蓮夜のその後
蓮夜の後日談です。未来に戻った時のお話。
消毒液の匂いがする。ゆっくり目を開くと白い天井が見えた。
「蓮夜おきた!?」
「ゆう・・・り・・・?」
どうやら車にひかれそうになってそのまま眠り続けていたということを説明された。
「よかった・・・!!」
幼馴染みはベッドのそばで泣いていた。
「泣くなよ・・・」
そっと手を伸ばして彼女に触れた。
ようやく起きれるようになると、いつものように彼女はけなしてきた。
「なにしてんのよ・・馬鹿」
「佑璃・・・」
「はあ?まだおかしいの?」
意味がわからないという顔で俺を見た。
「夕菜、か」
「だれだと思ってんのよ。・・・もう・・・心配したんだから・・・」
「はいはい」
ごめんといって俺は夕菜の手を握る。
「!!」
ふりほどかれた。
「な・・何すんのよ!」
眠っていたのは3日ほどだったらしいが、それ以上過去にいたせいかこの反応がとても懐かしく感じた。
「いやあ、いい加減素直になろうかなっておもって」
過去であんだけ言ったんだ。
「夕菜っ」
「え?は?ちょ・・・」
ぎゅっと抱きしめてみた。
「約束は守るから」
「何よ!馬鹿!離せ変態!」
ひどい言われようだけどそれも懐かしい。
「好きだよ」
すると暴れている彼女の動きが止まってぼそりと言った。
「・・・もう一言」
「?」
夕菜は動かず何も言わずに待っている。もしかして・・・
「愛してる」
「うん、それでよし」
ぎゅっと袖を握られた。
「先に死ぬなんて・・・許さないから・・・」
「幸せにするって約束だもんな」
「うん」
ってやっぱりこいつ・・・。
「記憶あるのか?」
「佑璃の・・・でしょ?」
「!!」
するとぎゅっと手に力が入る。
「おそい!馬鹿!幸せにしてくれるっていった!私のこと大事な人って言ったくせに・・・馬鹿!!」
「ごめん」
よしよしと背中をさする。
「俺、滝丸の記憶ないんだ」
なんて言っても夕菜の怒りは収まらない。
「しるかあ!ずっと・・・ずっと・・・待ってたんだよ?あんたに会えるのずっと・・・!」
ばかばかと文句を言われるが今はそれも愛おしい。
「夕菜」
「何よ!」
「つきあってください」
「・・・」
「何?プロポーズの方がよかった?」
「な・・」
「でも、今は平成だし、あと数年したらプロポーズするからもう少し待っててくれよ」
「ばか」
それでも彼女はうれしそうに笑った。
これで終わりです。ありがとうございました。




