表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

ACT 1.究極のドリフト

 一台の車が100Kmを超えるスピードで冬名峠のダウンヒルを走行していた。車種は白黒のAE86トレノ。

 そのトレノがコーナー直前で減速し、ドリフトを決める。

 フロント部分をガードレールギリギリまで寄せ付けて鮮やかにコーナーを抜けていく。

 いくつかコーナーを抜けると、一台の車が見えてきた。

 同じように下りを攻めているその車、黒のRX-7 FD3Sの後ろにトレノが張り付く。

 FDのドライバーはバックミラー越しに車の存在を確認する。

(一台来やがった)

 FDの速度を上げるドライバー。

(車種は何だ?)

 緩い右コーナー直前でトレノがFDの横につける。

(ハ……ハチロクだと!? ふざけんな!)

 FDが減速を始める。トレノはそのまま緩い右コーナーへ突っ込んでいく。その出口の先にはきつい左コーナーが待っている。

(きついコーナーなのに減速しねえ!? 何考えてんだ! やつは先を知らないのか!?)

 トレノは右コーナーをクリアするが──。

(ほら見ろ。立て直して減速するスペースはねえ!)

 だが次の左コーナーを減速もせずドリフトで抜けていく。

(慣性ドリフト!?)

 FDはコーナーを抜けた先で止まり、ドライバーが降りてきた。

「俺は冬名で死んだ走り屋の幽霊でも見たのか……?」

 一方のトレノは麓まで下り、そのまま帰路に就く。



 群馬県の某所にある高校。

 伊丹いたみ 京子きょうこは登校した。

「京子、おはよう」

 そう挨拶してきたのは、京子の幼馴染おさななじみの男子、原田はらだ 啓太郎けいたろう

「おはよう、啓太郎」

「俺さ、今教習所通ってんだけど、免許取ったらハチロクを買おうと思う。京子は免許取らないの?」

 京子は免許証を取り出した。

「マジかよ」

「うん。ハチロクって何?」

「ハチロクってのは、トヨタが開発した車だよ」

「うちにもトヨタ車あるよ。古いけど」

「そんなもん比べ物になんねえよ! お前も免許持ってんなら一緒にハチロク買おうぜ?」

「大体、そんな車買ってどうすんのよ?」

「決まってんだろ。峠を攻めるんだよ!」

「面白いの? 私そう言うの飽きてんだよね」

「はあ? どういう意味だよ……」

「それより、急がないとチャイム鳴るよ?」

 啓太郎が腕時計を見る。

「うわああああ! 急げ!」

 二人は教室へと急いだ。


峠のクイーンを読んでいただきありがとうございます。

この作品は頭文字Dを見てたらアイディアが生まれて書きたくなった作品でございます。

冒頭のハチロクは誰が運転してるんでしょうね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ