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ゲーマー忍者の異世界無双   作者: 世捨て人
六章・戦王の鍵
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新たな戦いの予感

「いけ朧っ!!」


朧の剛堅なアギトがクオたち目掛けて、地面を捲り上げながら迫る。

一方のクオたちは特に焦ることも、回避行動に出るようすもない。

このままであれば、アギトに噛み砕かれることだろう。


だが、それは普通ならばの話だ。


「ザガッ!!」


巨人の男が、なんと素手で朧の全体重の乗ったアギトでの攻撃を受け止めたのだ。

龍の体重は、トンで表される。

たとえ巨人族であっても、そう安々と受け止められるような重量と質量ではない。


朧は初めての体験に、驚きで目を慟哭させている。

さらに、ザガはそのアギトを止めるために抑えている牙を、ものすごい力で折ろうとしてくる。


これはまずいと思った朧は、咄嗟にブレス攻撃で牽制。

たまらずザガが手を話したところを狙って距離を取る。


「牙無事か」


朧が、身だしなみでも気にするように牙を見せてくる。


「お前が気にするのはまず牙かっ」


ハヤトの的確な突っ込みが入る。

実際、歯抜けの龍など格好がつかないので、仕方ないといえば仕方ないのかもしれないが。


「ウウウウ...」


ザガがなにか言いたそうに唸る。


「ザガ、冷静になれ」


「わかるのかよっ!!」


敵に味方にツッコミをいれて、緊張感もなく忙しい戦いだ。

いまだ戦っていないハヤトが、なぜか一番疲れているかもしれない。


「とりあえず、あのデカイのは俺がやる。お前じゃ分が悪い」


今の攻防を見る限りでは、ザガには朧のような力押しではなくスピード勝負が一番と判断したからだ。

実際、大きいものは力はあるが、それにともなって初速度を失う傾向にある。

戦いのなかで重要になるのは、あくまで加速度ではなく初速度。

つまりは如何に攻撃を早く繰り出せるかが勝負の分け目となる。


「了解した。ではわしはこの虫けら二匹だな」


細身の男二人を目にして自信満々の朧。実は負けフラグを立てているような気がしないでもなかった。


「どう思うレイオ?」


「完全に舐めてるね」


突然レイオの髪が逆立つ。すると、突然にライオンのような人間に変わる。

金の(たてがみ)、金の尻尾、堅牢な牙、鋭利な爪、強靭な四肢。

獣人特有の獣化という能力だ。


「この獣王の前にひれ伏せ蜥蜴」


「猫ごときがこの龍に勝てると思うてか」


龍と獅子、これが虎ならとか思ったが、それは仕様なので仕方ない。

今は前の敵に集中する。

ハヤトは壁のように存在するザガを観察する。


サイズは大きい、隙はある。そして一番効果的に攻撃することができるポイントは。


「ここだッ!!!!」


ハヤトは、スライディング気味にザガの大きく開かれた股の下に潜り込む。

巨人族は、そのサイズ上内股や、足をきっちり揃える立ち方ができない。

当人たちも当然わかっているだろうが、ハヤトのようなスピードに迫られれば、対処は難しい。

さらに前述のとおり、巨人族は攻撃の初速度が格段に遅い。

つまり、反応してから攻撃するまでに、実に五秒間の間があるのだ。


五秒もあれば、ハヤトの攻撃は綺麗に決まるだろう。


「火遁・花火」


内部爆発を起こす術。今は体の真下、避ける手段はない。

ハヤトから放たれた弾は、見事に命中、体の中で無限に爆発を引き起こしている。


「ザガッ!!!」


中から灼かれたザガの体は、ゆっくりと地面に倒れ伏す。


「さぁ、あとはお前で終わりだな」


その頃朧VSレイオの戦いも終りを迎えようとしていた。




レイオの激しいアタック、龍の鱗は硬いが、所詮はダイヤモンド程度。

獣化した獣人の力は、人知を超える。

少しずつではあるが、鱗が削れてきている。


「ウオラァァァァ!!!」


朧が尻尾を振り回すが、元から素早しっこい獣人が、さらに速くなっているので当てづらい。

ぴょんぴょん跳ね回る上に、体を走りまわるので朧のイライラがたまるばかりだ。


「どうした蜥蜴!!動きが鈍いなぁ」


確かに拙い。このままでは、しかし攻撃手段が限られているこの状況では解決の糸口が見つからない。

そんなとき、ふと気づく。

跳び跳ねる瞬間に必ず両足ではなく片足で飛んでいることに。


(これだッ!!!)


朧は、レイオが跳ぶ瞬間に、その足場にしている地面に向けて剛爪を突き刺す。

すると、地面が陥没。足場を無くしたレイオはバランスを崩して倒れる。


(取った!!)


朧は、止めとばかりにレイオの腹にもう片方の腕の剛爪を突き刺す。


「ごはッ....!!!」


当然ながら絶命。

朧は屍からゆっくりと爪を引き抜く。


「汚ねえな」


爪を払って、血を振り落とす。


「レイオッ!!!」


とうとう主戦力は一人となった。

それを悟った護衛の兵たちがクオを囲む。

さすがの忠臣ぶりだ。


「お前たち....」


「いまこそ戦王の降臨のときです」


「早く。ここは俺らが一秒でも食い止め...」


護衛に回った男たちから血が舞い、クオの顔にべったりと返り血が付く。


「お前たちに稼げる時間なんてもはや一秒もないんだよ」


ハヤトが高速移動のような速さで斬りつけたのだ。

そのついでとばかりに、クオの目の前にハヤトはたどり着いている。


「言い残すことは?」


鋒を首筋に当てる。冷たい鉄の感覚がクオの感覚を撫でる。


「残念だったな」


追い詰められたクオは、不気味に笑いながら鍵である結晶を手で砕いた。








すみません久しぶりの投稿です。

しばらくまたロリにかかりきりになりそうなのでご容赦ください

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