登場人物/教会派閥紹介
はじめて読まれる方は、こちらは飛ばして先に進んで下さい。
途中で「コイツ誰だっけ!?」「この○○派って何!?」になったときにご参照頂ければ幸いです。
また末尾に「本作が面白かった人向けの参考作品」を置いておきますので、ご参考まで。参考文献リストを作ろうと思ってたんですが力尽きました……
■■登場人物紹介
■ナオキ商会と愉快な仲間たち
・ナオキ(神城ナオキ)
転移者。現世においては新興宗教の教祖として食っていた。
北の果て、サンサ教区の中心地であるダーヴの街と、サンサ教区のシンボルである霊峰サンサの麓にあるニリアン領で活動。ナオキ商会のオーナー。
・ライザンドラ(ライザンドラ・オルセン)
ナオキ商会の番頭的存在。当代きっての才媛。
帝都の中央政界におけるキープレイヤーであったオルセン家に生まれるも、オルセン家が政治闘争に敗れることで最終的には奴隷として売られる。ダーヴの街で細々と生きていた彼女をナオキが見出し、身請けする。
・ザリナ
ナオキ商会が運営する傭兵団である赤牙団の団長。赤毛のバラディスタン人。
ナオキの個人的なパートナー。両刀使いであり、複数の愛人を有する。
野性的なカンと動物的な嗅覚、高い個人戦闘能力を備える。前線指揮官としても非常に有能。
・シーニー
赤牙団の副隊長。緑がかった瞳のスヴェンツ人。ザリナの愛人の一人。
高度な作戦立案能力と指揮能力を有する。自ら剣を手に戦っても十分に戦えるが、その本領は部隊を後方から指揮するときに発揮される。
・ハーミル
赤牙団伝令隊の若きホープ。
シーニーの理念に基づき、赤牙団は通常の傭兵団ではあり得ない規模の伝令隊を有している。普段はメッセンジャーサービスとして活動し、作戦時にはシーニーが采配する司令部と前線をつなぐ情報網を構築する。
■ニリアン領の愉快な仲間たち
・ニリアン子爵
かつて霊峰サンサに追いやられた異端者たちを包囲すべく設置された4つの家の1つである、ニリアン家の当主。老いたりといえど、いまだ勇猛で厳格な武人肌。
本来、霊峰サンサの麓は人が生きるにはまったく適しておらず、霊峰サンサ包囲網を構築する四家の領地はすべて極貧。帝国からの支援金で食いつないでいる状況にある。
・ユーリーン司祭(ボニサグス派)
ニリアン領を担当する司祭。巨乳メガネ。
徹頭徹尾、理論を優先するボニサグス派を体現したかのような、究極の頭でっかち型司祭。帝都で学究の徒として過ごしていたが、政治的トラブルに巻き込まれてニリアン領に左遷された。
■異端審問官と愉快な仲間たち
・カナリス特捜審問官(審問会派)
異端審問官の中でも前線での戦歴が長い、ガチの武闘派。個人戦闘能力が非常に高いだけでなく、審問官としての捜査能力や尋問のノウハウ、また交渉力も高いレベルでまとまっている。ただし教会や貴族社会における政治は大の苦手。
その武断的な態度は審問会派内部でも賛否あるが、審問会派における最強の暴力装置であることには議論の余地はない。ハルナ3級審問官の師匠。
・ハルナ3級審問官(審問会派)
帝都政界のキープレイヤーの1つであるシャレット家のご令嬢だが、本人の希望で審問会派に入り、あっという間に見習い時期を駆け抜けて正規の審問官となった神童。
経験不足なところはまだまだ見受けられるものの、審問官としての能力は折り紙付き。なお貧乳ロリ。
・パウル1級審問官(審問会派)
カナリス特捜審問官と同門の審問官。政治的センスに秀でており、それゆえに「コウモリ野郎」と陰口を叩かれることもしばしば。
審問会派においては、剛のカナリス、柔のパウルという役割分担になっている。言うまでもなく有能。
■ダーヴの街の不思議な仲間たち
・ケイラス司祭(ジャービトン派)
若くして才能を見出された司祭だったが、政治的トラブルの末にサンサ教区に左遷される。左遷後は物欲と色欲を隠そうともしない、典型的な堕落司祭としてサンサ教区で憂鬱と退屈を貪っている。
都合、ユーリーン司祭の直属の上司にあたる。
・ラグーナ副司祭(ジャービトン派)
放埒を極めるケイラス司祭を陰日向で支える、というか事実上ケイラス司祭が成すべき公務すべてを引き受けている苦労人。根は生真面目で誠実な人物として知られている。
ストレスのあまり酒場で酔いつぶれていたり、売春宿にしけこんだりするところを目撃されることもあるが、ダーヴの街の人々は「ラグーナの旦那にも少しくらい息抜きさせてあげなきゃ」と寛容な目で見ている。
・マダム・ローズ
ダーヴの街において、大手娼館のすべてを取り仕切る、やり手のマダム。
経営手腕は確かで、また政治的な操作および根回しも隙なく取り仕切る、夜の顔役の一人。
ライザンドラはかつてマダムが経営する特殊店舗〈緋色の煉獄〉亭で働いていた。
・ドロシー
〈緋色の煉獄〉亭に勤める娼婦。ライザンドラの同僚であり、ルームメイトだった。
・エルネスト男爵
ダーヴの街を支配する男爵。特段有能というわけではないが、特段無能というわけでもなく、適度に清廉潔白で、適度に袖の下を要求する、ある意味でとても有能な支配者。
■帝都の不思議な仲間たち
・デリク伯爵(デリク卿)
帝都政界のキープレイヤーの1つ、デリク家の当主。デリク家は代々武人の家で、本人もよく鍛えているが、残念ながら戦いのセンスは壊滅的。そのかわり知謀と商才に恵まれている。
・エミル
デリク伯爵の次男坊。自分探しをしているうちに何を探しているのか分からなくなった系のダメ男子。一応、ジャービトン派の神学校に在籍しているが、今日も家のカネと権力にあかせて女漁りに余念がない。
・レイナ
ニリアン子爵の孫娘。現在、帝都のジャービトン派神学校に留学中。
将来有望な俊英と目されているが、成長期を過ぎてなお絶望的に絶壁な胸部を有する。
・老マルタ(審問会派)
カナリス特捜審問官とパウル1級審問官の師匠。老齢のため正規の審問官としての資格を返上したが、審問会派顧問として尊敬を集めている。
カナリスが武闘派に育ったのは老マルタの教えによる。このためパウルのことは「不肖の弟子」として嫌っているが、とはいえパウルの能力と、そういった仕事をこなす人間の必要性は認めている。
・シャレット伯爵(シャレット卿)
帝都政界キープレイヤーの1つ、シャレット家の当主。シャレット家は文治に秀でており、また何人もの優れた審問官を排出してきたことでも知られている。当代当主も若くして文民としての才能を開花させたが、ドス黒い噂もまた絶えない。
・ガルシア伯爵(ガルシア卿)
帝都政界において現在最も大きな勢力を持つガルシア家の当主。先代がオルセン伯爵家を政治的に潰して利権をほぼ独占することで並びなき権勢を得たが、当代はこれによって「帝都貴族全員の敵」となったガルシア家の運営に四苦八苦している。
■■教会の派閥紹介(主なものに限る)
・ボニサグス派
実生活や実社会から意図的に離れ、神の教えが織りなす純粋な理論を追求する派閥。学者集団。空気が読めない神学馬鹿の群れ。
・ジャービトン派
諸般の事情で僧籍に入った貴族の子弟による派閥。ほぼほぼ貴族社会のクローン。教会における「政治」の中心でもある。
・審問会派
異端審問官の群れ。その職責上、当然ではあるのだが、ジャービトン派の次に世俗的な派閥でもある。異端と直接戦う派閥であるため、構成員の消耗が早いことでも有名。
・ミョルニル派
大自然の中にこそ神の真理はあると唱える派閥。「動物的であること」を高く評価する。往々にして野蛮人と見分けがつかない。構成員の消耗速度で審問会派を上回る唯一の派閥(後継者が誕生するサイクルと数も最大)。
・ヴェルディティウス派
聖書を筆頭とした、神の教えが書かれた経典や碑文などを特に重視する派閥。教会が扱う正式な聖典のほぼすべてを製造している。要は本オタクの群れ。
・メリニタ派
異端として教会と長く戦っている精霊崇拝主義者たちのうち、教会の教えに転んだ人々による派閥。失われた古代の魔法を今に伝える人々だが、価値観も古代人相当であるため、原則として世俗社会との接触は禁じられている。
・クリアモン派
構成員全員が医師か看護師という、非常に特殊な派閥。実のところ「まっとうな」医師は全員がクリアモン派に属しているため、理論上は最も大きな権力を持つ派閥でもある。とはいえ派閥内での権力集中はまるで行われておらず、原則的に個々人の良心と信仰心に基づいて活動している。
・燭台派
炎こそが神が地上に遣わした唯一の真実であると定義し、炎を神として信仰する派閥。何千年も前には別の宗教だったという説もある。小さな派閥だが、正式な火刑を執行するときには必ず、彼らが守る〈神の炎〉を用いる。
■■推奨作品・文献
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