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魔法使いの異世界放浪  作者: 愛の籠った炒飯
第一章 アルストレイ大陸
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泥遊び

 エルフの長トレイからの頼みでアルストを倒さなければいけなくなってしまった。トレイにはアルストの弱点とかないか聞いてみたが、特に弱点らしいものはなかった。逆に魔法に対して強い耐性を持っていると聞かされた。並みのエルフの魔法では掠り傷すらつかないらしい。とりあえず、剣で切りかかるしかなさそうだ。




「サトウ、これは何をしているんだ?」


エルフの里の隅にある広場で私が考え事をしながら作業をしていると、後ろからララティアが覗き込みながら声をかけてきた。


「やあ、ララティア昨日ぶりだね。見ての通り泥遊びをしているのだよ」


 アルストと戦うことにはなったが人間側がこちらに攻めてきて手薄になった人間の領土に私が単身で突っ込む予定のため戦争が起こるまで暇な私は優雅に泥遊びをしていた。


「泥遊び……、サトウがアルストを倒すと聞いたんだがそんなことをしていて大丈夫なのか?」


「泥遊び楽しいから大丈夫だよ、それにただ遊んでいるわけではないよ。人間の領土に単身で攻め込むのはつらいからね、泥人形と攻め込むんだ」


「泥人形って動くのか?」


「もちろん動くよ、私が魔法で操るからね。それにいざというときは自爆するよ」


「自爆するのか!?泥人形ってすごいんだな!!」


ララティアが目をキラキラさせてこちらを見てくる。おばあちゃんだが心はまだまだ子どもということか。



「もしよければ、泥人形作るの手伝ってくれない?」


「お、手伝いかできることがあれば何でも手伝うぞ」


ララティアも戦争が起きるまでよほど暇なのか快く引き受けてくれた。


「じゃあ、とりあえず泥をこねてくれ。一緒に最高の泥人形を作ろう」



ララティアが泥を作って、その泥で私が泥人形を作る。正直、泥を作るのが大変なので手伝ってくれるのは大変ありがたい。


「ララティア、泥をこねるときは愛情を込めるんだ。そうすれば泥もおいしくなるんだ」


「泥って食べれるのか!?泥を食べてる奴なんて見たことないぞ!」


「愛情さえ籠ってれば泥だって食べれるさ、当たり前だろ?今度、騙されたと思って食べてみるといい、今は食べちゃダメだよ泥人形用の泥だからね」


「分かった、今度試してみるよ!」



ララティアはすごくいいやつだと思うが、思ったよりアホなのかもしれない。


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