19話
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19話
世界樹の下層へと向かう昇降機にのり暫くすると青々と繁った世界樹の葉が太陽に照らされ光輝く幻想的な空間へとたどり着いた。
そこは、どうも設定としてフィールド扱いと言われるだけあって街中とは一線を越える独特な雰囲気を醸し出していた。
また、木の枝の上での戦闘を考えていたがどうもそうではなく地面のようなものが世界樹をぐるぐると囲うように緩やかな登り坂となっていた。
「うわーきれいだね!」
「そうだな!だけど一見モンスターなんて居なさそうなのにどこにいるんだ?」
「んー、私にも見えないかな?」
「とりあえず、モンフェロドール発動させてみるな!」
という事でスキルを発動させると。
「ん?なんかいつもとちがって集まらない?」
「んー?いや、来ているが足が遅いようだ。」
「ヤサメ、あれ私にはむりだよー((((;゜Д゜)))」
なんかいつも出さない顔文字が透けて見えるレベルで怯えてるのは・・・
「ミト苦手だもんな、芋虫・・・」
そう、世界樹の害虫とは芋虫型のモンスターで体長1mから大きいもので3mもある巨大芋虫で蚕に似た形をした巨大芋虫だ。
そんなモンスターがモンフェロドールによってわらわらと集まりそこそこ広いと思っていた足場が道の先が見えないくらい埋め尽くされていた。
「ミトオレの服掴んでていいからバフとデバフ掛けれないか?」
「うー」
「とりあえずこいつらはオレが倒すけど終わったらバフは頼むな」
もう、声も出ないらしく首だけなんとか振ってくれた。
「影分身、自動追撃、雷矢雨、氷矢雨!」
「氷矢雨、氷矢雨」
4度今の射てる限界の本数の矢の雨を降らしてやっと討伐できた。
「んー意外と大変かも?」
「お、おわった?終わったよね?」
「とりあえず、この周りはだけどな。」
「とりあえずバフ掛けるね」
ミトにバフを掛けて貰っている間軽くドロップを見ていると、シルクと神秘のシルクという2種類があり説明はそれぞれこんな感じだ。
シルク
芋虫型モンスターが吐く糸の総称でキメの細かく肌触りがいい布を織るこのできる高級な糸の原料
神秘のシルク
世界樹の葉を食べた芋虫型モンスターの内極稀に吐き出す個体がいる非常に貴重な糸。
この糸で織られた布はミスリルの鎧よりも優れた物が出来る。
但し、貴重な為服を作るくらい集めることは現実的ではない。
それで、神秘のシルクなんだが多分レアドロップだと思うのだがオレの運が高いこともありもしかしたらこのクエスト完了時には二人分の装備を作れるだけ集まるかも知れない。
ドロップはオレのインベントリだけではなくミトの方にも振り分けられていることだし。
「さて、ミトなんか良さげなドロップも在ることだしどんどん進もうか。」
「うー」
「移動中は手を繋いで、戦闘中は服掴んでていいからな?」
「う、うん」
□△□△
「ふぅ、だいぶ倒したな。」
「・・・」
「そろそろ中層も終わって上層に入りそうだから、終わりが近いから頑張ろうな」
「・・・」
ずいぶん前からミトが限界のようでずっと無言になっていて、帰ろうか悩む正直次回はここから始めれると思うし一度帰ってもいいのだが・・・
「なぁ、ミト一度帰るか?」
「たぶん次は来れる自信無いから頑張る」
「わかったけど、無理するなよ?」
「うん」
という事で上層もモンフェロドールでかき集めて一気に倒して行きやっと、頂上?に着いた。
「ミト終わったぞ!」
「うん!あ、見てみてヤサメ!とってもいい景色!雲の上だね!」
「こんなの結構高い山に登らないと観れない景色だから感慨深いなぁ」
「いや、ヤサメ世界樹って普通に山並みに高いと思うよ?」
「そうだよなぁ」
「そろそろ降りようか」
『あ・・・う、・・も・り』
「ん?なぁミトなんか聞こえないか?」
「そう?」
『ありが・・』
「やっぱり聞こえる!こっちだ!」
「ちょっと待ってよ!」
「悪い一緒にいこう」
ミトを連れて声のする方れ歩いていくと世界樹の木のてっぺんの更に中心らしき所へと来た。
すると光が集まってきて人のような形になった。
『ありがとう。今回はいつもより数が多かったのに全て倒してくれるなんて思いもしなかったゎ!あぁ、ごめんなさい。私は世界樹よ!』
「「え、えーーー」」
『あら、世界樹には意識があるって聞いたことない?』
「ありますけど、人の形になれるなんで驚きますよ。」
『それで、なんだけど何時もより多いのにいつもより完璧な駆除をしてくれたお礼がしたいのだけれど』
「お礼はいいですよ。クエストの報酬とかありますし」
「そうですよ。」
『んー、でもねー。受け取って欲しいから無理にでもあげるゎ!』
ピコん
世界樹より、世界樹の枝(弓用)と世界樹の枝(矢用)をインベントリに贈られました。
「「え!?」」
『上手くいったようね!それぞれの武器に最適な枝入れておいたから上手く使いなさいよ!』
「「ありがとうございます。」」
『ふふふ、それと・・・。いやこれはいいわね。それじゃぁありがとうね!』
【ワールドアナウンス】
世界樹が救われました。
【称号を獲得しました。】
「なんか、いろいろあったけど降りようか」
「うん!」
世界樹に願い降ろしてもらうと、『また来てね』と言われた気がした。
主人公達の装備の名称やスキルに、ついて案があれば感想よりお寄せください。
ここまで読んでくださりありがとうございます。




