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異世界でスキル王になるっ!  作者: 黒色鮎
第2章 12星魔獣編
25/51

第21話 VSスコーピオン⑵

遅くなってすいません(汗)

「僕も闘う!」


 見るとさっきの下半身無し男君が緑色に光る剣を構えていた。


「危ないから下がってろ!お前じゃ多分無理だ!!」


 厳しい事言ったかな・・・

 俺がこれ言われたら心折れるレベルだわ。


「分かってる・・分かってるんだ!でも、あいつらの、他の騎士達の無念を晴らさなければならないんだ!!

 一応、絶対の力(アブソリュートスキル)は持っている!邪魔になったら囮として使ってくれても構わない!

 だから僕も闘わせて欲しい!!」


 絶対の力(アブソリュートスキル)

 何それ?

 上位のスキルなのか?

 でも王の力(キングスキル)よりは下だよね?

 第一、こいつが他に何のスキルを持っているのかも分からない。


「じゃあ、鑑定させて貰っても構わないか?」

「ああ!」


 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 名称 : 赤嶺 一登

 種族 : 人族

 装備 : 甲冑 (防御力68)+エンチャント「全属性耐性 (小)」「攻撃力アップ (中)」「防御力アップ (中)」「硬直耐性 (大)」

 称号 : 騎士王

 スキル : 剣の達人(アーサー)破壊(ブレイク)LV5・堅守(プロテクト)LV3・瞬歩(ハイスピード)LV2・健脚LV6・馬術LV7・槍術LV4・弓術LV3・空間拡張LV1・陽魔法LV4・水魔法LV2・光魔法LV5・暗視LV8・気配察知LV6

 耐性 : 猛毒耐性LV1・激痛耐性LV2・恐怖耐性LV1(new)・硬直耐性LV4・麻痺耐性LV3

 SP : 280

 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 ふむふむ、赤嶺か。

 ・・・赤嶺?

 日本人!?

 えっ?

 何で?

 転生者って他にも居るんだっけ?


 だが、強いな。

 勿論、俺やシャーラには全く及ばないが王の力持ち以外だと一番強いんじゃないか?

 あと、こいつの言ってた絶対の力(アブソリュートスキル)ってコレの事か。

 剣の達人(アーサー)ねえ・・・

 この感じからすると《剣の秘術》の更に上のスキルかな?

 LV表記が無い事から王の力(キングスキル)よりは下だが、その一つ下くらいのスキルだと分かる。


 正直、予想以上。

 前言撤回、使えるね。

 問題はこいつでも蠍には勝てないどころか、傷一つ負わせられない事だな。

 しかも、もう大怪我を負ってもシャーラに治して貰えない。


 シャーラのもつ慈悲の王(ケセド)は人一人治すのにもかなりのSPを使う。

 今のシャーラのSPは赤嶺を治療した事と俺に ”付与” をかけた事で50も無いはずだ。

 治療で250、付与で40。

 付与は一時的なものなのでそこまでSPを消費しない。

 それでも上位スキル一回の使用SPの約2倍だが。



「キシャアァァ」


 やべっ

 物質の王(キムラヌート)で盾を作りながら全力でバックステップ。


 パリィィン!


 案の定、ワンパンで壊される俺の盾。

 奴はただ無造作に右手の鋏を振り抜いただけ。

 だが、俺の盾を破壊し、俺が立っていた場所を粉砕している。


「マコト!」

「大丈夫だ!」


 シャーラにコンマ1秒で返す俺。

 右手に幻月”爆” を構える。

 その時にはシャーラはもう飛び出していた。


「せいやあああ!!」


 蠍に向かってでは無く、蠍の前の地面に剣を突き刺した。


 ボコっ

 メリメリっ


 突如として蠍の下の地面が鋭利な形で盛り上がる。

 そのまま、空に打ち出される蠍。

 追撃はしないようだ。

 いや、出来ないようだ。

 シャーラのSPは見た所もう一桁をきっている。


「第6形態、『グリーンハンマー』!」


 赤嶺が叫んだ瞬間、赤嶺が持っていた剣が更に強く発光しだす。

 一際強く輝いたかと思うと、剣のあった場所には5mほどの巨大な木や、草に覆われた槌が現れた。

 それは、天高く舞い上がる。

 そして、スコーピオンに向かって槌を振り抜いた。

 まだ、赤嶺の攻撃は続く。


「第9形態、『インクリースソード』!

 行け!花弁達よ!!」


 赤嶺が叫ぶと槌がまた、発光する。

 今度現れたのは無数のクナイだった。

 クナイといっても一般に知られているクナイよりは刃が薄く、大きさも小さめだ。

 だが、それらが一斉に宙に浮いてるのを見ると恐怖を感じざるを得ない。


 一斉にでは無く、緩急をつけて飛び出していく無数のクナイ。

 地面にめり込んでいたスコーピオンは咄嗟に後ろに下がる。


「おおっ!?」


 俺の口からそんな声がでる。

 目の前では躱したはずのスコーピオンにクナイが殺到してる様子が見える。

 なんと、クナイには「自動ホーミング機能」が付いていたのだ。

 ダメージは別としても、これにはかなり驚かされた。


 今のうちだな。

 奴が動かない隙に俺の物質の王(キムラヌート)で・・・


「無錬成!!」


 俺は一つの武器を生み出した。

 それはこの世界には無い武器。

 それは最強の飛び道具。

 それは俺が前に作りたいと思っていたもの。


 そう、『銃』だ。

 作ったのはハンドガン。

 と、いっても、発射機構は全く付いてない。

 これは物質の王(キムラヌート)で銃内部を爆発させて弾を発射する物なのだ。

 発射にSPを使ってしまうが、ただ発射機構を作って撃つよりも攻撃力は数倍違うのでSPを使って撃つ方が圧倒的に良い。


 俺のSP関係上、銃や発射機構まで作ったので2発までしか撃てない。


 ドォン!!


 俺の放った弾丸が無数のクナイに群がられていたスコーピオンの右手の鋏の付け根に直撃する。

 奴の右手が爆ぜた。


「ギィアァァ!?」


 これで奴は右手が使えない。

 まあ、それでも足が4本に左の鋏も有るんだけどね。

 でも、最初より大分良いことには変わり無い。


『熟練度が一定に達しました。スキル《銃術》を入手しました』


 おっ?

 銃を撃ったからなのか《銃術》なるスキルを入手した。

 《銃術》ってスキルが有るのならここには銃が存在するのか?

 まあ、後でシャーラ達に聞けばいいか。


 考えながら俺は弾を作り出す。

 銃を蠍に構える。


「ふうー」


 深呼吸、深呼吸。

 俺の銃が奴につうじる事は分かった。

 おそらく、それは殻が無い鋏の部分だったから俺の銃で消し飛ばせたのだろう。


 なら同じ要領で左の鋏も破壊しよう。


 ふうー、ふうー。

 もう一度深呼吸。

 これが俺の最後の弾丸だ。

 失敗は出来ない。

 ・・・いや、何自分で自分にプレッシャーかけてんだよ!

 落ち着け俺!


 良し、大丈夫だ。

 俺は奴の左手に向かってトリガーを引いた。


 ドォン!!


 再度鳴る銃声。

 俺の放った弾丸は流れるように奴の左手に吸い込まれるーー


 はずだった。

 だが、俺は一つとんでもないミスを犯していた。

 スコーピオンの持つ王の力(キングスキル)は ”調整” という攻撃特化、防御特化、速度特化の何れかに分ける能力がある。

 今までクナイに纏わりつかれて自慢のスピードが出せていなかったが、もし ”調整” で『ブロック型』にしていたら?


 俺の弾丸は奴の右手に弾かれた。

 金属質な音を響かせながら弾丸は何処へと消えていった。


 俺には奴がニヤリと笑ったような気がした。


次回も少し遅くなります。

ご容赦下さい。

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