少女達
最近、あるソシャゲにはまりました。
できるだけ更新できるようにしたいですがやりたいことが多すぎる。
「うぅ、ここはどこ?」
見たことがない部屋を見回した。
複数の見たことも聞いたこともない家具がある部屋で私、モニカは目覚めた。
隣のベッドに目をやると友人のトリスが白い服を着て寝ていた。ただ寝ていただけなら気にしないのだが、トリスの腕から伸びる赤いチューブはなんだろうと疑問が沸いた。
モニカもトリスと同じ白い服を着ていた。手触りはツルツルした感触でとても動きやすく違和感がなかった。
目覚めたばかりの頭で記憶を探るけどここがどこかさえわからない。自分達はどうやって来てなぜここにいるのだろう?
いや、私は人攫いに拐われたのだ。数日の間人攫いのアジトで大人しく逃げる機会を伺ってようやく逃げられた。その後はよく覚えていない。
私達はまだ人攫いに捕まったのか?答は違う。
人攫いのアジトは洞窟の中で匂いも酷いし、凄く汚かった。
ここは違う。実家のような質のいい柔らかなベッド。人攫いのアジトのような腐敗した匂いがまったくしない。
「そうか。モニカ達は死んじゃったのか」
あの地獄のような環境から一転した部屋。騎士団長ぐらいの大きな箱や真っ黒な絵画は用途は知らないがここは死後の世界でこの部屋は死後の住人が自分達に与えた部屋と推測した。
自分達が置かれていた状況を 考えて過酷な環境であったアジトで自分達は力尽きた。
「どこ?」
「トリス!」
どうやらトリスが目覚めたようだ。
「モニカ?私達あの化け物に連れていかれて」
「化け物?モニカ達は人攫いに拐われたのではないの?」
「それはそうだけど私達は人攫いから逃げた。覚えてないの?」
「逃げだしたのは覚えてるけどその後の記憶がないの」
あの化け物って何のこと?トリスはモニカに何を言いたいのかわからない。モニカ達は逃げだした後どうなったの?
「私達は化け物に捕まったの」
「ここは化け物の巣ってこと?」
「それはわからない。私達が向かっていた森は鉄でできた魔物が住んでいるって聞いたことがある」
鉄でできた魔物?鎧を着た大男の話しでもしているのかな?
「私は見た。虫みたいに何本の足と4本の腕がある大きな魔物が近づいて来るのを」
トリスは怯えた様子で震えていた。
「魔物ことは置いといてここがどこだか調べましょう。トリスは起きれる?」
「ごめん身体が動けない。逃げる時人攫いの攻撃が当たったから首すら動かすことができない。いっぱい血も出たから」
目覚めてから横たわったままのトリスはそんなことを言うが怪我をしている風には見えない。異常な物はトリスから伸びる赤い何かだ。
私はトリスを調べようとベッドが横たわる隣のベッドに行く。
「ぐぅ!」
「モニカどうしたの?」
ベッドから降りて床に足をついた瞬間右足に痛みが走った。右足を見ると右足に白い何かが貼られていた。
それを剥がして調べていると薬ぽい匂いがしたから湿布だとわかった。湿布が貼られて箇所は腫れていたからそのために湿布を貼っていたのだろう。
「ううん、何でもない。トリスから伸びるこれは何?」
「私でもわからない。流れ込んでくる感じはするけどいたくはない」
心配するトリスに足の痛みを誤魔化した。
トリスの赤い何かと繋がった部分を調べているとトリスの肌に赤い何かが刺さっていた。
「抜くね」
「うん」
トリスから許可を採って赤い何かを抜いて見ると赤い何かの先端は細い針状になって先端から赤い液体が出ている。
匂いは血と薬の匂いがした。
「〇〇〇〇〇〇〇〇」
後ろから声が聞こえた。聞いたことがない言葉だったけど人の声だったから振り替えると自分と同じくらいの男の子がいた。
「君は誰なの?」
男の子に聞くが向こうもモニカ達の言葉がわからないようだった。
男の子はここの住人だろうか?それともモニカ達と同じでトリスが言う鉄の魔物に連れてこられたのだろうか?
『〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇』
「〇〇〇〇〇〇〇〇」
どこから女性の声が聞こえた。男の子も女性の声に答えるようにぶつぶつと言っている。
私には見えない誰かがいるの?本当ここは死後の世界でどこから聞こえる女性の声は女神様?目の前の男の子は女神様の使い?
そんなことを思っていると男の子は美味しそうなお菓子を持っていた。そして男の子はお菓子をテーブルに置くとポケットから細い物を取り出してトリスに近づいて細い物をトリスのお腹辺りに注した。
トリスの身体がびくびくと痙攣している。
えっ?トリスに何をしたの?止めてトリスから離れて!
トリスから離そうと男の子の服を引っ張るが男の子は全然動かない。服を引っ張るモニカを気にするはずもなく男の子はトリスの痙攣が止めるまで細い物を抜かなかった。
トリスの痙攣が止まり、男の子は部屋に設置してあるソファーに腰をおろして、モニカ達をニコニコと見つめてくる。
男の子とは言葉が通じないし、何を仕掛けてくるのか今のどころわからない。
「モニカ!」
自分を呼ぶ声に振り返ると痙攣していた友人のトリスがのそのそと起き上がった。
「大丈夫なの?痛くはないの?あの子がトリスのお腹に」
「痛くはないけどくらくらするし身体が重い。お腹の辺りがジーンと暖かい。だけどあの子が薬を打ってくれたみたい」
どうやらあの子が持っていた細い物は何かの薬だったみたい。トリスの注されたところを服を捲って確認したけど丸い後が残っているだけで血が出ているわけでもなく、腫れてもいない。
何を考えているのかわからない男の子はお菓子を食べながらモニカ達にお菓子を差し出してくる。
この子はいったい何者なんだろう?
自分の作品が面白いと思ったらほかの作品も読んでください。