幕間・道中閑話-①
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「出っ……………たーーーーー!」
さて、穴を抜けまして現世界へと辿り着いた一行。しかし何やら、ユースケは気になる事がある様です。
「あ、あれ?ここ、カチャタン王国じゃ………ない?」
「ふぇ?ユースケ、どうしたの?」
「いや、ここって僕が落ちて来た穴の筈だよね?なのに、落ちた場所と違う場所に出たから………」
「そーなの?何でだろ、ペガは分かる?」
「あん?そりゃお前、あの穴が『空間の歪み』だからに決まってんだろ?」
「じくーのひずみ?」
「あー、なんて説明すりゃ良いかな………えーと、空間ってのは本来地続きなのが普通なんだが、あの穴はそうじゃないっつーか………あ、そうだ。
雑に言えば、座標を本来繋がってない別の座標に繋げるのがあの穴なんだよ。ワープホール、っての?
でも、本来とは違う動きを空間にさせるから到達点が毎度おかしくなるんだよ。
正しく作らなきゃ、正しい動作は絶対にしない。それは万物、皆同じ事だろ?」
「んー………分かった!つまり、不思議穴だ!」
「………分かってねーな?ま、説明しても無駄か………」
「えっと………つまり、バグってことですか?」
「お、そうそう。流石カチャタンの国民」
「ばぐ、って何?」
「問題点、みたいなものかな。歯車を抜かれてあの時計が止まったのと同じで、間違った作り方をすると本来しない動きをする事がある。それがバグだよ」
「なるほどー!ばぐ、覚えた!」
「おいこらガキンチョ、何で俺ちゃんの説明は理解できないのにそいつの説明は理解できるんだよ!?」
「ま、まぁまぁ………それよりペガ、結構物知りなんだね。今の感じだと、パソコンのことも分かってるみたいだし」
「おー、まぁな。何しろ俺ちゃん、一回こっちに来たことあるし」
「えっ、そうだったの!?」
何とまぁ、驚きの事実です。ペガは何と、現世界に行ったことがあったのでした。
「い、いつ!?」
「ついこの間………六十年前、ぐらいかな?散歩してたらうっかり穴に入っちまってさ、迷い込んだんだ。それからしばらくこっちをうろうろして、二年前にまた穴を見つけて戻って来た」
「ほぇー………そうだったんだ………」
「………え、待って。六十年前で、ついこの間?」
「ん、あぁ。そうか、現世界とは感覚が違うか」
「俺ちゃんもそっちのガキンチョも、お前さんより大分歳上だと思うぞ。俺ちゃんで今………3600歳、だったっけ?」
「さんっ!?え、ココルは………?」
「んー?えーっと…………500超えた辺りから数えてないなぁ………ねぇペガ、僕って何歳?」
「俺ちゃんが知るかよ………」
驚くべき事実です。何と何とこの二人、現世界にすればとんでもないお爺ちゃんでした。その事実に、ユースケも思わず呆然です。
「ごひゃく………はは」
「ユースケは何歳なの?」
「僕は、16だよ………」
「16?へー、こっちだと16歳って大人なんだ!」
「まぁ、俺ちゃん達の世界の16歳っつったら赤ん坊みたいなもん………っと、無駄話はここまでだ。見えて来たぜ、目的の場所!」
話を遮り、ペガが声を上げます。皆で前を見ると、そこには沢山の建物が建っていました。
「あれが、カッサイ公国………!」
「よーっしペガ、全速力だーっ!」
「もう既に最高速だっての………全く、これだからガキは」
………そんなこともありつつ、カッサイ公国に辿り着いた一同。この国で待つ冒険にも、乞うご期待。