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異世界でスキル王になるっ!  作者: 黒色鮎
第1章 帝国編(序章)
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第11話 デルタ密林(5)

疲れた!

1日2本は辛い!

まあ、作った自分が悪いんですけど

 出てきた魔物は「スケルトン」のような骸骨だった。

 唯の骸骨じゃない。

 紅のローブ着て、左手に杖、右手に槍を持っていた。

 目も落ち窪んだ眼窩に真っ赤な光が2対付いている。


 そして何より殺気がやべえ


『クイーンホーネット』とか雑魚だなと思っちゃうレベルの殺気が漏れ出ている。

 心なしか赤いオーラが出ている気がする。



 そんな相手にゲラド突撃☆

 馬鹿としか思えない。

 あの尋常じゃ無い殺気に気付いてないの!?


 あーもう、クソッ

 貸し一だからな!


 キィン!


 ゲラドの『剣突』が、スケルトンの槍に当たって跳ね返される。

 そのままゲラド君は4mほどノックバックする。


 4m!?

 どんだけ怪力なんだよ!


 そんなゲラドを横目に俺も攻撃を仕掛ける。

 一先ず小手調べ

 俺はスケルトンの前で剣を横に薙いだ。

 それを軽々と右手の槍で弾くスケルトン。


 重っ!

 俺もかなりの威力を込めたのに余裕で弾き返された。


 確信する。

 こいつマジでやばい。

 やっぱりまともに当たるのは良くない。

 第一に逃げる事を考えよう。


 スケルトンの持つ杖が赤く輝き始めた。

 禍々しいデザインの杖から迸る猛烈な光。


 ーー何か来るっ!!


 更に激しい殺気を感じ全力で右に飛ぶ。

 それが俺の命を救った。


 豪!!


 滅びの風が吹いた。


 それは、赤く光る風。

 進路上にあった物を全て焼き尽くしながら何処へと消えて行く。


 心臓の音が鳴り止まない。

 今の一撃を受けてたら即死とまではいかないが大ダメージを受けて動けなくなっていた。

 この戦いで動けなくなる、という事は即ち『死』を意味する。


 そういえばゲラドは!?

 まさか、あの風に巻き込まれて........


「はあああ!」


 残像を残しつつスケルトンに向かっていくゲラドの姿が見えた。

 よかった。ボロボロだが取り敢えず無事のようだ。

 でも、あれじゃあスケルトンに弾かれる。

 その後の技後硬直をスケルトンは見逃さないだろう。


 俺も『残像移動』でスケルトンへと向かっていく。

 幸運なことにゲラドの位置と俺の位置は真反対側だったので挟みうちの形になる。

 恐らくあの杖は防御には適さないだろう。

 この世界でも魔術師の杖は魔法用であり高い耐久力など全く無いとギルドで聞いていたから。

 この状況。

 奴は一体どうする?


 スケルトンは俺たちの姿を把握すると、上へ跳んだ。

 否、翔んだ(・・・)

 空中に静止している。

 俺は慌てて急停止する。

 だが、ゲラドはこの技が使えないので止まる事が出来ない。


「しまっーー」


 ゲラドの言葉は途中で途切れる。

 スケルトンが上空から炎の弾を10発ほど発射してきたからだ。


 2発ほどを身体に受けようやく停止するゲラド。

 服はいたるところが焼け焦げていて、肌まで火が届いていた。

 スケルトンはそれを見ると戦闘不能だと思ったのか俺に向かってくる。


「クソッ!」


 《瞬歩(ハイスピード)》で脱出する。

 間一髪、槍が振り下ろされてきた。

 安堵する暇なく直ぐさま全力で後ろに跳ぶ。

 やはり、スケルトンは振り下ろされていた槍の軌道を強引に曲げさっきまで俺が居たところに槍を突いてくる。


「物質錬成!!」


 ここで俺はスキル《物質錬成》を使った。

 後ろに下がった時に持ち物から取り出した、『爆石』を使用する。

 爆石と俺の持つショートソードを合成させる。(刀【村正】はもったいないので使ってない)


 ーー成功!!

 これが初めての武器錬成だったが、上手く行って良かった。


 両刃剣【爆砕】


 俺の新たな武器(あいぼう)だ。

 この間僅か0.5秒。

 だが、奴は距離を詰めて来ていた。


 俺はスケルトンに向かって上段から剣を振り下ろした。

 それを槍で弾き返そうとするスケルトン。


 ボンッ!!


 剣と槍が当たった瞬間、「奴だけ」後ろに弾け飛んだ。


 この、両刃剣【爆砕】は両側の刃に爆石がくっ付いている。

 爆石は衝撃を与えると爆発する石のことで先程研究室から貸して貰った物の一つでもある。


 少し欠けた刃を《物質錬成》で直す。


(今度はこっちから行くぞ!)


 心の中でそう呟き『剣突』を使用する。

 身体が強制的に前に進みスケルトンに剣を突き出す。


「うおお!くらえ!!」


 スケルトンはガードしたら爆発するのを理解しているのか弾くことはせずバックステップで回避した。

 俺も深追いはせずに少し後ろに下がる。

 睨み合う俺とスケルトン。

 この僅かに出来た隙を利用し奴を《鑑定》して見る。


(鑑定!!)


『エラー、今のレベルでは鑑定する事は不可能です。』


 !?

 俺の《鑑定》はレベル7だぞ!?

 どれだけ奴のレベルは高いんだ!?


 一瞬固まってしまう。


 この絶好のチャンスを逃すスケルトンでは無い。


 右手の槍を構えて突進してくる。

 かなりスピードが速い。

 あれも固有技なのか?


 もう、俺と奴の距離は5mも無い。

 どんどん迫ってくる槍。

 そして、それは......



 俺に突き刺さる前にスケルトンが倒れた。

 地響きを立てて槍が倒れる。

 そして俺は今回の立役者ーーゲラドに手を上げる。


 槍が俺に突き刺さる瞬間、ゲラドが剣を両手に持ち、それぞれで『剣突』、『残像剣』を放っていた。

 これにより、《瞬歩(ハイスピード)》を持っていないゲラドでもハイスピード並の、いやハイスピードを超えるほどの速さでスケルトンに向かったのだ。

 ましてやそのスケルトンの意識が全て俺に向いていたため余裕でその2本の剣を当てることが出来た。

 こうして、スケルトンは倒れたのだ。





 俺はスケルトンを倒して『槍【幻月】』を手に入れた。

 因みに杖はゲラドが欲しいと言っていたのでゲラドに渡した。

 っていうか、倒したのゲラドだから俺が槍を貰ったと言った方が正しいか。


 え?

 何で槍を貰ったかって?

 フッフッフッ

 良くぞ聞いてくれた!

 俺が銃器オタクだっていうのはもう知っているだろう。

 では、武器の中に『杭を射出する武器』があるのを知っているだろうか?


 まあ、大抵の人は知っているであろう、『パイルバンカー』である。

 もう、ここまで言ったら分かるだろう?

 そう!パイルバンカーを作るのだ!



 マコトの3分クッキング〜


 イェーイ、パチパチパチ

 えー、今回作りますのは『パイルバンカー』一品となっております。

 材料は先程入手した槍、両刃剣【爆砕】、クイーンホーネットの堅角×2、ホーネットの角×2でございます!


 作り方は簡単。

 先ずはクイーンホーネットの堅角とホーネットの角を錬成します。

 ......出来ましたね。

 では出来たこの『かなりでかくなった堅い角』は少し置いておきます。


 次に【爆砕】を分解していきます。

『鉄が混じった爆石』と、『その他』に分けます。

『その他』を”鎖”の様にして伸ばします。

 これは射出された杭が飛ばない様にするための物ですね。


 では次に、【幻月】の内側を抉り取ります。

 慎重に慎重に...

 良しっ、成功!


 最後にこれらを組み立てていきます。

 穴開き【幻月】の奥に爆石を、鎖とデカイ堅角を錬成し、くっ付け、【幻月】の奥の方にもくっ付けて置きます。

 そして、手元に衝撃を与えるボタンを付けて、堅角を【幻月】に押し込んで完成です!

 アニメで見たのを適当に真似しただけなので動くかどうかは分かりませんっ!


 では、これで3分クッキングを終わります。



 っと、出来たな。

 暇だからあの有名なお料理番組な感じでやって見た。

 さて、最後に言った通り動くかどうかは分から無い。

 だが、『パイルバンカー』を作れたのは嬉しい。

 俺のオタク知識がここで役立つとは...

 そうだ、名前は何にしようか?

 ん〜

『槍【幻月”爆”】』でいいか。

 槍じゃなくてパイルバンカーだけど見た目槍だし別に良いよね。


 言って無かったがスキル《槍術》というのがあったのでゲラド君から拝借させて頂きました。

 俺の《模倣(コピー)》もLv5ともなるとコピーしたスキルが低位から中位だった場合、Lvも半分までなら入手出来るようになっていた。


 入手した《槍術》はLv3。

 これは鍛えててくれたゲラドに感謝だわ。


 こうして俺は自作した兵器(相棒)を入手する事が出来た。


次回、結構重要な分岐迎えると思います。


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