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第八話 デリバリー
「…んっ…ここは…。」
「おう気がついたか?」
「ここは…車の中?」
おそらくトラックかなにかのコンテナの中にいる。どこかへ連れてかれているようだ。ぼくに一体なにが起きたのか。たしか荷物がきたから扉を開けて…。
「あなたは!宅配の人!?」
「はっはっはっ。騙して悪かったな。」
「一体ぼくをどこへ連れていくんですか。」
「それはまだ教えられないな。だがこれは君の命と、父親に関係することだ。大人しくしていてもらう。といっても手足は拘束させてもらったからなんもできないがな。はっはっはっ!!」
(父さん…仕事のことはよくわからなかったが、忙しくて滅多に帰ってこなくて母さんも心配させて…一体何をしているんだ?)
「さてと、そろそろつく頃だな。もう1回大人しくしてもらうぞ?」
そういって男はスタンガンらしきものでぼくの腹をついた。そして、遠のく意識の中で、なにか薬を飲まされた。起きた時、体が小さくなってしまっているのではと怖くなった僕は漫画の読みすぎだろうか…。