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異世界転移しました

説明的内容が主です。

内容や設定を大幅に変更することにしました。


 光がおさまり目が慣れて物が見えるようになった時、そこはさっきまで掃除して綺麗にした部室ではなかった。

 部室に置いてあった物ごと外に出されてしまったような感じになっていた。

 突然の出来事に呆然としてしまい動くことが出来ない5人。

 1番先に立ち直ったのはアリスだった。

 日頃からラノベを愛読書にし、ファンタジーな世界に浸っていたからだろう。


「ここ部室じゃないよね?」


 そんな彼女もやはり突然自分が本と似たような出来事に出くわすとは思ってなかったのだろう。

 言ってることはちょっと的が外れている。


「当たり前じゃない!ここが部室なわけないでしょ!」


 とアリスの言葉に我に返ってツッコミを入れてしまう姫菜。

 他の3人も2人のやり取りで我に返っている。

 オロオロしているアリスと水都。

 我に返ったもののどうしていいか分からない姫菜と総司。

 1人落ち着いてあたりを見て回る久遠。


「どう見ても異世界に転移したとしか思えない景色だな。」


 あたりを見て回った久遠がそうつぶやく。

 他の4人も邪魔な本棚の向こう側を見る。

 そこには綺麗な湖と広がる森が見えたが、自分達が見たこともない景色だった。

 どう見ても久遠の言う通り異世界転移したとしか思えなかった。


「なんでこうなんのよ!」


 若干苛立って言う姫菜。


「ここで苛立っても仕方ないだろ?」


 姫菜を落ち着ける様に総司が言う。


「もしかしたらこれのせいかも?」


 異世界転移するまでを思い出して黒いハードな表紙のノートを思い出して、手に取って皆に見せるために持ってくる。

 表紙をめくり1枚目をめくった左側に5人の名前が書かれている。

 右側には何も書かれていなかったが、ページを何枚かめくると文字が浮かび上がっていた。

 そこには文芸部を立ち上げてから異世界転移するまでが書かれていた。


「もしかしてアタシ達このノートの世界に入ってるってこと?」

「そうみたいだね。話してるとそのまま文字になっていってるし」


 姫菜がちょっと嫌そうな雰囲気で聞くと水都がそれに答えた。

 話したりなにか行動したりすると文字として浮かび上がってくる。


「なんか嫌な感じね。」

「ホントにな、なんとかなんねぇのかな?」

「ちょっと借りるぞ。」


 姫菜と総司が嫌そうにしながら話してるところに久遠がノートを取って机に向かう。

 机の上で名前の書いてあるページを開いてボールペンを取り出す。


「久遠、何すんの?」

「ああ、文字が浮かび上がっているページまで何にも書かれていないページがあるからな。そこに何か書き込めば何かしら起こるんじゃないかと思ったんだよ。」

「なるほどね!やってみた方がこれから先いいかもしれないね!」


 水都がたずねた事に久遠が答え水都が同意する。

 他の3人は2人のやり取りを見ているしかなかった。

 久遠はノートに『現実世界に帰る』と書いたが、うっすらノートが光ったかと思ったら書いた文字が消えていた。

 久遠はやはりと納得した顔をしたが、色々なペンを使って『現実世界に帰る』と書きその度に文字が消えていった。


「これってやっぱり元の世界に帰れないって事?」


 と水都が聞く。


「今現時点では無理だな。」


 久遠は言葉を選んで、そのように答えた。


「今現時点ってどういうことなの?」


 久遠の言葉に姫菜がたずねた。


「つまりは今はまだこのノートは俺達を現実世界に返す気がないってことだ。」

「いやいや、その説明じゃわかんねーよ?」


 久遠の言ったことに疑問符を浮かべながら総司が言う。

 はぁ~とため息をつきながら言葉を変えて説明する。


「このノートは俺達にこの世界で何かをさせたいんだろうな。だから今は帰れないってことだ。」

「それじゃあ何かすれば帰れるってことね!」


 久遠の言葉に姫菜は気合を入れる。


「で!何をすればいいの?」


 と久遠にたずねる。


「分かる訳ないだろう?分かるのは今現時点で帰れないことだけだ。」


 呆れたように姫菜に向かってそう言う久遠。


「なによ!使えないわね!」

「姫菜、落ち着いて!でもこのノートは私達に何をして欲しいのかな?」


 苛立つ姫菜を落ち着かせながらアリスが疑問を口にした。

 そこが一番大事なところだった。

 そこが分かればすぐにでも帰れるのだから・・・

 5人でノートを見つめて考え込んでしまう。

 またアリスが疑問を口にする。


「ねぇ?この空白のページは何の為にあるのかな?不自然だよね?」


 そう言って空白のページを指でなぞる。


「それに名前のところも!私並べて書いたのに不自然にあいだが空いてるし。」


 空白をなぞっていた指で名前のところもなぞる。

 それを見て久遠は何かを思いついた。


「名前のところの空白は俺達自身の設定を書き込むのかもしれないな?」

「アタシ達の設定?」


 久遠の言葉に姫菜が疑問を口にする。

 アリスがそこでなるほどという顔をする。

 ファンタジー小説やラノベを読み込んでるだけのことはある。

 それを見た久遠はアリスと何か話し始めてから、椅子をホワイトボードの前に並べて解説を久遠とアリスで始める。


「まずは俺達の設定についての話だな。」

「うん!そうだね!簡単に言うとゲームで職業とか選択するでしょ?例えば魔法使いとか戦士とかね!こういう異世界転移する小説だと言語理解とか自動翻訳機能がまず必要だね!私達の世界とこの世界の言語が一緒ってことはないからね!」


 生き生きと説明するアリス。

 久遠がホワイトボードにアリスの言ったことをわかりやすくまとめて書いていく。

 3人はうなずきながら聞いている。


「大体わかったわ!でもまずはこの世界について知らないとどんな設定が必要かわからないわよね。」

「確かに花宮の言う通りだな。」


 そう言ってノートの右側のページに「この世界について分かる資料一式」と書き込む。

 すると久遠のすぐそばに本やら地図やらがドッサリ現れ、ついでに動くはずのないデスクトップパソコンが動き始めてこの世界についての資料が入っているのだろうアイコンが現れた。

 地図を広げて見たが見知らぬ文字で書かれていて、本も同じく読めない文字で埋まっていた。

 パソコンに入っている方も見知らぬ文字で読めなかった。


「確かに言語理解とか自動翻訳は必要みたいね。」


 姫菜の一言でそれぞれの名前のあいだの空欄に自動言語翻訳が書き入れられると先程まで読めなかった文字が読める様になっていた。

 パソコンの方に簡単にこの世界について書かれていたものがあったので皆で読むことに。

 そこにはこの異世界〈クワドローレン〉について書かれていた。

 〈クワドローレン〉には人類、魔族、亜人種、めったに現れることはないが竜人族や精霊も存在している事、この世界には5つの大陸に4つの島が存在しており、北西の大陸に魔族の国、東側の連なる大陸に人類の国、南西の大陸に亜人種の国がある、中央の大きな島には結界でもあるのか誰も入ることが出来ず、入っても元の位置に戻されてしまうと書かれていた。


「もしかしてここがその島の中って事かな?」


 ポツリとアリスがつぶやく。


「ああおそらくそうだろうな。」


 そのつぶやきに久遠が同意する。


「初めの問題は住む所と食料ってことね。」

「それはこのノートに設定として書き込んでしまえば解決するだろうな。」


 姫菜の言ったことにさも簡単そうに答える久遠。


「どういうこと?」

「住む所を設定で書き込めば、さっきの資料のように出てくるだろう。同じように食料も自動的に補給されるようにしてしまえば問題ないだろう?」

「まあ誰が食事を作るのかが問題になるけどね?」

「それなら私が作るよ!味は皆の口に合えばいいんだけど・・・」

「毎回だと疲れるだろう?何をするにしても使用人は必要だな。」

「そうね、執事とメイドとコックは必要よね~」


 と姫菜、久遠、アリスの3人で話が進んで行く。


「オレ達はのけものか~?」

「こういうことは決めてもらった方が楽だよ総司。」


 総司と水都がこっそりとつぶやいていたが、他の3人は住む所を決める議論で忙しく聞いてもいなかった。

 結果、アリスのお城みたいなところに住みたいという案が採用されて外観はノイシュヴァンシュタイン城を小さくしたものが採用され、食料は自動的に野菜、肉、魚など新鮮な物が補給されるようにした。

 中は1階に5人で会議ができるような談話室、食事をするリビングにキッチン、来客用の大広間、使用人たちの部屋に図書室、向こうの世界から一緒にこちらに来たパソコンなどを置く部屋などなどが決められ、2階は5人が住む部屋(それぞれにバス、トイレ、クローゼット付き)などが細かく決められた内装も外観に合わせるような内装で統一されるように設定された。

 電気は自動発電されるように設定をして、ついでに使用人達も設定を作ってしまった。

 それらの設定を話しながらホワイトボードに書いていき不都合がないか確認する。

 確認した後、それらの設定をノートに書き込むと今までそこにあった机や椅子、本棚などが消え、湖のほとりの広大な野原に城が出現した。


「ほんとにすごいわねこのノート。」


 出現した城を見ながら姫菜はポツリとつぶやく。


「ほんとだね~!早く中に入ろう?続きは中に入ってからにしよう?」


 アリスも出現した城をキラキラした目で見つめながら姫菜に中に入ろうとうながす。

 男子3人も女子に続くようにして城に向かった。

 城の入口に着くと自動的に扉が開いた。

 中にいた執事が5人の到着に気づいてすぐに扉を開いたのだ。


「おかえりなさいませ。ご主人様方、お嬢様方」


 そう言ってお辞儀し、中へとうながされ、談話室へ案内された。

 談話室に入ると執事の代わりにメイド3人で5人をソファーへと案内し、お茶とお菓子をささっと素早く用意し5人の前のテーブルに置くと談話室から出て行った。


「じゃあ話の続きをしようか?」


 今までの一連の出来事を見事にスルーして話の続きを久遠は促した。


説明が多くて読みにくかったかもしれないですが、もうちょっと説明的内容続きます。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

次もお読みいただけると嬉しいです。

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