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超絶短編集〜もしも伝〜  作者: しょーごーる
6/12

⑥ もしも人見知りを治す薬があったら

とある平日の病院にて


『人見さん、人見知理男ヒトミシリオさーん。診察室へどうぞ。』


『あ、はい。』


『はいはい、今日はどうされましたか?』


『あ、あの、えーと実は、ですね。結構意外って言われるんですけど、私実は人見知りで』


『いや、一瞬で分かりましたけど。てか、名前で分かりましたけど。』


『昔から発症してたんですが、今年から新社会人になりまして。さらに悪化したんですよ。』


『え。あなたおいくつでしたっけ?』


『34歳です。』


『あ、あー、なるほど。はい。察しました。それで?』


『あの、なんかいい薬あったら、し、処方していただければと思いまして。』


『ありますよ。お出ししますね。』


『いや、あの問診とかは??』


『大体分かったので大丈夫です。何日分くらいお出ししましょうかね?』


『そ、そんな感じでいいんですか?じ、じゃあ2週間分ください。』


『はい、2週間ですね。それでは待合室でお待ちください。』


数分後…


『人見知理男さーん。』


『はい。』


『人見知り改善薬・激強が2週間分ですね。』


『げ、激強!?響きが薬じゃないんですけど。なんか、危ない匂いしかしないんですけど。

大丈夫なんですか?それ。』


『少し、顔がリンゴみたいに赤くなるだけなので。そこを我慢していただければ。』


『い、いや、真っ赤になってるじゃないですか。我慢するやつじゃないですよね、それ。』


『それでは、お代金が48万円です。』


『た、高い!?』


『まだ、保険が効いていませんので。』


『絶対治るんですよね?』


『大丈夫です。人見知りは必ず治ります。』



ー数日後ー


ん?診察券が人見さんなのに、

聞いたことない名前になってる。

『赤井さん。赤井リンゴさーん。』


『はっはー!ひいいぃ!アッポー!!お姉さん、僕のリンゴ色に染まらないかい?アッポー!!!へい!へい!へい!』


『…。』


『…しまった。少し強過ぎたか。

普通の変な人になってしまった…

リンゴ鎮静薬、2週間分出しときますね。』



結論:人と話すことが一番のクスリですね。

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