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白黒ヒーロー兄弟  作者: 毒林檎系大聖母
神の夫婦喧嘩
7/27

秋は烏

長い気がします。

秋彦の居る場所。

そこは寒気を感じる暗い空間。狭くもなければ広くもない。視界は辛うじて一メートル先が見える程。

秋彦は首に違和感を感じ、触れてみた。

ジャラ、と金属音。それは、首枷だった。

「…は…?」

立ち上がったら足元に金属音。その音の正体も足枷だった。

「ーーんだよ!!!これぇぇぇぇぇ!!!!俺なんかしたかぁぁぁぁぁ??!!」

ガッシャガッシャと暴れる秋彦。鎖を引っ張ったり、と。

約五分程暴れた後、ずっと奥の暗闇から突然声がした。

「暴れんな、少年。」

少々呆れた声だった。

秋彦は感情的になり言い返した。

「んだとコルァァァァァ!!!この状態で暴れねえ奴の方が馬鹿だろうがぁぁぁぁぁ!!!!」

それはもうギャグマンガの様に。秋彦転倒。

「黙れ、少年。鎮静剤打つぞ。」

「俺の名前は少年じゃねえ!!!秋彦だ!!!」

しん、と静かになった。

「ほん、秋彦って言うんだ。へー。」

コツンコツンと足音が近づく。すると、視界が明るくなり、すぐ目の前で忌々しくもポケットに手を突っ込み、秋彦を見下ろして居る青年がいた。

目が眩む程の美青年。

「…?!」

驚く秋彦。

「改めて。初めまして、秋彦君。俺はここらの烏を纏める(おさ)。名を、スラカと言う。 」

サバサバと自己紹介をするスラカと言う青年。

「え、と。」

状況が読めない秋彦。

「んー。」

暫し、沈黙。

「アンタがこんな大掛かりなコトしたのか?」

逆に聞いてやった。ハン、ザマミロ!

だがスラカは開き直って、

「うん。そうだよ。」

と答えた。

秋彦の頭に血が上る。

「……」

「何か、問題でも?」

ブチッと何かが切れた。

「ふざけんなぁぁぁあぁぁぁあぁぁ!!!!」

勢い良く立ち上がりスラカに殴りかかろうとする。だがスラカはヒョイっとうしろに宙返りし、秋彦の拳を寸前でよけた。

「落ち着け秋彦君。」

「落ち着いてられるかぁぁぁぁぁぁ!!!」

何時の間にか周りにいた無数の烏がざわつく。

「落ち着いてくれ。その枷は外すから話を聞いてくれ。」

少しだけ必死な顔になり、秋彦は振り上げた拳を下ろした。

「…いいだろう。逃げねぇから話を聞かせろ。」


人間失格にはまってます。

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