帰って来たよー★
陶器が割れる音がした。予想はしていたが来て早々に酷い事態だ。
今、俺は死んでいた事を知った。後は記憶通り、異世界行って強くなってハーレムを形成して。何となく、そもそもの世界に来ようと時空を越えたら。
『嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ』
『ぉぉぉ……痛い…イタイ』
『ママァ……タスケ……………ドコォォォォォオォォ!』
「あかん。冒涜が過ぎる」
しっかりと死体は処理されていたようだ。未だかつてない復活が始まるというワクワクは、目の前の霊体に失せるしかない。
「では失礼します」
『『ツレテケ』』
体の全てに霊が纏わりつく。穴からも入ってくるが何も問題はない。高位の存在への影響を、魔法も扱えぬ存在が出せる訳がないからだ。
「目指せ市役所! 死亡を修正してもらう!!」
服を魔力から作り建物をすり抜け、現在地を確認。
[ゼノム、そのまま南西に]
「了解した。それはそうとククラ、分かってただろ?」
[貴方が真実は]
元は上木悟。現在はゼノム・ルマ=アウゴと名乗っている。第二人格のように存在するのは第二の妻、ククラ・ニーツ=アウゴ。異世界における最初の犠牲者のようなものだ。
魂の依り代として、ドラゴンと共に封印されていた彼女の体が、選ばれた。そして色々と強化してスキル(?)から内なる女性となり、精神体あるいは霊体で俗に言う『魔力供給』をした責任を取る形で結んだ。
[あぶね。魂の整列と進行の固定をしなきゃ……は~、全部お前だったらな~、ケモミミで釣るだけなのにな~]
彼女は内側や情報を司る。つまりは俺の過去を洗いざらい閲覧済み。
「今、見ただけで交通事故寸前が多々なんですが」
[道路以外、何も傷付いてないのでセーフ]
「その…心は」
[放置が正攻法なんや……ガチ鬱に一般的な気分転換は逆効果]
そこまでボロボロになるのだろうか。しかし足を返すだけ呪いが長くなると思い、そのまま市役所に向かう。
「うひゃー、大地震かぁ」
不謹慎と言いたげな視線が来るが、知らなかったのだから仕方ない。
形は変わったが位置の変わらない市役所で、俺はニュース画面を見て感想が漏れた。
自分居た近所を震央とする地震が起きて四年。更に驚愕したのは『原因不明』の一文だ。確かに、あの辺りの土地では画面に映る規模になるとは思えない。ならば何故かを考えれば……。
「【あいつ】……」
恐らく元凶は友人だった存在だろう。ノリの良い【邪神】の影響力は強かった。
『334番』
「よっし、まずは俺の生死を変えて来る!」




