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白黒ヒーロー兄弟  作者: 毒林檎系大聖母
神の夫婦喧嘩
8/27

春は鳩 そして

春彦の居る場所。

ふんわりと暖かそうな白い空間。壁が見えない程広い。床は鳩の羽の様に柔らかい。

だが、春彦はまるで鳥籠の様な檻に入っていた。

「…え…?」

立ち上がり、鉄格子に近づいてみる。少し揺れた。

「ええええええええええええ!!!!何でぇぇぇぇぇぇぇぇぇ??!!」

パニック状態になってしまった春彦。

籠がぐらんぐらん揺れ、中の春彦も目が回った様にフラフラする。

「落ち着いて、少年。」

その声を聞いて荒れた心がとろけた。

美しく、どんなに鋭い棘でさえ溶かす様な美声。しかし春彦はそんな声にはときめかない。

「あ…貴女は…?」

声の主に問いかけた。すると、後ろからあの声。

「私は、この街の鳩を纏める(おさ)。名を、トハと言います。」

手紙をくれた乙女。笑顔を見せてくれたらきっと、悪魔も恋をするだろう。

だが、今はキッとした、真顔。

「え、と。」

「ごめんなさい、乱暴な事をして。それで…お名前を教えて下さらない?」

「あ、は、春彦って言います。」

「大分落ち着かれた様ですね。」

そりゃ…声で気持ちが溶けたんで。

トハという乙女は微笑んだ。

「それで…トハさんはなんでこんな事したんですか?てか、ここはどこですか?」

トハは一羽の鳩が持ってきた鍵で檻を開けた。春彦はゆっくりと出た。何時の間にか周りに無数の鳩がいた。

「本当にごめんなさい…。ここは、あなた方から言う、『異世界』と言う所です。その中のここは私たち鳩が魔力を補う、又は暮らす城となります。」

そこまで話すと何かを思い出したかのように春彦が尋ねた。

「あの!僕の兄ーー秋彦は何処に?!」

するとトハの表情が曇り、暫くの沈黙が続いた。

「ーーあなたのお兄様は…スラカの所にいます。」




場所は違えど、二人は双子。

互いを心配し、互いで気持ちを伝え合う。

二人は遠く離れた所で声をそろえた。

「「え…お互いが…敵…?」」

よく分かりません。

どうしましょ。。

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