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幽の日に

時空列は察し


あと一時のテンションだから…

「「「「「「Trick and Treat!」」」」」」


 嫁のノリは当然こうなる。


 今日はハロウィン、怪物が溢れるから紛れれば平気と仮装する行事。


「問題はどっちから」

「お菓子に決まり!」

「はよ」

「そ、その為に着てるんだから……」

「腹持ちの良いものを」

「勿論、色々と練り込んでね?」

「ほれ、我は見ての通り幼児ぞ?」


 とはいえ全員、仮装の購入や作成は要らず、渡していた黒、橙、紫の服で間に合う。


 俺の記憶からトレースして、ククラが作ったんだけどな。


「大小のドーナツだ。ミルクもあるぞ」


 途端にシュアが内股になり、そわそわし始める。条件反射だろう。仕込み過ぎた。


「何も入れてないからな?! いや、お前らどんだけ信用ないんだよ!!」

「そりゃだって、森羅万象を下ネタに導く天才なので」

「去年のトラップタワー、凄かった……」


 『トラップタワー』侵入者か内部で生成された存在を、100%一方的に倒してウハウハする為のタワーである。そして俺が建てたのは『深夜のトラップタワー』だ。


「第1階層でシュアが脱落したアレか……」

「結局、外側からオークゥが破壊したアレね」

「そもそも49階から50階へのルートがなく、天井破壊は前提だったのだぞ。何の問題もあるまい」


 非参加者により破壊されたが、再現は余裕だ。


 それを原因に今回も計画中と。


「てかククラ、お前の目の前で作ったよなぁ?!」

「その後に【外】経由で入れた可能性がある。どのみち素材が良いから、強壮からの野戦突入は目に見えてるけど」

「くそ! 誰だよ『ミルク』を隠語にした奴は!」

「教えたのお前やろ」


 そんなこんな言いつつ、リビングへ。


「ガチャが今、熱いぜ」

「着せ替えでしかないが価値は高い。毎年、新キャラなり新衣装が出るからな」


 ゲームを百や千の年月進め、自分たちオリジナルのDMMORPGを発売していたりもする。


 オリジナルのは管理等をククラに投げ、発案と実態調査をするのみ。既存ゲームは特にサーバーが俺の〈Xeno〉社製になり、実質的に全ての情報が集まるのだ。


「やはり通常よりカボチャ味が多いのだな」

「自然の甘味が最高よね!」

「ゼル~、お代わり~」

「カボチャなら芋も合わせれば、腹持ちは……」

「後の為、夜の為…」

「うーん、これは私の教えが悪いな。均一すぎ」


 各々の反応を見られるのは天国である。食べてる美女を眺めるのは、雄にとって快感でしかない。


「ゼノム~!」

「父上、申し訳ないのですが菓子の追加をお願いしたい。姉上が9割以上を胃に入れられたので」

「冥府への持ち帰り分を寄越せ。俺は、もう帰るからな」


 空いたスペースに子供達が現れる。別の場所で食べておくと言っていたが、アスカが占有してしまったから、こちらに来たようだ。


「んじゃ、帰りな奴の分が先だな。喜べ〈収納空間〉から出す。実質、出来立てだぞ」

「あぁ、あいつも喜ぶだろう」


 ライマは既に、というか俺が付近に居なければ生まれた瞬間から、冥王として働いていただろう。


 既存の神々にどう捩じ込んだのかは一切不明だが、出来る男なので要望は通しておく。


「さて、アスカ。食べなから〈炉〉に焼べただろう?」

「貴方が多少の気を込めたからよ。私の欲求を刺激しない訳がないでしょ?」

「それでもだ。緊急時でもないのに、高速変換ってのは少々、面白くない」

「……一人で食べる」

「分かった」


 難儀な娘も即座に部屋から出た。考え事をする時に他者が居ると、面倒なのを理解しているからだ。


「では私も貰ったら家から出ますね」

「お前はお前で食べたいだけか」

「えぇ……既に、淫気が回り始めたので」

「…全員か」

「はい」




 プレイ後のクールダウンの為に、夜風に触れる。深夜だから騒ぎも最盛からは落ち、時折の絶叫のみ。


「これ、ルーシーの分な」

「貰っておこう」


 外套を変化させたベンチに座り、目線を変えず後方の気配へ菓子類を渡す。


「外に出たのは……来て欲しい霊でも居るのか?」

「あぁ、重めのが二人と何なら虐殺対象もだ」

「ふっ…たかが一墓所で事故が多発するこの世で、〈人間〉の呪いがかかろうものなら、どこまで行ったものか、読めぬわ」

「だから望むのは二人なんだが……生者はともかく、死者は異界に渡らないのか。ちっとも現れやしない」

「まぁ、其方の深層も関係しておるのだろう。それより、余との遊びはどうだ?」


 一瞬にしてルシュフェルが正面に現れ、額と鼻が着く。


 光のない目だ。通常なら反射されるはずのものが、彼女にはない。


 顔を逸らし、抱き締めながら立ち上がる。


「10月31日が終わるまではしない」

「ではその胸を借りようか。過ぎれば起こせ」


 ルシュフェルが即座に寝た。きっと来ないのを理解しているのだ。


「このまま、俺も」

こう眠り始めとかの外部認識の不安定化や

モードの切り替えによって幽霊って見えたり

するんやろなぁって………


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