混沌の世 2-1
本編完結による燃え尽き症候群。
次々に書ける変態性が欲しい
が、自身の理想しか持てない奴に降りる事は
ないんだろうなぁ。
白い裂け目をくぐったが、空間的には白いままだ。遍満する魔力から何処かは判明しているが、やはり別れる事になったのか。
『ゼノム……ゼノム……私の声が聞こえますね……?』
「もしかして【外】にキャラグラ剥奪されました? うちの情報局より情報体になった感想どうぞ」
アロクルの声がした。彼女の管理下さえ被害に遭うとは、今回の【外】のイベントは大きいらしい。
とりあえず不思議存在は煽っておく。自分が頂点だからね。
『本来の歴史から更に外れてしまった世界です……どうか』
「まずクラス転移でなくなってしまったな。誰が〈勇者〉を背負うんだ?」
『貴方です』
きっぱりと俺が〈勇者〉と言われた。嘘であって欲しい。〈魔王〉を二度経験して【神】へと至った後、〈勇者〉になる?
「では情勢を聞こうではないか」
『……〈人間〉が危機的状況であり、貴方は〈人間〉に産まれ最後の希望として』
「絶滅させたペナルティは?」
『ルール改定やバグの除去は終了しています……前までの崩壊は起きないでしょう』
くっ! 知恵をつけてしまったなぁ。とはいえ〈外道勇者〉にさえならなければ良いんだ。〈人間〉も〈亜人〉も救って何なら〈魔王〉にも救済措置を取って、裏ダンジョンを巡りDLCのように女神と戦ってそれでエンドロール。【外】遊戯のお役目終わりで、制限解除だから〈万象庫〉にアクセスして事件も解決。
『因みに名前は〈ゼノ・クラック〉と変わります……この世界での貴方として、相応しいでしょう…?』
「良かろう。後は家族についてなんだが」
『全員、同じ世界ですよ』
「管轄内ね。ならヴェラドはどうだ」
『えぇ…………観測禁止のままに……』
不確定要素が健在だ。俺が居ないから【邪神】どうこうは無いにせよ、ヴェラドとして乱された可能性だってある。
正邪の決戦の時に神権交代なんてされたら、凄く迷惑だ。【外】め、特効なんぞ実装しやがって。
『では異界よりの〈勇者〉よ。汝が未来に幸があらん事を……』
「幸はフェチに見出だしたり」
今度は世界が真っ黒になった。
出産(産まれる方)の経験はこれで三度目である。胎内での睡眠を考えれば、何度、経験したか分からない。
(やべぇ…………ククラも〈内対〉も無ぇ……)
生後数日、大きな問題点が発覚した。いつも自分の内側に存在した情報局が、内側にも近所にも居ないのだ。彼女が居ないという事は、複雑な魔法は使えない。
つまり相手の防御結界を書き換えたり、相手の歴史を改竄した上で固定したり、カレーからバイクが出来ない。基本的に射出も難しくなるので、真っ直ぐなレーザーではなく放射線状になりやすい。
(物理と纏わせた魔力による攻撃)
自分が一番得意なものしかなくなった。こんな〈勇者〉で良いのだろうか。いや、確か歴代1位の〈勇者〉は攻撃力0の剣一本でこの世界を救ったはず。ならば素手で飛び込む者が居ても不思議ではない。
(ここでククラが居れば[疑問がなくなるのは数百年がかりだし、長命と不老不死には覚えられてるゾ]とか言うんだろうな)
「ゼノ~~お出かけよ~」
三つ目の母親……あの女神なら『故郷襲撃』のイベントを起こすので、しばらくは覚えておく必要がある。
「お天気ね」
そして外に連れられるが………一般人以外の気配が複数。〈ステータス〉画面を見る限り、下っ端での不穏分子排除と神託から派遣された者達と。まぁ、基本的に〈人間〉が劣勢だからな。血眼で駆け付けたのだろう。
「オウガサマ、バンザーーーイ!!」
ほぅ、ダイナマイト括り付けゴブリンですか。替えが有り余る存在の使い方としては、最高効率のものとして特に効率厨に愛用されるという。
にしても〈魔王〉の役割をオークゥがやっているのか。解放してやらないと……そうなると倒すより耐久の戦いになりそうだ。しかしノーヒント不殺ルートは、俺が手を出さずに内部分裂や〈人間〉の悪ノリがある世界だし、それを究極に防止するには『全員配下』にして〈蘇生〉の範囲内にしなければならない。
パーフェクトモンスターマスターって〈魔王〉なんやな。
「そうはさせんぞ! 我等は〈プロスワ国〉の者、〈勇者〉殿を守りに来た!!」
ゴブリンに剣が刺さり、発射地点を探れば声を上げる全身鎧がいた。投擲直後の姿勢、となれば冒険者の気持ちの方かな?
「早く! 此方へ!!」
続々と両陣営が揃う中、俺と母親は〈プロスワ国〉の人壁の中に引かれた。
「…………このガキ、戦列を見てやがる……」
おい誰だ、勘が鋭い奴は。
追記:体力を使うとそれはそれで、クールタイムという賢者タイム




