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ガキのがきのころ

俺はカードゲームがクソ好きだった。

簡単に勝敗がついて、楽しく手軽に遊べるワンカードから始まり、ブラックジャック、テキサス・ホールデム、そしてカジュアルに楽しめるインディアン・ホールデムまで。

全部が俺のテリトリーだったな。

年を食って、時間がないなんて言い訳と共に、自然とカードへの情熱が冷めていった頃。

あるバーチャルゲーム会社のゲームが、世間をまたもやブチ上げた。


「こんなゲームにもプロゲーマーがいるんだと?」


ユーザーたちの間で、冗談半分で自分の悪い運を自虐したり、誰かが享受しているヤバいほどの幸運に嫉妬しながら、頂点を目指して自分たちもハマり始めるという魔性のゲーム。いつの間にか名作の仲間入りを果たし、称賛されるそのゲームの名は。


他でもない**『ファンタジア・オブ・カード』。

気づけばユーザー数5億人を突破した世界的ゲームは、一つのスローガンを掲げている。

それは、カードで構成された「デッキ」を手に、大陸を旅するゲーム。

リリースされてからそこそこ長い時間が経っているが、コンスタントなアップデートで今も愛され続けている**ゲームだった。


今日はシーズンアップデート13.0vが来る日。

俺は高まる期待を抱きながら、夜勤バイトを終えて家に帰宅した。


『ピピピッ! 新しいアップデート項目があります。』

『確認しますか?』


「おう、確認してくれ。」


新しいニューメタ・バーチャル機器である**『アンドラ』が起動音**を立てて作動した。


『New 新大陸「」国が追加されました。』

『自由属性が生成されました。』

『デュエルの形式がより自由になります。』

『守護者たちの均衡が危うくなりました。』

『神のカードの行方がわからなくなりました。』

『亜種族たちの侵攻が差し迫っています。』

『科学技術の進化がさらに優れています。』

『主人公以外のキャラクターのボリュームが増しました。』

『悪役たちが枠を破って進化します。』

『アイテムの機能が大幅に拡張されました。』

『調整可能な数字が増えました。』

『より詳細な情報は「New」をご確認ください。』


「うおお。」


どう見てもとんでもないボリュームだった。

すでにコミュニティでは、『ファンタジア・オブ・カード』の「第4の全盛期」だと話題になっているほどに。

俺はのんびりと席につき、横になる。


仮想ヘルメットを被り、

接続した。

そんな俺の機器に、一瞬だけ魔法陣が形成され、スパークが散った。


――バチッ。

――人類連合の未来は、あんたの手に。

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― 新着の感想 ―
ポテクロkaと申します。私はこの小説を読んで思った事をここに書こうと思います。 私、『ファンタジア・オブ・カード』してみたいです! 私、そんなカードゲームしないんですけどこの『ファンタジア・オブ・カー…
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