表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

2話 寂しい午後

 「マリンは大丈夫かな。」

心配する言葉が口から漏れる。

さっき丘から帰ってきたらお母さんも買い物から帰ってきたみたいで一緒に夕飯の支度をしている。

「そんなに心配そうな顔をしないで、カリン。

 マリンなら大丈夫よ。あの子はあなたと違ってしっかりしてるからね。」

「ちょっとお母さんそれどういうこと?」

「さあさあ、フライパンを見なさい大事なハンバーグが焦げるわよ。」

「危ない!真っ黒こげになるところだった。」

「料理するときはしっかりと集中しないとだめよ、お嬢さん。」

「でも、お母さん、外を見てよ。」

外は雨が降り始めて、空も厚い雲で覆われてしまっている。

たぶんこれからもっと酷くなると思う。

「あら、これは土砂降りかもね。」

「今日マリンは傘持ってないし、しかも長い水色と白のワンピースを着てたんだよ。

 雨のせいでせっかくの服が台無しにならないといいけど、、。」

「確かにそれは心配ね。でも、アベリーさんのところに行くって言っていたし、

 きっと雨が止むまであの子を雨宿りさせてくれるわよ。」

「え?」

「なに、どうしたの?あと、ハンバーグが次は本当に黒焦げになるわよ。」

今日マリンはルーカスとデートに行くって言ってたけど。

もしかしてお母さんたちには伝えていないのかな。

うーん、色々と聞きたいことがあるけどマリンは私に教えてくれるかな。

あの人いつも私には恋愛の話とか絶対しないしな。

「はあ、ハンバーグは焼けたし、次はサラダでも作ろうかな。」

「サラダならあなたが好きなシーザードレッシングを作ってもいいわよ。

 さっき買い物で材料を買ってきたから。」

「ほんと!?ありがとうお母さん、早速作る!」

材料は冷蔵庫の中にあるよね。

えーと、牛乳に粉チーズを発見!あとはニンニクにレモン、大粒の胡椒もある!

よーしまずはレモンを絞って、レモン汁にして、、。

レモンのにおいを嗅ぐと口の中が酸っぱくなるのは私だけかな?

それじゃ全部いい感じに混ぜる~。

「ふふふ、天才料理人カリナ現れる。」

「馬鹿なこと言ってないで早く野菜切りなさい。

 サラダはドレッシングだけじゃ務まらないわよ。」

「わかってるよ、すぐに切るよ!」

「お母さん倉庫にいるから何かあったら呼びなさいね。」

「大丈夫だから早くいって!」

シーザーサラダといえば、レタス、玉ねぎ、トマトにクルトンよね!

レタスとトマトは洗って冷やしておくとシャキシャキで美味しいんだよね。

問題は玉ねぎよね、やっぱり玉ねぎだけは切るのが好きじゃない。

「カリナさん切ってあげましょうか?」

「大丈夫だよお母さん、これくらいもう切れるから!」

後ろでお母さんが心配そうに私を見てる。

腹をくくって、高速で玉ねぎを薄くスライスする。

そしたらすぐに玉ねぎを水にさらす。

要注意人物の脅威は去った!

あとは、レタスをちぎって、熟して身がしっかりと詰まったトマトは大きく4つに切る。

やっぱりトマトは食べ応えがないとね!

さて後はお母さんがゆでておいてくれた鶏肉をほぐして盛り付ければ完成!

「やっぱりサラダの盛り付けの才能は結構あると思うんだよね。」

作ったサラダを誇らしげに眺めてると、ガチャッと扉が開く音がした。

「ただいま。」

いつもより数段低いマリンの声がした。

「おかえりー、マリン。大変だったね、今ご飯の準備をしてるよ!

 今日はハンバーグなの!もうお腹すいちゃってさ~、早く食べよ!」

「ハンバーグか、今日はちょっといらないかも、ごめん。シャワー浴びたらそのまま寝るよ。」

そういってシャワーを浴びに行ってしまった。

「ねえカリナ誰か帰ってきた?」

「マリンが帰ってきたよ、でもご飯いらないって言ってシャワー浴びに行っちゃった。」

「そう、何かあったのかしら。」

「なんか、体調があんまりよくなさそうだったよ。熱でも出したのかな。」

「シャワー浴びたら少しマリンと話してくるわ。先にご飯は食べちゃっていいからね。」

「うん、わかった。」

お母さんの顔が強張っていて、そのあとは珍しく一人でご飯を食べた。

お父さんは知り合いの家に泊まって飲み会?だっけ。

「あー、一人のご飯は美味しくないんだけどなー。」

いつもなら賑やかな食卓は今日はみんな100年の眠りについたみたいに静かだった。

なんだか嫌気がさしてさっさとご飯を食べて、すぐにベッドに横になった。

「お母さん本当はマリンがデートってこと知ってたのかな。」

なんとなく独り言をつぶやく。

今までこんなことはなかったから、ちょっと心がムズムズする。

いつもなら私がなにかをやらかして、お母さんに怒られるとお父さんとマリンがなだめて

結局すぐに元通りになるのに。

日を跨ぐようなことなんてないし、今の状態はちょっぴり嫌。

「あー、眠れないし本でも読もう。」

色々な人から私は物語などを貰っていてそれは私の大切な宝物。

これらは私を素敵な世界に連れて行ってくれるから、嫌なことがあったらそれを読めばいい。

読んでいるうちに自然と瞼は重くなってそのまま次は夢の世界に行くだけ。

気づけば朝日が差して朝がきたことに気づくから。

嫌なことは全部昨日でお終い、昨日の嫌なことはちゃんと昨日に置いておく!

そうすればまたいつも通りの日常に戻るからね!

さて、今日は絵を描きにでも行こうかな。

描いてくれと言わんばかりに海が宝石みたいに輝いている。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ