魔術師様
短めですがよろしくお願い致します。
「騎士団は辞めてどこかに隠居して魔法の研究やら修行やらしようと思ってるんだ」
「ほ、本当やめてしまうのですか?魔法の修行な騎士団にいながらでもできるはずです!」
「モーガン君、君を含め騎士団のみんなは強くなった、もう私が居なくても君たちなら大丈夫だ」
凶暴化したモンスターが出現しなくなった今、騎士団に私が居なくても大丈夫だろう。それに住民の喧嘩を止めるのはモンスターとの戦闘よりも疲れる。
べ、別にそれが嫌で辞めるわけではないホントダヨ。
何とかモーガン君を説得して無事に騎士団を辞めることになった。すでに辞める準備はしていたので今日にでもここを去ることはできる。残っていた仕事もすべてモーガン・ブロサム新騎士団長に押し付けてきた。
あとは偉大なる魔術師様にあいさつしておかないといけないな。何も言わずに出ていくと怒られかねないからな。
賑やかな子どもたちの声がする、どうやら偉大なる魔術師様は魔法教室なるものを開いて子どもたちに魔法の使い方を教えているらしい。
「偉大なる魔術師様はいらっしゃいますかーー!!!」
「その呼び方やめてくれない!!」
少し怒った様子で綺麗な黒髪の魔術師様がこちらに向かってくる。
「すまないアキ、君の肩書がかっこよすぎてついうっかり」
「それ、いつも言ってるよね!いい加減にしないといくらあなたが騎士団長とは言っても燃やすわよ」
「ちなみにもう私は騎士団長ではないよ」
「え、いつの間にただの兵士におとされちゃったの?かわいそうね」
「失礼な奴だな、自ら望んで引退したんだ。そして今回は本格的に魔法の修行をするためこの街を出るからあいさつに来たんだ」
「ついに魔法使いになるのね、あなたが決めたことならとやかく言わないけれど本当にいいの?」
「剣だけではこれ以上強くなれないと感じていたからね、アキのおかげで新たな可能性に気付くことができたんだ」
今まで多くの魔法使いを見てきたがアキの使う魔法を見て初めて魔法の強さを実感した。今までは身体能力を向上させる魔法ぐらいしか使ってこなかったが、アキのように魔法が使えるようになればさらなる高みを目指せるのでは?
読んでくれて
ありがとう!、そしてありがとう!\宣/