65話
本日から通常フィールドの攻略とダンジョン整備を進めていきます。
通常フィールドの話は30話以上間が空いてしまったので内容お忘れの方は32話33話あたりをお読みください。
65話
ログインしたのは20時をすこし過ぎたじかんなのでさっさと大河の町の船大工ギルドへとむかった。
因みにフリューゲルはいつも通り空の上で待機してもらっている。
なんとか町の中入れればいいけど騒がれるだろうなぁ。
そのうちなんとかなるだろきっと・・・
「こんばんは、まだ大丈夫ですか?」
「ん?おー、お前達か!まだやっとるぞ!」
「それはよかったです。少し遅れましたが船を取りに来ました。」
「そうか、そうか。それじゃぁちょっと来てくれ!」
そう言われたのでミトと二人で親方のあとを着いていった。
「わぁ、川の水引いてるんですね。」
「そりゃぁな、出来たら乗って行って貰うからな!」
「それでどれですか?」
「これだ!」
そこには布が被せられた12人乗りくらいのクルーザーくらいの大きさの船があった。
「おー、けっこう大きいですね!」
「もう少し小さいの想像してた。」
「さて、久々に使った宝陽樹だ!気合い入れて作ったからな!どうよ!」
と、掛け声と共に被せてあった大きな布を取り払いそこに現れたのはガラスのような透明感のある膜に覆われているのかというような透明感のある木材で出来た船があった。
「これは、現在のできる限りの技術を投入した船でMPを100注ぐと1時間動かすことができる船だ!注ぐMPは事前に貯めることもできるしなくなっても操縦席から直に注ぎ動かすこともできる。最高でMPは2000まで貯めておけるから20時間は通常巡航が可能だ。
ただし、オプションで取り付けた対モンスター用の兵器を使うのにもMPは使うからそれによって巡航時間は変わる。」
「兵器にもMP貯めれないのですか?」
「貯めれるぞ!予算ギリギリまで使わせて貰ったから最高のものを造れたぞ!」
「それは・・・」
「まぁ、詳しい兵器の説明はこの紙に書いたから船の見取り図とを見ながら確認してくれ。わからないことがあればいつでも聞いてくれたら教えるからな。それと宝陽樹だが1/10くらい残ったのだが貰ってもいいか?その分値引きするから」
「いいですよ。それで支払いはいくらですか?」
「100万だ!」
「え?それって予算ギリギリなんですが?割引してくれたのですよね?」
「したぞ?」
「もしかして予算オーバーしました?」
「100万ほどオーバーしたな」
「「え?」」
「つまり200万だったと?」
「あぁ、そうだ。兵器とかオプションにこだわりすぎてな!」
「えー。というか余った宝陽樹で100万値引きっていいのですか?」
「あぁ、いいぞ。あれはいままでみた中でも最高の木だった。うちで残ってる宝陽樹の船と比べても比較に出来ないくらい良質な木材だったからな。あの木一本丸々だと2000万くらいの価値があったからな。」
「え?でも1/10で100万なんですね?」
「それは、余り物だから作れるものも限られるし一番価値のある所はつかったから安くなるんだ。」
「へぇ、そうなんですね。」
「納得しました。」
「そしたらこれ、代金です。」
「おーホントに一括払いなんだな」
「信じてなかったのですか?」
「いや、普通に大金だからな?安い家なら建つからな?」
「あははははは」
「それで、こいつは何処に置くんだ?」
「明日引き取りにくるのでそれまで預かってもらっててもいいですか?」
「おぅ、いいぞ。明日他のギルド員にも連絡しておくからいつでも取りに来い。」
「それじゃぁお願いします!」
『おい、誰かおらぬか!』
話が終わったとき外から誰か訪ねてきたようでなんか上から目線な感じの声色で呼びかけてきた。
「この声は・・・」
「お知り合いですか?」
「まぁそうだな、この町の大棚で船での輸送を生業にしていると商会の担当者の声だ」
「出なくていいのですか?」
「んー、まぁいいか。先に謝っておく二人には不愉快なことが起こると思うからすまんが少し付き合ってくれ」
「えぇ、わかりました。ミトもいいよな?」
「うん、いいけど」
『誰もおらぬのか!』
「はい、いま開けますよ」
「おう、こんばんは。例の船は譲ってもらえるのか?」
「再三言いましたがあの船はオーダーメイドですのでお売りすることはできません。」
「いやいや、あんな素晴らしい船はうちのような商会で護衛船として使った方が幸せだぞ。誰が注文したのか知らぬがな。俺だって会長が入れ込まなかったらここまで言うつもりはないがあんな船にであったことがないからな。
ぜひに欲しいのだよ」
「お売りすることはできません。というよりもすでにオーダーされた方々からお金を受けとりましたので」
「なんだと!もしかしてそこにいるガキどもじゃあるまいな!」
うわー、めんどくさそう。
「どの船のことかわかりませんが船を一艘作って貰ったのをさきほど受けとりましたよ。」
「どの船か知らないか。宝陽樹の最新式の船だ!」
「あぁ、オレたちのですね」
「ほう、やはりそうなのか!売ってくれ!」
「いや、オレたちが必要なので木材を集めて作ってもらったのでダメですよ?」
「まったく、いくらでなら売ってくれるのだ?200万か?300万か?」
「少し言わせて貰うと買われるのならあの船の価格は最低で3000万は越えますよ?」
「な、な、な、3000万だと?!なぜだ!」
「あの船に使われた宝陽樹は最高の物で木材自体2000万ほどですね。」
「な、な、な、な、ばかな。少し失礼する」
そういうと、そそくさと逃げていった。
「なんだったんだ」
「まぁ、いいんじゃないかしら」
「大変申し訳ありませんでした。」
「いえ、それよりも3000万って?」
「あれは付与価値など含めるとそんなものですよ」
「それだと100万で足りませんよ」
「それはいいものを持ってきて頂きいい仕事をさせてもらったのでいいのです。」
「いいなら、いいのですが・・・」
そのあと、オレたちは船大工ギルドから出て船宿へと向かい明日から駐車スペースを一つ確保してログアウトするのだった。
ヤサメ、ミトの装備名称募集しています。




