


「ね、猫マスコのユーリ=ネリリクスです。能力は・・・、変形能力や増殖です。特技は散髪です。これから一年よろしくお願いしますにゃ」


 いいよな・・・、前世の特技と同じで大丈夫だよな・・・!


「ほほう・・・、ネリリクス君は二個も能力もっていますか。すごいですねぇ―。それでは、次ー」


「ハハハ・・・(二個どころじゃないです)」


 自己紹介は俺の後に何人かすると終わった。


 これからこの学校でやっていくんだ。まずは友人作りだな。俺は割と真剣に考えるのだった。



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