第35話 過去へ〈前半〉
10月は忙しいのであまり活動出来ません。
代わりに11月からはどんどん執筆していきたいと思います!
――ここは何処だ?
どこか見たことのある真っ白い空間で俺は目を覚ました。
俺以外には何も無い、孤独な世界。
それはまるで……
――俺が死んだ後の世界みたいじゃないか?
俺ってまた死んだのか?
憤怒の罪に身体の主導権を奪われて?
というか今は何時なんだ?
どのくらい眠っていた?
「……くそッ。訳が分からない」
俺の声が響き渡る。
音から察するにこの空間はかなり巨大なようだ。
『上位存在からの干渉を確認。スキル《記憶》がレベル4にアップしました』
うおッ!? び、びびったぁ〜。
こんな静かな空間で突然声だすなよ!
……言っても無駄か。
「というか《記憶》がレベルアップ? でも俺は何も思い出してな…い……ッ!」
あ、頭が、割れるように痛いッ。
俺は必死になって頭を抱える。
思わず地面に倒れ込み、ゴロゴロと痛みに喘ぐ。
「ッぐう! ああッ!」
――ザザッ。
何だ……?
ノイズが俺の視界に現れ始める。
同時にテレビとかでよくある砂嵐のような物が俺の視界を瞬く間に覆う。
全く何も見えない。
でもそれは目を閉じているからとかではなく、映像が乱れているような感じ。
必死にふり払おうと悶える。
でも離れない。
だから更に悶える。
でも離れない……。
それどころかだんだんと闇が混じり始める。
その侵食は凄まじいもので、俺の視界の半分が真っ暗に移り変わる。
「があッ! こ、今度は耳もか!?」
不協和音が俺の耳を甚振る。
執拗に何度も。何度も。
そして、手足が痺れ、触覚が消え、内臓が暴れ始める。
「ぐ……ぐあああああぁぁッ!!」
激痛。
それは幻痛かもしれない。ほぼ身体の感触は消えたが、血が流れていないというのは微かに分かる。
でも俺を苛む痛みに変わりわない。
「ちくしょう……!」
俺は意識を手放した。
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ミーンミンミンミーン。
………ん。
………はッ!
俺の意識が再覚醒する。
ミーンミーンミーン。
さっきからうるさいな!
この音は……蝉?
おかしいな、異世界に蝉がいるなんて聞いたことないぞ?
「……ッ!」
だから辺りをキチンと認識して驚いた。
暑い日差しは夏真っ盛りの季節を表し、コンクリートの地面が熱を吸収して、更に熱くするのに一役買っている。
民家の生垣の前ではもうとっくにハゲ散らかした爺さんが水を撒いている。
どこかの中学生だろうか? しきりに「あつい、あつい」と繰り返しながら自転車を漕ぐ少年たち。
俺の目が狂ったのか?
だが、何度瞬きしようと目の前の風景は変わらない。
ほっぺをつねってみる。
……うん、痛い。
景色はそのまま。
――どうやら俺は日本にもどって来たらしい。
純粋に俺はそう思った。
「――――おい! 聞いてんのか?」
「ん?」
一人だと思っていたら後ろから話しかけられた。
見ると、背後に二人の少年が立っていた。
一人はメガネを掛けた、クールなイケメン。
理知的な印象を受ける。
どこかで見た気がする。
もう一人は儚げな美少年だった。
何というか、存在が薄いのに、誰もが気づいてしまうような感じ。
背は結構低めだ。
こちらもどこかで見た気がする。
「いやだから『ん?』じゃなくて、聞いてんのかっていってんだよ、真!」
「……! いや、聞いてなかったわ。もっかい言ってくんね?」
言葉は自然と出た。
何故俺の名前を知っているのか? や俺とどういう関係だったのか? という質問は口元で空気に溶けていった。
……この感じだと多分、俺はこいつらと友達をやってたんだな。
夏休みっぽいのに、私服着て一緒に出掛けているのを見るとかなり仲のいい友達と言っても過言では無いのだろうか?
「ったく仕方ねぇなー、お前はいっつも人の話を聞かねぇもんな! いいぜ、もう一回俺の話をしてやるよ! あれは去年の9月頃の――」
これを喋ってるのがメガネだってことが俺にとっては超びっくりなんだが。
ここで今まで黙っていた美少年が喋り出す。
「いや、もう良いよ。二回目はもうタネ知ってるからつまんないし」
「いやいやいや。二回目だからこその面白さとかそういうのが……」
「ないない」
「全否定ですかッ?」
呆然とこの会話を聞く。
以外と美少年君声大きかったな……。
胸にどこか懐かしい気持ちを抱きつつ、俺も会話に参加する。
「俺まだ聞いてないから話せよ〜!」
「ほら真だってそう言ってるだろ!」
「あー、はいはい。じゃあ良いよ」
「釈然としねぇ!」
わいわい騒ぐ。
心の空いたスペースが埋まる気がした。
こんな中学生見たいな会話が日が暮れるまで続いた。
「くだらねぇ……。でも懐かしい」
本心から出た言葉だった。
どうでもいい事ばっかをだらだらと喋り続ける。
ああ、懐かしい。
これは俺の親友達と過ごした記憶なのか……?
プルルルルル。
俺のポケットが震える。
俺はポケットの中でからスマホを取り出すと電源を入れ、電話に応答する。
「はい、もしもし」
「……」
「おーい、聞こえてますかー?」
「……」
無言電話かよ。
俺は電話を切る。
同時にアプリを起動する。
無料トークアプリであるLI○Eには誰か(勿論、男子)からの通知が二件もきてる。
適当に答えを返し、俺はプロフィール欄確認する。
そこには俺の名前と、親友達の名前が載っていた。
「貴章と白山……」
白山(美少年の方)だけ苗字呼びなのかはかわいそうだから深く追求するのは避けておこう。
……悲しくなるだろうから。
自分で書いてて途中から意味わかんなくなったかも。




