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ゲノム少年は世界を知る  作者: 七刀シロ
5/12

少女3

これは確実に久しぶりの投稿だ。

一話が短い分高頻度で投稿できると思ったけどなかなかうまくいかないや。

 通訳機を装着してアニメが終わるのを待った。

 通訳機をつけてからは女の子達がアニメを見ながら「逃げて!」や「あの食べ物美味しそう」などさっきまで何を言っているのかわからなかった女の子達の言葉がわかるようになっていた。

 通訳機はちゃんと機能していることがわかった。今度は僕の言葉が彼女達に伝わるかどうか検証してみる。


 アニメのエンディングが流れ、終了した。


「あの僕の言葉がわかる?」


 生まれて初めて出会った人にぎこちない言葉で話しかけた。ママとならスムーズに話しが出きるのにいざ人と話すのにこんなにドキドキするのだろうか?

 練習としてギャルゲーをプレイしたのにこんなにも緊張するのだろうか?


「私達の言葉がわかるの?」

「さっきまで何言っているのかわからなかったのに」


 二人ともさっきまで言葉が通じなかったのにほんの数十分で自分達の言葉が通じるようになったことに驚いている。


 心の文明に通訳魔法があったと思うけど、どんなメカニズムで通訳できるかデータベースにはなかったからわからないけどそんなに驚くことなのかな?


「話が通じるならここはどこなの?そして君は何者なの?」


 普通に見えば知恵側の施設だとわかるのにそんな簡単なことを聞くのだろう。歴史がわからないほど幼い見た目通りの年齢なのだろうか?

 それでも両親や大人達から教わらないのか?それか10万年前の戦争で知恵側の文明が滅んだと思い込んで忘れ去られたかもしれない。

 あの戦争は星が破滅するほど激しい戦争だったらしいから自分達だけが生き残ったと思って知恵の文明がいた歴史を消したとかもね。

 色々可能性があるけどもう戦争から10万年前だし、あれかもしれない、それかもしれないのはもう考察だ。

 ここには知恵側の視点の歴史しか残っていないから心側の視点の歴史を知るよしもない。


「君達、心の人達にとってショックなことかもしれないけどここは知恵の文明の施設だよ。僕はここの管理者」

「心の人?知恵の文明?」

「それは何なの?」


 答え方が難しかったかな。それとも心の文明とかわからない?科学って言った方がわかりやすかったのか?


「うーん、簡単に説明するにもな。そうだ!君達は魔法を使えるかな?もし、よかったら見せてくれると嬉しい」


 心側の文明の人間は息を吸うように簡単に魔法の力を行使することができるってデータに書いてあった。

 魔法の原理が解明できてなかったし、リアルで魔法を見てみたかった。


「えぇ、使えますよ。簡単な魔法なら。水よ。我が手に潤いよ」


 女の子の一人が呪文(?)を唱えて、手から水が出てきた。


 どうやって水が手に出てきたのかわからなかったけどこれが魔法か。データベースの映像にあった心の人達はみんな呪文なんか唱えていなかったけど最初は呪文を唱えないと使えないのかな?


「モニカ凄いよ。ここまで魔法を使えるなんて同い年の子にはいないよ」

「エヘヘ、モニカはここまで出きるのに頑張ったよ。お父様から魔法を教えてもらって、魔道書を何度も読んでようやくここまできたの。トリスもモニカと同じように誰かに教えてもらって魔道書を読めばこれくらいできるよ」


 こんなにショボい魔法でこんなに喜ぶのか?その年でこの出来は凄いことなのだろう。

 女の子達の名前がわかった。片方の女の子の名前はモニカで、もう一人はトリスと言うらしい。


「見せてくれてありがとう。自己紹介がまだだったね。僕の名前はゲノム」

「ゲノムくんはここで何をしているの?」

「何もしていない。というよりは施設の防衛をしている。それ以外は暇を持て遊んでいる」

「ここにはゲノムくん以外は誰かいないの?」

「人間は僕一人だけど、この管理型自己システムのママがいる」

「「ママ?」」


 言葉が通じるようになって質問責めにあった。

 施設の管理や防衛はほとんどママがしているから僕はやることが無くてほぼニート状態。それで暇を潰す為にゲームばかりしている。

 千年間ずっと本当のニートだ。今気づいてちょっと虚しい。

 僕しかいないけどママがいると説明したら驚かれた。普通ママ、母親は人間でAIや防衛システムではない。AIをママと呼べば驚くのは当然だろう。


「ママはこの施設の頭脳あり、施設の設備を自由に操作出きるよ」

「でもゲノムくんしかいないのよね?」

「ゲノムくんがママと呼ぶのは何者なの?」

「だから、話してもらった方がわかりやすいか」

「「?」」


 埒があかないのでママに声を出してもらう。


「ママ!」

『彼女達は通訳機を着けてませんから私の言葉がわからないですよ?それとも彼女達の言葉で話した方がよろしいですか?』


 ママはしゃべった後半は彼女達の言語でしゃべったようだ。


「それでお願い。この声がママだよ」

「確かに女性の声ですが本人はどこに?」

「モニカ。たぶん声の人は古代の魔法具が自我を持っているのと同じで建物に自我が宿っているんだよ」

「建物に自我が!」


 モニカという女の子がビックリしている。

 自我というより人口知能なんだけど彼女達がそれで理解したならそれでいいけど。

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