~お昼休憩:本戦~ 1
◇
エリンがギルドまで走って三十分かかったのに対して、母ルティアはものの数分で家までたどり着いた。そしてそのまま残像が見えるスピードで昼食を配膳し、昼食が開始された。
「エリン~、はい、あ~ん……」
「……母さん。あのね。ボク、いや、オレ……」
「あ~ん……」
「……もぐもぐ……あの、今日ね……」
どこかで先程見た光景が広がっていたが、ギルドの人達はあれでも遠慮があったようだ。
エリンの口に運ばれる一口大の料理は、有無を言わさずエリンの口の中に詰め込まれていく。
「野菜も食べて! 今日、隣のザ・ヴァーヴ大湿地帯行ってきたのよ! そこで見つけたのが、なななんと、ヴァリアントマンドラゴラ! 根菜だから栄養満点よ! かなり、元気になれるわ!」
母ルティアは、基本的に自給自足を好む。探索エリアはかなり広く『ザ・ヴァーヴ大湿地帯』は確か隣国、ここから山を二つか三つ越えた所にある人外魔境と呼ばれる場所だったはずだ。
そして、『ヴァリアントマンドラゴラ』は根菜ではない。正真正銘のSランクモンスターだ。ギルドの書物庫にあったモンスター図鑑で見たことがあった。
――分類は……。
その瞬間、エリンの脳は情報を遮断した。
現実を受け入れるのに邪魔な情報だと判断したのだ。かなり優秀な頭脳なのだ。
「……この……足が……そうかな? うん。皮は剥いてくれてるね……血が滴ってる。……おいし……そうだね」
「まぁ! 私の工夫をひと目で見破るなんて、天才ね! 冷めないうちに早くたべちゃって! はい、あ~ん」
食物(?)は、皮に凄まじい栄養があると誤認している母ルティアだが、気まぐれに工夫と称して何らかの細工を施すことがあった。今回も同様のケースだ。
……根菜は血を流さない。
「……もぐもぐ……もぐ……ガキッ……ぐぅう……魔石、大きいね……」
「あら! 隠し味まで言い当てるなんて! だいぶ煮込んだから多分味が染みてるはずよ! お代わりもいっぱいあるから……全部召し上がれ!」
「ボソボソ……(ごめんなさい、ギルドマスター、今日は無理です)」
魔石は隠し味ではない。そっとポケットに仕舞い込むことにした。
きっと親友ゾアがくれた宝石は、突然隣に大豪邸が建ったような新鮮な驚きがあったことだろう。あとでジェイコブにはお詫びとして、魔石を献上することに……と考えたが、すぐにお代わりを提案され、エリンの手の甲に冷や汗が流れ落ちた。
この度は私の作品を見に来てくださってありがとうございます(o^―^o)
少しお願いなのですが、1回だけでいいので!
↓の★★★★★を押して応援してください!
それだけで、がんばれます! よろしくお願いします!
ちなみにカクヨムの方で先行して公開しております。
良ければそちらにも遊びに来てください(o*。_。)oペコッ
https://kakuyomu.jp/works/16817330648256954539/episodes/16817330648373744485




